3 / 3
3話
しおりを挟む
「すご~い! まるで魔法~!」
彼女は調子に乗って右腕を肩から動かし出す。
ぼくはそれを慌てて制止。
「動かさないでください!」
「え?」
「回復したわけではないんです!」
「そうかしら~? 痛くないわよ~?」
「なるべく動かさないように!」
「そうなの? 痛くないのに~……でも、分かったわ。ありがとう~」
その後ぼくたちは脱出した。
◆
後日。
父親と一緒に、ミカエラさんが一時的に入院している彼女に会いにいくことになって。
「もう大丈夫ですか?」
「ええ~元気よ~」
彼女はうさぎの形の白いケーキを食べていた。
「このたびは息子がお世話になりました。ありがとうございました。そして……ご迷惑をお掛けしました」
父親は頭を下げ謝罪と共に礼も述べた。
「いえいえ~」
「これからはもっとしっかりさせます」
「そんな~。お父様、カーリンくんはもう紳士です~」
「な……? し、しん……?」
父親は意味が分からず困惑していた。
その日の帰りしな。
父親が先に病室を出ると、ミカエラさんは小さな声で「あの時は能力を使ってくれてありがとう~助かったわ~」と言ってきて、それからさらに「助けられることってあまりないから、嬉しかったの~」と続けていた。
◆
こういうことがあって、ぼくは今でも彼女を尊敬している。
女性でありながら単身乗り込んで人質を助ける度胸、腕力、そして心の強さも凄い。
ミカエラさんはいつまでもぼくの憧れの人なんだ!
◆終わり◆
彼女は調子に乗って右腕を肩から動かし出す。
ぼくはそれを慌てて制止。
「動かさないでください!」
「え?」
「回復したわけではないんです!」
「そうかしら~? 痛くないわよ~?」
「なるべく動かさないように!」
「そうなの? 痛くないのに~……でも、分かったわ。ありがとう~」
その後ぼくたちは脱出した。
◆
後日。
父親と一緒に、ミカエラさんが一時的に入院している彼女に会いにいくことになって。
「もう大丈夫ですか?」
「ええ~元気よ~」
彼女はうさぎの形の白いケーキを食べていた。
「このたびは息子がお世話になりました。ありがとうございました。そして……ご迷惑をお掛けしました」
父親は頭を下げ謝罪と共に礼も述べた。
「いえいえ~」
「これからはもっとしっかりさせます」
「そんな~。お父様、カーリンくんはもう紳士です~」
「な……? し、しん……?」
父親は意味が分からず困惑していた。
その日の帰りしな。
父親が先に病室を出ると、ミカエラさんは小さな声で「あの時は能力を使ってくれてありがとう~助かったわ~」と言ってきて、それからさらに「助けられることってあまりないから、嬉しかったの~」と続けていた。
◆
こういうことがあって、ぼくは今でも彼女を尊敬している。
女性でありながら単身乗り込んで人質を助ける度胸、腕力、そして心の強さも凄い。
ミカエラさんはいつまでもぼくの憧れの人なんだ!
◆終わり◆
0
お気に入りに追加
6
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
山中の出会い
四季
恋愛
フェンリルシアは三人姉妹の一番上。良い子であることを押し付けられるのが嫌で、家出した。そんな彼女は、山中で、ある獣に襲われかけるのだが……。
『タナベ・バトラーズ』短編です。
※2020.9.18執筆
女子高生は卒業間近の先輩に告白する。全裸で。
矢木羽研
恋愛
図書委員の女子高生(小柄ちっぱい眼鏡)が、卒業間近の先輩男子に告白します。全裸で。
女の子が裸になるだけの話。それ以上の行為はありません。
取って付けたようなバレンタインネタあり。
カクヨムでも同内容で公開しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる