8 / 19
3作品
しおりを挟む
『可愛がっている妹が理不尽に婚約破棄されましたので、姉として始末して参ります!』
可愛い可愛い私の妹ミレーネが婚約破棄された。
しかもその理由が婚約者の浮気について追及したからなどという呆れるようなもの。
そもそも浮気する方が悪いし、そこを突っ込まれたからといって関係を一方的に終わらせようとするなんて身勝手にもほどがある。
なので私は文句を言いに行くことにした。
そして、できれば、ついでに……。
「アドレッジさん、ミレーネとの婚約を一方的に破棄したそうですね」
「はぁん? ああ、お前、あの女の姉か」
「何ですかその言い方は」
「うっせぇぞぉ~い。引っ込んでろやババアうぜえんだよ」
アドレッジは挑発的かつ反抗的な物言いばかりする。
「ミレーネに対してもいつもそういう言い方をしているのですか?」
「これはまだ丁寧な方ですよぉ~」
「ではもっと酷い態度を取っているということですか」
「ああそう、そうだよ、けどそれが何だって言うんだ? そうだったらお前に何の関係があるのかにゃあ~?」
これは生かしておく意味がないな、と判断して。
「では、死んでいただきます」
私は魔法を使うことにした。
それは対象を死に至らせるものだ。
「さようなら、アドレッジさん」
許せなかったので死の魔法を使った。
アドレッジはその場に倒れ込み息絶える。
ミレーネを傷つける者は何者であろうとも許さない――それが私の、そして姉としての、覚悟だ。
◆
あれから数年、私は今もミレーネと姉妹揃って実家で幸せに暮らしている。
彼女と共に暮らせることはとても幸福なこと。
細やかなことでさえ楽しいことのように感じられるから、そんな日々が大好きだ。
「お姉さま、今日はお茶でもしませんか?」
「名案ね!」
「ではよろしくお願いいたします」
「こちらこそ! ……あ、でも、良いお菓子ある? ミレーネは今何か持ってる?」
これからも私たちは毎日を楽しみながら生きてゆく。
「はい! ベリーのクッキーがあります」
「それはいいわね。とても美味しそうだわ。そういえばミレーネはベリー好きだったものね」
◆終わり◆
『ある朝、わざわざ家の前にまでやって来た婚約者が告げてきたのは……。~意味不明な怒りを向けられても困ります~』
当たり前のように明日は来る。
それはなんてことのないありふれたこと。
そう思っていた。
……その日までは。
「君との婚約だが、破棄とさせてもらう」
なんてことのない平凡な朝。
わざわざ家の前にまでやって来た婚約者ルブールはさらりとそんなことを告げてくる。
銀色の髪が新しい風に揺れている。
「なぜなら、好きな人ができたからだ」
「それが理由ですか……?」
「ああそうだ。それが理由なら何だというのか? 駄目だとでも言いたいのか?」
ルブールはじっとりと睨んでくる。
「いえ……ただ、少し、唐突だったので驚いているだけです」
きちんと返したつもりだったのだが。
「僕を馬鹿にしているのか!!」
彼は急に怒る。
「馬鹿だと、愚かだと、そう言いたいのだろう!!」
「ち、違います」
「ほら! 怪しい! やはりそうなのだろう!? いきなり婚約破棄した僕を馬鹿にして見下しているのだろう? 愚か者、と!!」
なんということだろう。
そんな意味不明なことで怒られる日が来るなんて思わなかった。
「違います……」
「嘘つきめ!」
「待ってください、ルブールさん、落ち着いて」
「君がそんな女だったとはな! 最低女! ああ、良かった、婚約破棄しておいて。こんな酷い女と危うく結婚するところだった」
なぜそんなことを言うの……。
あまりにも酷いわ……。
「ということで、君とはさよならだ」
こうして私は一方的に悪く言われたうえ婚約破棄されたのだった。
◆
数日後、ルブールは落命した。
何でも、皆が自分を悪く言い見下しているという妄想に溺れてしまった彼は、街中で数時間怒鳴り続けたうえ通行人にたびたび絡むということを繰り返していたそうで――その中で危険な男に絡んでしまい、返り討ちにされ、百回以上連続で殴られて死亡してしまったのだそうだ。
見ず知らずの相手を百回以上殴る、というのもなかなかではある。
だがほぼ完全に自業自得である。
相手を選ぶこともせず、迷惑も考えず、皆に迷惑をかけ続けた。だからこそそういう結末が待っていたのだろう。残念ながら、それは仕方のないことだ。
◆
あれから何年か経過した。
私はもう過去には縛られず、気の合う善良な人と結婚して、日々楽しく暮らしている。
ルブールとの苦い記憶は過去という扉の奥にしまってしまおう。
過ぎ去ればすべてただの記憶でしかないのだから。
◆終わり◆
『既に婚約していた私より巨乳の女性を選んだ彼はその後……? ~想像していなかった展開が待っていました~』
「俺はお前との関係は終わらせることにしたんだ」
巨乳の女性を連れて私の前に現れた婚約者ロードマンは、隣にぴったりくっついている女体を腕でまさぐりながら告げてくる。
「つまり、婚約は破棄、ということだ」
いくら今から破棄すると言っても……婚約者である女の目の前で別の女性の身体を触っているというのはどうかと思うのだが?
