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『私から妹へ乗り換えることを宣言した婚約者の彼でしたが……?』
「俺はお前でなく妹さんを愛している! よって、お前との婚約は破棄とする!」
とあるパーティーにて。
婚約者ルドミックが私の妹を抱き締めながらそんなことを告げてきた。
えっ……、と思っていたら。
「きゃあああああ!! 熊!! 熊がああぁぁぁぁぁぁ!!」
会場の入り口が乱暴に開かれ、黒々とした熊が乱入してくる。
「叫んじゃだめっ」
「ひぃいいぃぃぃぃー!!」
「落ち着いて!」
「怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖っ……コワブワハタブラコワブワハタブラハタブラハタブラハタブラパーティーハタブラハタブラコワブワハタブラ」
その熊はルドミックと彼に抱き締められている妹に迫る。
「ぐっ……ぎゃああああぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ルドミックは熊の餌となった。
あーあ、残念なことになっちゃった。
そんなことを思いながら会場を去る。
ちなみに妹もまた熊の餌となったのだった。
……ま、何とも思わないけれど。
◆
あれから数年、私は大富豪の妻となった。
あの時婚約者だからとルドミックに執着していなくて良かった、と、今は迷いなくただひたすらに真っ直ぐに思うことができる。
今はとても幸せ。
だから私はこの道を行く。
もう振り返らない。
◆終わり◆
『朝、目が覚めたら、婚約者が枕元に立っていました。しかも婚約破棄を告げてきまして……?』
朝、目が覚めたら、婚約者ローベンが枕元に立っていた。
「えっ……?」
「おはよう」
「ローベンさん!?」
ただただ驚いていたのだが。
「ああ、用があって来たんだ」
ローベンは平然と言葉を投げてくる。
「実はさ、伝えたいことがあったんだ」
「伝えたいこと……ですか?」
「ああ。それで、君のお母さんにお願いして通してもらったんだ」
……そういうこと、か。
「君との婚約だが、破棄とさせてもらう」
少し納得した次の瞬間、ローベンはそんなことを告げてきた。
「婚約、破棄……?」
「ああそうだ」
「ええっ……それはあまりに急過ぎません……?」
「急過ぎるとか関係ない!!」
「……あ、あぁ、そうですか」
こうして私とローベンの婚約は破棄となったのだった。
理由なんて分からないまま。
何がどうなってこうなったのか理解できない。
でも婚約が破棄となったことだけは確かだった。
◆
あれから数週間。
実家で親と暮らしていたローベンが亡くなったという話が耳に入ってきた。
外出先で出会い惚れた女性に騙されて資産を搾り取られたうえややこしい揉め事に巻き込まれてしまい怖い人のもとに連れていかれてしまいそのまま殺められてしまったのだそうだ。
……実に恐ろしいことである。
だがもはや私には何の関係もない。
だから彼を可哀想だと思ってあげることはしない。
◆
婚約破棄から数年。
私は今、良き人を夫とし、幸せに暮らせている。
この生活には文句なんて一つもない。
◆終わり◆
『 「お前みたいな低能女、さっさと俺の視界から消えろ! 婚約は破棄とする!」とか言われたのですが…… 』
「お前みたいな低能女、さっさと俺の視界から消えろ! 婚約は破棄とする!」
婚約者ロィメンに失礼なことを言われたうえ関係の解消をも告げられてしまった私は、多くのものを想定外のタイミングで失い落ち込むしかなかった。
……だが、その日の晩、信じられないことが起こる。
ロィメンの自宅に隕石が落ちたのだ。
その隕石は小さなものだった。
しかし宇宙からの落下物の破壊力というのは凄まじい。
その事件によって、ロィメンは死亡した。
聞いた話によると。
隕石の落下によって破壊された家だった瓦礫の下敷きとなり落命してしまったのだそうだ。
だが信じられないことはそれだけではなくて。
「アイシテイマス、ケッコンシテクダサイ」
その隕石の表面に付着していた宇宙人が私のところにまでやって来て、そんな風に想いを告げてきたのだ。
「えっ……」
「トモニウチュウヲシハイシマショウ」
「あ、あの、そんなことを言われましても……すぐには理解できなくて、えっと……ごめんなさいまだ頭が」
「イソギマセン。タダ、ジブンハ、アナタトトモニイキテユキタイ。ソシテ、アナタトトモニウチュウヲシハイシタイノデス」
すぐには頭が追い付かなくて。
……でも、結局、私はその宇宙人と結婚することとなったのだった。
◆
あれから数年、私は宇宙の支配者となった。
すべての星。
そこに生きるすべての命。
全部、私のもの。
もはや私に逆らえる者などいない。
私の顔を見れば誰もが頭を下げる。
◆終わり◆
『暑い夏、婚約者が突然呼び出してきたので何事かと思いつつ彼のもとへ行ってみたのですが……?』
数分外を歩くだけで汗がだばだばと流れ落ちるような厳しい夏のある日。
「エリーサ、君との婚約は破棄するよ」
婚約者ルゼオに突然呼び出されたと思ったら、そんなことを告げられてしまった。
「君はさ、華がない。俺と共に生きるのであれば、もっと、華やかであってもらわなくては。……ま、そういうことだから。俺は君とは生きていかないことにしたよ。だって、君はきっと、永遠に俺好みの女にはなってくれないだろうからね」
彼は容赦なく関係を叩き壊す。
「じゃあね、エリーサ。……永遠に、さよなら」
こうして一方的に切り捨てられた私だったが……その二日後、ルゼオは熱中症によってこの世を去った。
彼は路上で一日中ナンパしていたそうだ。
で、暑い中でずっと活動していたために体調を崩してしまい、この世を去ることとなったのである。
ナンパしていて熱中症、しかも死亡、だなんて……。
何とも馬鹿げた話だ。
◆
あれから二年半。
私は今、とても幸せに暮らしている。
「今年の夏も暑いなぁ」
「そうね」
「エリーサ、水分補給忘れないようにね」
「ええありがとう。貴方こそ、気をつけてちょうだいね」
「うん! もちろんだよ!」
夫はとても優しくて穏やかな人。
ただ同じ空間にいてただ共に生きているだけで幸福を感じられる。
私はこれから先もずっと彼を愛し続けるだろう。
◆終わり◆
「俺はお前でなく妹さんを愛している! よって、お前との婚約は破棄とする!」
とあるパーティーにて。
婚約者ルドミックが私の妹を抱き締めながらそんなことを告げてきた。
えっ……、と思っていたら。
「きゃあああああ!! 熊!! 熊がああぁぁぁぁぁぁ!!」
会場の入り口が乱暴に開かれ、黒々とした熊が乱入してくる。
「叫んじゃだめっ」
「ひぃいいぃぃぃぃー!!」
「落ち着いて!」
「怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖っ……コワブワハタブラコワブワハタブラハタブラハタブラハタブラパーティーハタブラハタブラコワブワハタブラ」
その熊はルドミックと彼に抱き締められている妹に迫る。
「ぐっ……ぎゃああああぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ルドミックは熊の餌となった。
あーあ、残念なことになっちゃった。
そんなことを思いながら会場を去る。
ちなみに妹もまた熊の餌となったのだった。
……ま、何とも思わないけれど。
◆
あれから数年、私は大富豪の妻となった。
あの時婚約者だからとルドミックに執着していなくて良かった、と、今は迷いなくただひたすらに真っ直ぐに思うことができる。
今はとても幸せ。
だから私はこの道を行く。
もう振り返らない。
◆終わり◆
『朝、目が覚めたら、婚約者が枕元に立っていました。しかも婚約破棄を告げてきまして……?』
朝、目が覚めたら、婚約者ローベンが枕元に立っていた。
「えっ……?」
「おはよう」
「ローベンさん!?」
ただただ驚いていたのだが。
「ああ、用があって来たんだ」
ローベンは平然と言葉を投げてくる。
「実はさ、伝えたいことがあったんだ」
「伝えたいこと……ですか?」
「ああ。それで、君のお母さんにお願いして通してもらったんだ」
……そういうこと、か。
「君との婚約だが、破棄とさせてもらう」
少し納得した次の瞬間、ローベンはそんなことを告げてきた。
「婚約、破棄……?」
「ああそうだ」
「ええっ……それはあまりに急過ぎません……?」
「急過ぎるとか関係ない!!」
「……あ、あぁ、そうですか」
こうして私とローベンの婚約は破棄となったのだった。
理由なんて分からないまま。
何がどうなってこうなったのか理解できない。
でも婚約が破棄となったことだけは確かだった。
◆
あれから数週間。
実家で親と暮らしていたローベンが亡くなったという話が耳に入ってきた。
外出先で出会い惚れた女性に騙されて資産を搾り取られたうえややこしい揉め事に巻き込まれてしまい怖い人のもとに連れていかれてしまいそのまま殺められてしまったのだそうだ。
……実に恐ろしいことである。
だがもはや私には何の関係もない。
だから彼を可哀想だと思ってあげることはしない。
◆
婚約破棄から数年。
私は今、良き人を夫とし、幸せに暮らせている。
この生活には文句なんて一つもない。
◆終わり◆
『 「お前みたいな低能女、さっさと俺の視界から消えろ! 婚約は破棄とする!」とか言われたのですが…… 』
「お前みたいな低能女、さっさと俺の視界から消えろ! 婚約は破棄とする!」
婚約者ロィメンに失礼なことを言われたうえ関係の解消をも告げられてしまった私は、多くのものを想定外のタイミングで失い落ち込むしかなかった。
……だが、その日の晩、信じられないことが起こる。
ロィメンの自宅に隕石が落ちたのだ。
その隕石は小さなものだった。
しかし宇宙からの落下物の破壊力というのは凄まじい。
その事件によって、ロィメンは死亡した。
聞いた話によると。
隕石の落下によって破壊された家だった瓦礫の下敷きとなり落命してしまったのだそうだ。
だが信じられないことはそれだけではなくて。
「アイシテイマス、ケッコンシテクダサイ」
その隕石の表面に付着していた宇宙人が私のところにまでやって来て、そんな風に想いを告げてきたのだ。
「えっ……」
「トモニウチュウヲシハイシマショウ」
「あ、あの、そんなことを言われましても……すぐには理解できなくて、えっと……ごめんなさいまだ頭が」
「イソギマセン。タダ、ジブンハ、アナタトトモニイキテユキタイ。ソシテ、アナタトトモニウチュウヲシハイシタイノデス」
すぐには頭が追い付かなくて。
……でも、結局、私はその宇宙人と結婚することとなったのだった。
◆
あれから数年、私は宇宙の支配者となった。
すべての星。
そこに生きるすべての命。
全部、私のもの。
もはや私に逆らえる者などいない。
私の顔を見れば誰もが頭を下げる。
◆終わり◆
『暑い夏、婚約者が突然呼び出してきたので何事かと思いつつ彼のもとへ行ってみたのですが……?』
数分外を歩くだけで汗がだばだばと流れ落ちるような厳しい夏のある日。
「エリーサ、君との婚約は破棄するよ」
婚約者ルゼオに突然呼び出されたと思ったら、そんなことを告げられてしまった。
「君はさ、華がない。俺と共に生きるのであれば、もっと、華やかであってもらわなくては。……ま、そういうことだから。俺は君とは生きていかないことにしたよ。だって、君はきっと、永遠に俺好みの女にはなってくれないだろうからね」
彼は容赦なく関係を叩き壊す。
「じゃあね、エリーサ。……永遠に、さよなら」
こうして一方的に切り捨てられた私だったが……その二日後、ルゼオは熱中症によってこの世を去った。
彼は路上で一日中ナンパしていたそうだ。
で、暑い中でずっと活動していたために体調を崩してしまい、この世を去ることとなったのである。
ナンパしていて熱中症、しかも死亡、だなんて……。
何とも馬鹿げた話だ。
◆
あれから二年半。
私は今、とても幸せに暮らしている。
「今年の夏も暑いなぁ」
「そうね」
「エリーサ、水分補給忘れないようにね」
「ええありがとう。貴方こそ、気をつけてちょうだいね」
「うん! もちろんだよ!」
夫はとても優しくて穏やかな人。
ただ同じ空間にいてただ共に生きているだけで幸福を感じられる。
私はこれから先もずっと彼を愛し続けるだろう。
◆終わり◆
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