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2章 前編

束の間の日々(肉がかなり減りましたので)

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 ジークが産まれて数日後、私はある悩みが出来た。それは食肉が無くなるスピードが早いことだ。
 ジークも食べるし、ドレイクも細身ながら大食漢だし、何分スパイダー系が多いのもある意味ネックになってきている。理由としては生糸が入りやすくなるのではないか?と思い、仲間にしたが綿花があったことに思い至り、気付けば特殊進化したスパイダー系もちらほらいる状況だ。
 このままではドラゴンテイマーならぬ、スパイダーテイマーダナコリャ常態で笑えない。
 かと言って減らすのもどうかと思い、それならば≪食い扶持は自分で≫と言うスタンスで行くしかない。
 と言うことで、今現在ドレイクと数十匹のスパイダー軍団を連れている。中にはこの前御世話になった、ギリージュ先行部隊の皆さんが勢揃いしている。
 ちなみに、この前大活躍したギリージュ先行部隊は、今スパイダー界隈で一目置かれている存在らしい。
 たまに井戸端会議しているスパイダーおば様から話を窺っている。
 どこの主婦(?)でもおば様(例えスパイダーでも)の井戸端会議ほど情報を網羅しているモノはないと思う。
 ある場所の井戸端会議では、ドコドコの誰々の家の献立から近所のスーパーの突発的格安特売まで、様々な話が凝縮する混沌としているが実は秩序ある会話内容。
 もし土足で踏み弄ろうとすれば爪弾きに合う。とてつもない恐怖の会話。おば様方は話に飢えているのだろう。笑顔で挨拶し話を振れば、よほどの常識外れ(聞く側も話す側も)でない限り色々教えてくれるから結構重宝していた。
 しかし、ドレイクは「それはレインだから出来ることで、他の人はそんなことしてくれない」と断言された。解せぬ。


 まぁ取り敢えず、今ここに食肉調達班が出来た瞬間だった。
 後で班長決めるかな。狩りが上手いスパイダーを中心に名前を付けていけば良いかな?
 取り敢えず、名前候補を出すかな。
と考えるレインと、ドレイクの方に乗る1匹のスパイダーが話しているのだった。
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