「分かったな!?」
急に叫ばれる。
「……そちらの女性のことが好きになったから、ですか?」
「ああそうだ」
「正直に事実を仰るところは尊敬します」
「俺は偉いだろう!?」
「え……あ、ま、まぁ、そうですね……」
いやいや……。
そうじゃない……。
こうして私は一方的に切り捨てられてしまったのだった。
◆
三日後、ロードマンが亡くなったという話が耳に入ってきた。
ロードマンは私との婚約を破棄してすぐあの女性にプロポーズしたそうだ。女性は大変喜び、それを受け入れた。そこまでは良かったのだが――次の瞬間女性は怪物に変貌し、私を受け入れてくれるなんて嬉しい、と言いながら、その巨大な口でロードマンを食らってしまったそう。というのも、そちらが本体と言っても過言ではないほど大きな口を持っている怪物というのがその女性の本性だったそうなのだ。
女性との未来を望んだロードマンが女性に食べられるとは、なかなか残酷な結末である。
◆
――数年後。
「そろそろ寝ましょうか」
「あ、うん。そうだね。もう夜も遅いしね」
私は良き人と出会うことができた。そして家庭を築くことに成功した。今は夫と夫との間の子と三人で穏やかに生活できている。大変なこともありはするけれど、毎日は充実していて、総合的に見ればとても楽しい。
「君と結婚して本当に良かったよ」
「本当? ありがとう」
「じゃあ……おやすみ。また明日ね。ずっと好きだよ」
「もう。照れてしまうわ。そんな風に直球で言われると。でも、嬉しい。ありがとう、私も貴方が好きよ。……おやすみなさい」
◆終わり◆
可愛い可愛い私の妹ミレーネが婚約破棄された。
しかもその理由が婚約者の浮気について追及したからなどという呆れるようなもの。
そもそも浮気する方が悪いし、そこを突っ込まれたからといって関係を一方的に終わらせようとするなんて身勝手にもほどがある。
なので私は文句を言いに行くことにした。
そして、できれば、ついでに……。
「アドレッジさん、ミレーネとの婚約を一方的に破棄したそうですね」
「はぁん? ああ、お前、あの女の姉か」
「何ですかその言い方は」
「うっせぇぞぉ~い。引っ込んでろやババアうぜえんだよ」
アドレッジは挑発的かつ反抗的な物言いばかりする。
「ミレーネに対してもいつもそういう言い方をしているのですか?」
「これはまだ丁寧な方ですよぉ~」
「ではもっと酷い態度を取っているということですか」
「ああそう、そうだよ、けどそれが何だって言うんだ? そうだったらお前に何の関係があるのかにゃあ~?」
これは生かしておく意味がないな、と判断して。
「では、死んでいただきます」
私は魔法を使うことにした。
それは対象を死に至らせるものだ。
「さようなら、アドレッジさん」
許せなかったので死の魔法を使った。
アドレッジはその場に倒れ込み息絶える。
ミレーネを傷つける者は何者であろうとも許さない――それが私の、そして姉としての、覚悟だ。
◆
あれから数年、私は今もミレーネと姉妹揃って実家で幸せに暮らしている。
彼女と共に暮らせることはとても幸福なこと。
細やかなことでさえ楽しいことのように感じられるから、そんな日々が大好きだ。
「お姉さま、今日はお茶でもしませんか?」
「名案ね!」
「ではよろしくお願いいたします」
「こちらこそ! ……あ、でも、良いお菓子ある? ミレーネは今何か持ってる?」
これからも私たちは毎日を楽しみながら生きてゆく。
「はい! ベリーのクッキーがあります」
「それはいいわね。とても美味しそうだわ。そういえばミレーネはベリー好きだったものね」
◆終わり◆
『ある朝、わざわざ家の前にまでやって来た婚約者が告げてきたのは……。~意味不明な怒りを向けられても困ります~』
当たり前のように明日は来る。
それはなんてことのないありふれたこと。
そう思っていた。
……その日までは。
「君との婚約だが、破棄とさせてもらう」
なんてことのない平凡な朝。
わざわざ家の前にまでやって来た婚約者ルブールはさらりとそんなことを告げてくる。
銀色の髪が新しい風に揺れている。
「なぜなら、好きな人ができたからだ」
「それが理由ですか……?」
「ああそうだ。それが理由なら何だというのか? 駄目だとでも言いたいのか?」
ルブールはじっとりと睨んでくる。
「いえ……ただ、少し、唐突だったので驚いているだけです」
きちんと返したつもりだったのだが。
「僕を馬鹿にしているのか!!」
彼は急に怒る。
「馬鹿だと、愚かだと、そう言いたいのだろう!!」
「ち、違います」
「ほら! 怪しい! やはりそうなのだろう!? いきなり婚約破棄した僕を馬鹿にして見下しているのだろう? 愚か者、と!!」
なんということだろう。
そんな意味不明なことで怒られる日が来るなんて思わなかった。
「違います……」
「嘘つきめ!」
「待ってください、ルブールさん、落ち着いて」
「君がそんな女だったとはな! 最低女! ああ、良かった、婚約破棄しておいて。こんな酷い女と危うく結婚するところだった」
なぜそんなことを言うの……。
あまりにも酷いわ……。
「ということで、君とはさよならだ」
こうして私は一方的に悪く言われたうえ婚約破棄されたのだった。
◆
数日後、ルブールは落命した。
何でも、皆が自分を悪く言い見下しているという妄想に溺れてしまった彼は、街中で数時間怒鳴り続けたうえ通行人にたびたび絡むということを繰り返していたそうで――その中で危険な男に絡んでしまい、返り討ちにされ、百回以上連続で殴られて死亡してしまったのだそうだ。
見ず知らずの相手を百回以上殴る、というのもなかなかではある。
だがほぼ完全に自業自得である。
相手を選ぶこともせず、迷惑も考えず、皆に迷惑をかけ続けた。だからこそそういう結末が待っていたのだろう。残念ながら、それは仕方のないことだ。
◆
あれから何年か経過した。
私はもう過去には縛られず、気の合う善良な人と結婚して、日々楽しく暮らしている。
ルブールとの苦い記憶は過去という扉の奥にしまってしまおう。
過ぎ去ればすべてただの記憶でしかないのだから。
◆終わり◆
『既に婚約していた私より巨乳の女性を選んだ彼はその後……? ~想像していなかった展開が待っていました~』
「俺はお前との関係は終わらせることにしたんだ」
巨乳の女性を連れて私の前に現れた婚約者ロードマンは、隣にぴったりくっついている女体を腕でまさぐりながら告げてくる。
「つまり、婚約は破棄、ということだ」
いくら今から破棄すると言っても……婚約者である女の目の前で別の女性の身体を触っているというのはどうかと思うのだが?
「分かったな!?」
急に叫ばれる。
「……そちらの女性のことが好きになったから、ですか?」
「ああそうだ」
「正直に事実を仰るところは尊敬します」
「俺は偉いだろう!?」
「え……あ、ま、まぁ、そうですね……」
いやいや……。
そうじゃない……。
こうして私は一方的に切り捨てられてしまったのだった。
◆
三日後、ロードマンが亡くなったという話が耳に入ってきた。
ロードマンは私との婚約を破棄してすぐあの女性にプロポーズしたそうだ。女性は大変喜び、それを受け入れた。そこまでは良かったのだが――次の瞬間女性は怪物に変貌し、私を受け入れてくれるなんて嬉しい、と言いながら、その巨大な口でロードマンを食らってしまったそう。というのも、そちらが本体と言っても過言ではないほど大きな口を持っている怪物というのがその女性の本性だったそうなのだ。
女性との未来を望んだロードマンが女性に食べられるとは、なかなか残酷な結末である。
◆
――数年後。
「そろそろ寝ましょうか」
「あ、うん。そうだね。もう夜も遅いしね」
私は良き人と出会うことができた。そして家庭を築くことに成功した。今は夫と夫との間の子と三人で穏やかに生活できている。大変なこともありはするけれど、毎日は充実していて、総合的に見ればとても楽しい。
「君と結婚して本当に良かったよ」
「本当? ありがとう」
「じゃあ……おやすみ。また明日ね。ずっと好きだよ」
「もう。照れてしまうわ。そんな風に直球で言われると。でも、嬉しい。ありがとう、私も貴方が好きよ。……おやすみなさい」
◆終わり◆
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
死亡フラグしかない世界へようこそ 〜男装皇女の悪あがき奮闘記〜
餡子
ファンタジー
生まれ変わったら、男として育てられた皇女になっていた!?
オタク趣味のOLだったのに、乙女ゲームの世界に転生する羽目に。それも転生先がよりによって、攻略対象である第二皇子。
しかも一番の問題はこの皇子、国を謀って王位継承権のない《女》であることを隠している始末。
父である王も、第一王位継承者である異母兄やその乳兄弟である騎士にも、絶対に誰にも知られるわけにはいかない。もしもバレたら、処刑コース一直線……!
──これは死にたくない私が、死なないために悪足掻きをする物語。
※全130話…完結まで毎日更新
前世で処刑された聖女、今は黒薬師と呼ばれています
矢野りと
恋愛
旧題:前世で処刑された聖女はひっそりと生きていくと決めました〜今世では黒き薬師と呼ばれています〜
――『偽聖女を処刑しろっ!』
民衆がそう叫ぶなか、私の目の前で大切な人達の命が奪われていく。必死で神に祈ったけれど奇跡は起きなかった。……聖女ではない私は無力だった。
何がいけなかったのだろうか。ただ困っている人達を救いたい一心だっただけなのに……。
人々の歓声に包まれながら私は処刑された。
そして、私は前世の記憶を持ったまま、親の顔も知らない孤児として生まれ変わった。周囲から見れば恵まれているとは言い難いその境遇に私はほっとした。大切なものを持つことがなによりも怖かったから。
――持たなければ、失うこともない。
だから森の奥深くでひっそりと暮らしていたのに、ある日二人の騎士が訪ねてきて……。
『黒き薬師と呼ばれている薬師はあなたでしょうか?』
基本はほのぼのですが、シリアスと切なさありのお話です。
※この作品の設定は架空のものです。
※一話目だけ残酷な描写がありますので苦手な方はご自衛くださいませ。
※感想欄のネタバレ配慮はありません(._.)
壁の花令嬢の最高の結婚
晴 菜葉
恋愛
壁の花とは、舞踏会で誰にも声を掛けてもらえず壁に立っている適齢期の女性を示す。
社交デビューして五年、一向に声を掛けられないヴィンセント伯爵の実妹であるアメリアは、兄ハリー・レノワーズの悪友であるブランシェット子爵エデュアルト・パウエルの心ない言葉に傷ついていた。
ある日、アメリアに縁談話がくる。相手は三十歳上の財産家で、妻に暴力を働いてこれまでに三回離縁を繰り返していると噂の男だった。
アメリアは自棄になって家出を決行する。
行く当てもなく彷徨いていると、たまたま賭博場に行く途中のエデュアルトに出会した。
そんなとき、彼が暴漢に襲われてしまう。
助けたアメリアは、背中に消えない傷を負ってしまった。
乙女に一生の傷を背負わせてしまったエデュアルトは、心底反省しているようだ。
「俺が出来ることなら何だってする」
そこでアメリアは考える。
暴力を振るう亭主より、女にだらしない放蕩者の方がずっとマシ。
「では、私と契約結婚してください」
R18には※をしています。
兎詩 『林檎飴』
こがねんね虫
恋愛
喧騒の中、初恋破れてただ一人。不味くなった林檎飴。
「食わないなら貰うぞ」
悪友に袖を引っ張られ、逃げ込んだのは秘密基地。微睡みの後で見えた空白に、彼が彼女だと気付かされる。
日焼け跡がくっきりと浮かんだ、未熟な身体と身体。溶け合う二人。
初めて聴いた彼女の鳴き声を、強く口で塞ぐ。舌と舌を合わせて、甘い林檎飴を舐め合った。
2人ぼっちの世界。
遠く向こうの空、花火が鳴いていた。
今さら、私に構わないでください
ましゅぺちーの
恋愛
愛する夫が恋をした。
彼を愛していたから、彼女を側妃に迎えるように進言した。
愛し合う二人の前では私は悪役。
幸せそうに微笑み合う二人を見て、私は彼への愛を捨てた。
しかし、夫からの愛を完全に諦めるようになると、彼の態度が少しずつ変化していって……?
タイトル変更しました。
婚約解消して次期辺境伯に嫁いでみた
cyaru
恋愛
一目惚れで婚約を申し込まれたキュレット伯爵家のソシャリー。
お相手はボラツク侯爵家の次期当主ケイン。眉目秀麗でこれまで数多くの縁談が女性側から持ち込まれてきたがケインは女性には興味がないようで18歳になっても婚約者は今までいなかった。
婚約をした時は良かったのだが、問題は1か月に起きた。
過去にボラツク侯爵家から放逐された侯爵の妹が亡くなった。放っておけばいいのに侯爵は簡素な葬儀も行ったのだが、亡くなった妹の娘が牧師と共にやってきた。若い頃の妹にそっくりな娘はロザリア。
ボラツク侯爵家はロザリアを引き取り面倒を見ることを決定した。
婚約の時にはなかったがロザリアが独り立ちできる状態までが期間。
明らかにソシャリーが嫁げば、ロザリアがもれなくついてくる。
「マジか…」ソシャリーは心から遠慮したいと願う。
そして婚約者同士の距離を縮め、お互いの考えを語り合う場が月に数回設けられるようになったが、全てにもれなくロザリアがついてくる。
茶会に観劇、誕生日の贈り物もロザリアに買ったものを譲ってあげると謎の善意を押し売り。夜会もケインがエスコートしダンスを踊るのはロザリア。
幾度となく抗議を受け、ケインは考えを改めると誓ってくれたが本当に考えを改めたのか。改めていれば婚約は継続、そうでなければ解消だがソシャリーも年齢的に次を決めておかないと家のお荷物になってしまう。
「こちらは嫁いでくれるならそれに越したことはない」と父が用意をしてくれたのは「自分の責任なので面倒を見ている子の数は35」という次期辺境伯だった?!
★↑例の如く恐ろしく省略してます。
★9月14日投稿開始、完結は9月16日です。
★コメントの返信は遅いです。
★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。
※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません
初恋の人への想いが断ち切れず、溺愛していた妹に無邪気な殺意を向けられ、ようやく夢見た幸せに気づきましたが、手遅れだったのでしょうか?
珠宮さくら
恋愛
侯爵家の長女として生まれたウィスタリア・レルヒェンフェルトは、ウェールズという国で、王太子の婚約者となるのにもっとも相応しいと国中のほとんどの人たちに思われていた。
そんな彼女が必死になって王太子の婚約者になろうとしていたのは、想い人のため。それだけだった。
それが、蓋を開ければ、王太子が選んだのは別の令嬢だった。選ぶことも王太子が、好きにしていいと言われていたが、ほとんどの者がなぜ、そちらを選んだのかと不思議に思うが、その理由は本人しか知らないままとなる。
王太子が選んだ婚約者の暴走に巻き込まれ続けるウィスタリアだが、そんな彼女が婚約したのは、誰もが婚約したがらない子息だった。
彼女は妹のことを溺愛していたが、王太子と婚約できなかったことで、色々とありすぎて数年ほど会えずにいただけで、すっかり様変わりしてしまうとは思いもしなかった。
更には、運命の人とすれ違い続けていることにウィスタリアは中々気づくことができなかった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる