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後編
しおりを挟むでも、馬鹿馬鹿言われるのは納得できない……。
だから私は馬鹿でないことを証明するために動き出した。
この国においてかなり難易度の高い資格『魔法医学専門家』を取ることにしたのである。
そこからは猛勉強だった。
でも、何だか懐かしくて、楽しかった。
そうだ、私、勉強好きなんだった……。
――そして、一年ほど勉強した後、私は資格を無事取得することができた。
「すごいな! ルミーラ!」
「信じられない……でも本当にやってしまったのね……! 想定外だけれど、すごいわ……!」
両親は褒めたたえてくれた。
やがて、話を聞きつけたアボガットがやって来て、合格を祝う言葉を述べてくれた。さらに「今のお前となら良い関係を築けるかもしれない」と言って、もう一度やり直そうと提案してくれた。
もちろん断ったけれど。
「え……なんでだ、その方は嬉しいだろう……?」
「いえ、貴方はもう必要ないのですよ」
「なっ……なんということを言い出すっ……!」
「貴方だって私にそういうことを言ったでしょう。だからお返しです。貴方にとって私が必要のない女なら、その逆だって同じですよ」
こうして私はアボガットとの縁を完全に断ち切った。
その後私は取得した資格を利用して魔法医学の研究院へ入りそこで研究を始めた。最初こそ「らしくない」とか「どうしちゃったの!?」とか言われ驚かれたけれど、そのうちに段々周りも慣れて。いつしか誰もがルミーラを尊敬するようになっていった。
ちなみにアボガットはというと。
ルミーラに評判を抜かされたことで酷く落ち込んでしまい、その影響もあって体調を崩し、冬の夜亡くなったそうだ。
◆終わり◆
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