51 / 57
50.びしょ濡れ
しおりを挟む
「口の利き方を考えろ。愚かな非能力者」
パンの発言はセシリアの機嫌を急激に悪くした。それまで、ミリアムと会話していた間はもう少しましだったのだが、今は顔に不愉快さを強く映し出している。不愉快の極み、とでも言いたげな表情だ。
「テッメェ! そりゃブーメランだろ!」
感情的になるパン。
セシリアは無言で手のひらを向ける。
「落ち着いて、パン! 刺激しないで!」
ミリアムは咄嗟に叫ぶ。
その言葉を受け、パンは一歩後退した。
「……お、おう。だがなぁ、ミリアムさん……」
パンが一歩後退したため、セシリアも手を下ろした。
さすがに、攻撃する意思のない者に対して能力を行使する気はなかったようだ。
ミリアムはその様子を見て安堵する。
攻撃する意思のない者に攻撃したりはしないだろうと思ってはいても、少々不安だったのだ。
セシリアとはそこまで知り合いではないから、彼女の思考を完全に読むことはできなくて。それゆえ、どのような展開が待っているか掴めず。心には常に不安が存在していた。
「パン。余計なことは言わなくていいわ」
「まぁ……そりゃそうではあるがなぁ……」
「お願い、本題だけを伝えて」
「お、おぅ。まぁ、ミリアムさんが言うんなら……仕方ないな」
ミリアムの説得の後、パンは改めて水色の髪のセシリアに目をやる。
視線を向けられたことに気づいたセシリアは、厳しい顔つきをしたまま、パンへ視線を向けた。
二人の視線が重なる。とても穏やかな雰囲気ではない。両者共に、殺伐としていると言ってもおかしくないような視線を放っていた。すぐに戦いが勃発することはないだろうけど。
「怒らせるようなこと言ってすまん。ミリアムさんに免じて、今は素直に謝る」
パンは意地を張らず、すんなり頭を下げた。
ミリアムが意外に思ったのはそこだ。
数秒の間の後、セシリアは少しだけ表情を柔らかくして「……箱入り娘の影響力はそこまでか」と呟いた。
「で、本題に入りたいんだが。構わないか?」
「あぁ。構わないが」
パンの態度が丁寧なものになったからか、セシリアは少し聞く耳を持つようになった。
「この書類にサインしてほしい。それがこっちの望みだ」
「……サイン?」
「あぁ。この書類はな、エトランジェに干渉しないっていう誓いの書類なんだが、ここにサインしてほしいんだ」
そう言って、パンは書類とペンを差し出す。
セシリアは怪訝な顔。
「一体何を言っている」
「書いてくれ、ここに姉ちゃんの名前を。それを頼みたいんだ」
パンは本題を隠すこともぼかすこともせずに述べる。
彼の言葉は竹のように真っ直ぐなものだ。
ミリアムはそれを内心「凄い」と思った。自分だったらこの状況で本題を直接言うことはできなかったかもしれない、と考えたからだ。
「愚かな。上に確認もせずそのようなことはできん」
まぁそうなるわよね。
ミリアムはそんなことを思った。
「頼む、ちょっとだけだからよ! 保証人とかじゃねぇからさ!」
「……呆れさせるな」
「何を言ってる? 呆れさせてなんてないぞ」
風の中、セシリアは溜め息をつく。
「だが、嫌なら仕方ない! 強制的に書かせるまでだ!」
「っ……!」
パンは急にセシリアの右手首を掴んだ。そして、その手にペンを無理矢理握らせる。
「何をさせる!」
ミリアムは、セシリアがまた怒り出すのではないかと、ハラハラせずにはいられなかった。能力者を怒らせるのはリスクが高い。それゆえ、パンの勢い任せの行動には不安しかない。
「サインしてもらうだけだよ」
「待て待て! いい加減にしろ!」
「ごめんな、待てないんだよ」
「さっ……触るな! ベタベタと触れるな!」
ついにセシリアはパンの手を弾いた。ペンは勢いよく宙を舞い、地面に落ちる。その時セシリアは、どこからか取り出したレースのハンカチで、パンに触れられたところを拭いていた。
「書いてくれないのか!?」
「強制されるのは不愉快だ。そのような野蛮なことをするのであれば、歩み寄りはしない」
「それは、野蛮なことをしなければ歩み寄ってくれるってことだな?」
「……考えよう」
暫しの話し合いの後、セシリアは書類にサインしてくれることとなった。
もしもの時にはエトランジェにてセシリアを匿うこと。それを条件とし、彼女はエトランジェ側の意見を受け入れることを決めた。
当初の予定よりか長期化した能力者と非能力者の戦いは終わる。
いつになく清々しい空だった。
◆
セシリアとエトランジェの非能力者との間で、話はまとまった。
戦いを終え、ようやく訪れる平穏。
ちょうど晴れ始めた。空を覆っていた重苦しい雲は、いつの間にか去っていた。雨はもう降らない。地上を濡らし続けていた雨粒は、ただ地面に染み込んでゆくのみ。
「やりましたね! ミリアムさんっ」
満面の笑みでミリアムに抱き着いたのはサラダ。
「え、えぇ……そうね……」
いきなりハイテンションで関わってこられるとは思っていなかったため、ミリアムは明るく返せない。
風邪を引きそうなくらいびっしょり濡れ、しばらく危険な場所にいた疲労もあって、気の利いた返事を素早く考えることはできなかった。まともなやり取りができるようになるためには、もう少し回復する必要がありそうだ。
「あれっ? テンション低くないですか?」
サラダはきょとんとしている。
「そんなことはないわよ。ただ……少し疲れてしまって」
「そうだったんですね! 急に絡んで、ごめんなさい」
「気にしないで。サラダは悪くないわ」
戦いは終わった。
そう理解した瞬間、これまでの疲労が一気に襲ってきた。
緊張している間は平気でも、気が緩むなり平気でなくなる。そういうことは、誰にでもあるもの。そして、今のミリアムは、まさにそういう状態に陥っている。
「助かったぜ。今回もありがとな、ミリアムさん」
サラダに腕を絡められていたミリアムは、パンが接近してきたことに気づく。
「がっつり濡れちまったな」
「えぇ……これは酷い状態だわ……」
「妙に元気ないな!?」
「何だか疲れてしまったわ。……こんなことを言うべきではないと思ってはいるのだけれど」
「まぁ、それは仕方ないな」
「助かるわ。理解してもらえたら」
パンの発言はセシリアの機嫌を急激に悪くした。それまで、ミリアムと会話していた間はもう少しましだったのだが、今は顔に不愉快さを強く映し出している。不愉快の極み、とでも言いたげな表情だ。
「テッメェ! そりゃブーメランだろ!」
感情的になるパン。
セシリアは無言で手のひらを向ける。
「落ち着いて、パン! 刺激しないで!」
ミリアムは咄嗟に叫ぶ。
その言葉を受け、パンは一歩後退した。
「……お、おう。だがなぁ、ミリアムさん……」
パンが一歩後退したため、セシリアも手を下ろした。
さすがに、攻撃する意思のない者に対して能力を行使する気はなかったようだ。
ミリアムはその様子を見て安堵する。
攻撃する意思のない者に攻撃したりはしないだろうと思ってはいても、少々不安だったのだ。
セシリアとはそこまで知り合いではないから、彼女の思考を完全に読むことはできなくて。それゆえ、どのような展開が待っているか掴めず。心には常に不安が存在していた。
「パン。余計なことは言わなくていいわ」
「まぁ……そりゃそうではあるがなぁ……」
「お願い、本題だけを伝えて」
「お、おぅ。まぁ、ミリアムさんが言うんなら……仕方ないな」
ミリアムの説得の後、パンは改めて水色の髪のセシリアに目をやる。
視線を向けられたことに気づいたセシリアは、厳しい顔つきをしたまま、パンへ視線を向けた。
二人の視線が重なる。とても穏やかな雰囲気ではない。両者共に、殺伐としていると言ってもおかしくないような視線を放っていた。すぐに戦いが勃発することはないだろうけど。
「怒らせるようなこと言ってすまん。ミリアムさんに免じて、今は素直に謝る」
パンは意地を張らず、すんなり頭を下げた。
ミリアムが意外に思ったのはそこだ。
数秒の間の後、セシリアは少しだけ表情を柔らかくして「……箱入り娘の影響力はそこまでか」と呟いた。
「で、本題に入りたいんだが。構わないか?」
「あぁ。構わないが」
パンの態度が丁寧なものになったからか、セシリアは少し聞く耳を持つようになった。
「この書類にサインしてほしい。それがこっちの望みだ」
「……サイン?」
「あぁ。この書類はな、エトランジェに干渉しないっていう誓いの書類なんだが、ここにサインしてほしいんだ」
そう言って、パンは書類とペンを差し出す。
セシリアは怪訝な顔。
「一体何を言っている」
「書いてくれ、ここに姉ちゃんの名前を。それを頼みたいんだ」
パンは本題を隠すこともぼかすこともせずに述べる。
彼の言葉は竹のように真っ直ぐなものだ。
ミリアムはそれを内心「凄い」と思った。自分だったらこの状況で本題を直接言うことはできなかったかもしれない、と考えたからだ。
「愚かな。上に確認もせずそのようなことはできん」
まぁそうなるわよね。
ミリアムはそんなことを思った。
「頼む、ちょっとだけだからよ! 保証人とかじゃねぇからさ!」
「……呆れさせるな」
「何を言ってる? 呆れさせてなんてないぞ」
風の中、セシリアは溜め息をつく。
「だが、嫌なら仕方ない! 強制的に書かせるまでだ!」
「っ……!」
パンは急にセシリアの右手首を掴んだ。そして、その手にペンを無理矢理握らせる。
「何をさせる!」
ミリアムは、セシリアがまた怒り出すのではないかと、ハラハラせずにはいられなかった。能力者を怒らせるのはリスクが高い。それゆえ、パンの勢い任せの行動には不安しかない。
「サインしてもらうだけだよ」
「待て待て! いい加減にしろ!」
「ごめんな、待てないんだよ」
「さっ……触るな! ベタベタと触れるな!」
ついにセシリアはパンの手を弾いた。ペンは勢いよく宙を舞い、地面に落ちる。その時セシリアは、どこからか取り出したレースのハンカチで、パンに触れられたところを拭いていた。
「書いてくれないのか!?」
「強制されるのは不愉快だ。そのような野蛮なことをするのであれば、歩み寄りはしない」
「それは、野蛮なことをしなければ歩み寄ってくれるってことだな?」
「……考えよう」
暫しの話し合いの後、セシリアは書類にサインしてくれることとなった。
もしもの時にはエトランジェにてセシリアを匿うこと。それを条件とし、彼女はエトランジェ側の意見を受け入れることを決めた。
当初の予定よりか長期化した能力者と非能力者の戦いは終わる。
いつになく清々しい空だった。
◆
セシリアとエトランジェの非能力者との間で、話はまとまった。
戦いを終え、ようやく訪れる平穏。
ちょうど晴れ始めた。空を覆っていた重苦しい雲は、いつの間にか去っていた。雨はもう降らない。地上を濡らし続けていた雨粒は、ただ地面に染み込んでゆくのみ。
「やりましたね! ミリアムさんっ」
満面の笑みでミリアムに抱き着いたのはサラダ。
「え、えぇ……そうね……」
いきなりハイテンションで関わってこられるとは思っていなかったため、ミリアムは明るく返せない。
風邪を引きそうなくらいびっしょり濡れ、しばらく危険な場所にいた疲労もあって、気の利いた返事を素早く考えることはできなかった。まともなやり取りができるようになるためには、もう少し回復する必要がありそうだ。
「あれっ? テンション低くないですか?」
サラダはきょとんとしている。
「そんなことはないわよ。ただ……少し疲れてしまって」
「そうだったんですね! 急に絡んで、ごめんなさい」
「気にしないで。サラダは悪くないわ」
戦いは終わった。
そう理解した瞬間、これまでの疲労が一気に襲ってきた。
緊張している間は平気でも、気が緩むなり平気でなくなる。そういうことは、誰にでもあるもの。そして、今のミリアムは、まさにそういう状態に陥っている。
「助かったぜ。今回もありがとな、ミリアムさん」
サラダに腕を絡められていたミリアムは、パンが接近してきたことに気づく。
「がっつり濡れちまったな」
「えぇ……これは酷い状態だわ……」
「妙に元気ないな!?」
「何だか疲れてしまったわ。……こんなことを言うべきではないと思ってはいるのだけれど」
「まぁ、それは仕方ないな」
「助かるわ。理解してもらえたら」
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
貴妃エレーナ
無味無臭(不定期更新)
恋愛
「君は、私のことを恨んでいるか?」
後宮で暮らして数十年の月日が流れたある日のこと。国王ローレンスから突然そう聞かれた貴妃エレーナは戸惑ったように答えた。
「急に、どうされたのですか?」
「…分かるだろう、はぐらかさないでくれ。」
「恨んでなどいませんよ。あれは遠い昔のことですから。」
そう言われて、私は今まで蓋をしていた記憶を辿った。
どうやら彼は、若かりし頃に私とあの人の仲を引き裂いてしまったことを今も悔やんでいるらしい。
けれど、もう安心してほしい。
私は既に、今世ではあの人と縁がなかったんだと諦めている。
だから…
「陛下…!大変です、内乱が…」
え…?
ーーーーーーーーーーーーー
ここは、どこ?
さっきまで内乱が…
「エレーナ?」
陛下…?
でも若いわ。
バッと自分の顔を触る。
するとそこにはハリもあってモチモチとした、まるで若い頃の私の肌があった。
懐かしい空間と若い肌…まさか私、昔の時代に戻ったの?!
五歳の時から、側にいた
田尾風香
恋愛
五歳。グレースは初めて国王の長男のグリフィンと出会った。
それからというもの、お互いにいがみ合いながらもグレースはグリフィンの側にいた。十六歳に婚約し、十九歳で結婚した。
グリフィンは、初めてグレースと会ってからずっとその姿を追い続けた。十九歳で結婚し、三十二歳で亡くして初めて、グリフィンはグレースへの想いに気付く。
前編グレース視点、後編グリフィン視点です。全二話。後編は来週木曜31日に投稿します。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
会うたびに、貴方が嫌いになる
黒猫子猫(猫子猫)
恋愛
長身の王女レオーネは、侯爵家令息のアリエスに会うたびに惹かれた。だが、守り役に徹している彼が応えてくれたことはない。彼女が聖獣の力を持つために発情期を迎えた時も、身体を差し出して鎮めてくれこそしたが、その後も変わらず塩対応だ。悩むレオーネは、彼が自分とは正反対の可愛らしい令嬢と親しくしているのを目撃してしまう。優しく笑いかけ、「小さい方が良い」と褒めているのも聞いた。失恋という現実を受け入れるしかなかったレオーネは、二人の妨げになるまいと決意した。
アリエスは嫌そうに自分を遠ざけ始めたレオーネに、動揺を隠せなくなった。彼女が演技などではなく、本気でそう思っていると分かったからだ。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
とある虐げられた侯爵令嬢の華麗なる後ろ楯~拾い人したら溺愛された件
紅位碧子 kurenaiaoko
恋愛
侯爵令嬢リリアーヌは、10歳で母が他界し、その後義母と義妹に虐げられ、
屋敷ではメイド仕事をして過ごす日々。
そんな中で、このままでは一生虐げられたままだと思い、一念発起。
母の遺言を受け、自分で自分を幸せにするために行動を起こすことに。
そんな中、偶然訳ありの男性を拾ってしまう。
しかし、その男性がリリアーヌの未来を作る救世主でーーーー。
メイド仕事の傍らで隠れて淑女教育を完璧に終了させ、語学、経営、経済を学び、
財産を築くために屋敷のメイド姿で見聞きした貴族社会のことを小説に書いて出版し、それが大ヒット御礼!
学んだことを生かし、商会を設立。
孤児院から人材を引き取り育成もスタート。
出版部門、観劇部門、版権部門、商品部門など次々と商いを展開。
そこに隣国の王子も参戦してきて?!
本作品は虐げられた環境の中でも懸命に前を向いて頑張る
とある侯爵令嬢が幸せを掴むまでの溺愛×サクセスストーリーです♡
*誤字脱字多数あるかと思います。
*初心者につき表現稚拙ですので温かく見守ってくださいませ
*ゆるふわ設定です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる