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第一章 幼少期
不知火の青との出会い2
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紫苑との交流はお昼寝のせいで途中の私の惨敗で終わったけど、夕方からはもっと遊んであげようと意気込んでたら。
エリカさんが急に予定が入ったことを教えてくれた。
どうにも私より2つ年上の子がお父様の来客に同伴していたらしく、私の話題とかライナリアの話題をしていたようでならばと互いに子供同士の交流もいいのではとなったらしい。
ええええーーせっかくの紫苑との遊びがあ!
ガクシとショックを受けたら紫苑がヨシヨシって感じで擦り寄ってはボフボフと軽く当ててくる。
クッ可愛いー。
「ありがとう、少し行ってくるね紫苑。」
「ワン!」
ベッドから降りてエリカさんに身支度を整えてもらう。
髪色は最近、お父様に黒髪にして貰ってるので忌みのある忌諱な眼差しは向けられないだろう。
瞳も変えて貰ったので安心だ。
「アルセイヌお嬢様、こちらが今回の手袋です!」
白の絹の中に淡いピンク色の桜模様が手首辺り螺旋模様が編み込まれている。
綺麗ーー。
手袋に模様があるだけで、ちょっとしたお洒落と嬉しい気持ちで口元が綻ぶ。
「エリカさん、手袋可愛いくて綺麗ね。」
えへへと上からや近くの模様を見てお礼を言ったら、エリカさんからクスクスと微笑み、どうにも私が無地の手袋を着けるときに少し寂しげな表情してみてたことをエリカさんは気づいてたようで。
ならばとわざわざ私のために時間ある時に刺繍をしてくれたんだって。
心のこもる贈り物を貰ったことが嬉しくて、もう一度お礼を言うと。
「アルセイヌお嬢様の貴重な笑顔、嬉しい顔を見れるだけで感無量です!」
そこまで表情筋死んでるほどに無表情だったんだね。
自分じゃ笑顔になってる姿見れんからよくわからないけど、お互いに笑い合えるには良いよね。
互いにのほほんな空気の中で、最後まで身支度も終えた。
ゲルフィンさんは私の身支度が終わった頃に部屋へと入り、お客様の子供が待つという庭のテラスに案内してくれた。
****
庭に着くとテラスのテーブルの近くにある椅子に誰かが、優雅にカップを持ち上げ飲んでいる姿が見えた。
ふむ、金髪...優雅、お子様なのにちょっと大人びているような姿。徐々に近づくと鮮明に見えてくる姿に.......。
私の記憶がゲーム知識が頭に画像が蘇る。
そうだ......確か、今日ってアルセイヌと幼い王子との初対面の日じゃないかな?
乙女ゲームでアルセイヌが扇子を口に当てて、思い出したようにヒロインに熱弁してたんだよね。
わたくしは殿下とは幼い頃から出会い愛を育んでくんいたのですわ! とーーーっても仲がよかったのですわよと。
パチンと扇子を閉じてヒロインを嘲笑う姿は見事なまでの悪役令嬢であり、自慢げだったなあーー。
って思い出してる場合じゃなくない!!
ここで会うってことはだよ、下手して仲良くなったりするのって未来的に同じ結末おくるんじゃない?
いやーでも、あのアルセイヌって実際問題。
殿下とは本当に仲良かったかも怪しんでいだよね。
殿下ルートじゃ、アルセイヌの幼い頃からの警戒心とプライドかな? よく話しはしないけれど睨んでたり、近づこうとしてり殿下を避けつつ傲慢になってったんだよねえ。
そこんところのエピソードが妙に中途半端だったような。
アルセイヌが何故にあすこまで殿下に執着してたとかの疑問。愛してほしいと死ぬ間際まで言ってた言葉。
謎ばかりが残って、けして明かされずにヒロイン視点になるからモヤモヤしてた記憶があるんだよね。
「お嬢様...急に立ち止まったりしてどうしました?」
「え? あ、うんん。ちょっと考えごとしてて。」
エリカさんの声で思考から戻されて、まさか止まって考えてたのかと、ちょっと恥ずかしい。
王子の前まで移動してから、淑女らしく挨拶をした。
「ローランド家次女、アルセイヌ・ローランドです。少し遅れてしまいすいません。」
少しばかり待たせてしまったお詫びもかねての発言に王子はキョトンとしたように私を見てくる。
ん? どうかしたのかな?
少なからず、相手への礼儀とした挨拶はできたと思うんだけども。
「えっと、どうかしましたか?」
「あ.....いや、うん。なんでもないかな。」
王子は頬を何故かポリポリかいて誤魔化してるような感じに見える。
ふむ、アルセイヌの髪とか風貌が変なのかな?
よくわからない王子の態度に首を傾げてると、エリカさんに向かい側のソファーに座るようにと言われ、立って話すのもと座ることにした。
互いに何故か沈黙。
静かな沈黙が2人を包む、うーむ? 何か話すべきなんだろうけど.......ぐぬぬーーお見合いじゃないのにーー何故に沈黙。子供らしい何か話題でもとチラッと王子を見ると、王子も私を見ててびっくりする。
もしかして私、観察されてる?
いやいやーー王子でこの国には畏怖の念があるけど髪も瞳も偽りでバレないはずだよ。なのにーー何故みるの、みつめるのーー!!
「えっと、あのー貴方の名前は?」
一応ゲームで知ってるけど、私も挨拶してたので王子からもと思いの話題振りをしてみたら、王子はハッと気づいたようで挨拶をしてくれた。
エリカさんが急に予定が入ったことを教えてくれた。
どうにも私より2つ年上の子がお父様の来客に同伴していたらしく、私の話題とかライナリアの話題をしていたようでならばと互いに子供同士の交流もいいのではとなったらしい。
ええええーーせっかくの紫苑との遊びがあ!
ガクシとショックを受けたら紫苑がヨシヨシって感じで擦り寄ってはボフボフと軽く当ててくる。
クッ可愛いー。
「ありがとう、少し行ってくるね紫苑。」
「ワン!」
ベッドから降りてエリカさんに身支度を整えてもらう。
髪色は最近、お父様に黒髪にして貰ってるので忌みのある忌諱な眼差しは向けられないだろう。
瞳も変えて貰ったので安心だ。
「アルセイヌお嬢様、こちらが今回の手袋です!」
白の絹の中に淡いピンク色の桜模様が手首辺り螺旋模様が編み込まれている。
綺麗ーー。
手袋に模様があるだけで、ちょっとしたお洒落と嬉しい気持ちで口元が綻ぶ。
「エリカさん、手袋可愛いくて綺麗ね。」
えへへと上からや近くの模様を見てお礼を言ったら、エリカさんからクスクスと微笑み、どうにも私が無地の手袋を着けるときに少し寂しげな表情してみてたことをエリカさんは気づいてたようで。
ならばとわざわざ私のために時間ある時に刺繍をしてくれたんだって。
心のこもる贈り物を貰ったことが嬉しくて、もう一度お礼を言うと。
「アルセイヌお嬢様の貴重な笑顔、嬉しい顔を見れるだけで感無量です!」
そこまで表情筋死んでるほどに無表情だったんだね。
自分じゃ笑顔になってる姿見れんからよくわからないけど、お互いに笑い合えるには良いよね。
互いにのほほんな空気の中で、最後まで身支度も終えた。
ゲルフィンさんは私の身支度が終わった頃に部屋へと入り、お客様の子供が待つという庭のテラスに案内してくれた。
****
庭に着くとテラスのテーブルの近くにある椅子に誰かが、優雅にカップを持ち上げ飲んでいる姿が見えた。
ふむ、金髪...優雅、お子様なのにちょっと大人びているような姿。徐々に近づくと鮮明に見えてくる姿に.......。
私の記憶がゲーム知識が頭に画像が蘇る。
そうだ......確か、今日ってアルセイヌと幼い王子との初対面の日じゃないかな?
乙女ゲームでアルセイヌが扇子を口に当てて、思い出したようにヒロインに熱弁してたんだよね。
わたくしは殿下とは幼い頃から出会い愛を育んでくんいたのですわ! とーーーっても仲がよかったのですわよと。
パチンと扇子を閉じてヒロインを嘲笑う姿は見事なまでの悪役令嬢であり、自慢げだったなあーー。
って思い出してる場合じゃなくない!!
ここで会うってことはだよ、下手して仲良くなったりするのって未来的に同じ結末おくるんじゃない?
いやーでも、あのアルセイヌって実際問題。
殿下とは本当に仲良かったかも怪しんでいだよね。
殿下ルートじゃ、アルセイヌの幼い頃からの警戒心とプライドかな? よく話しはしないけれど睨んでたり、近づこうとしてり殿下を避けつつ傲慢になってったんだよねえ。
そこんところのエピソードが妙に中途半端だったような。
アルセイヌが何故にあすこまで殿下に執着してたとかの疑問。愛してほしいと死ぬ間際まで言ってた言葉。
謎ばかりが残って、けして明かされずにヒロイン視点になるからモヤモヤしてた記憶があるんだよね。
「お嬢様...急に立ち止まったりしてどうしました?」
「え? あ、うんん。ちょっと考えごとしてて。」
エリカさんの声で思考から戻されて、まさか止まって考えてたのかと、ちょっと恥ずかしい。
王子の前まで移動してから、淑女らしく挨拶をした。
「ローランド家次女、アルセイヌ・ローランドです。少し遅れてしまいすいません。」
少しばかり待たせてしまったお詫びもかねての発言に王子はキョトンとしたように私を見てくる。
ん? どうかしたのかな?
少なからず、相手への礼儀とした挨拶はできたと思うんだけども。
「えっと、どうかしましたか?」
「あ.....いや、うん。なんでもないかな。」
王子は頬を何故かポリポリかいて誤魔化してるような感じに見える。
ふむ、アルセイヌの髪とか風貌が変なのかな?
よくわからない王子の態度に首を傾げてると、エリカさんに向かい側のソファーに座るようにと言われ、立って話すのもと座ることにした。
互いに何故か沈黙。
静かな沈黙が2人を包む、うーむ? 何か話すべきなんだろうけど.......ぐぬぬーーお見合いじゃないのにーー何故に沈黙。子供らしい何か話題でもとチラッと王子を見ると、王子も私を見ててびっくりする。
もしかして私、観察されてる?
いやいやーー王子でこの国には畏怖の念があるけど髪も瞳も偽りでバレないはずだよ。なのにーー何故みるの、みつめるのーー!!
「えっと、あのー貴方の名前は?」
一応ゲームで知ってるけど、私も挨拶してたので王子からもと思いの話題振りをしてみたら、王子はハッと気づいたようで挨拶をしてくれた。
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