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episode.130 さようなら、夜の闇
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ゼーレの体をを抱き、戦いが終わったことを噛み締めていると、突如脱力してしまった。
「……カトレア!?」
予期せぬ脱力に見舞われた私は、蜘蛛型化け物の上に座っているゼーレにもたれかかるような形になってしまう。そのせいか、ゼーレだけではなく蜘蛛型化け物も、驚いた様子だった。
「……どうしたのです、いきなり」
ゼーレは怪訝な顔をしながら尋ねてくる。
「ごめんなさい、ちょっと、安心したら力が」
「……情けないですねぇ」
このタイミングでそんなことを言う!? と、心の中で密かに突っ込んでしまった。
生命を脅かされるような数多の危機を乗り越え、こうして、ようやく再会できたのだ。少しくらい優しくしてくれたっていいのに、と思ってしまう。だが、良い空気の場面で敢えて余計なことを言うというのも、彼らしいと言えば彼らしい行動だ。そういう意味では、これで良いのかもしれない。
「……乗りますか」
「え?」
「……何度も、言わせないで下さい。貴女も乗るか、と……聞いたのです」
一瞬彼の発言の意味が理解できなかった。しかし、数秒してから、その意味に気がついた。彼は多分、私を、蜘蛛型化け物に乗せてくれようとしているのだろう。
「いいの?」
「えぇ……構いません」
「でも、二人も乗って大丈夫?」
「……そんなに柔では……ありませんよ」
「じゃあ、お願いするわ」
私は歩けないような怪我をしているわけではない。それゆえ、あまり甘えるのは良くないと思う気持ちもある。
だが、ゼーレが好意で言ってくれているのだから、きっぱり断るというのも申し訳ない。そのため、乗せてもらうことにした。
ゼーレに手を貸してもらいながら、蜘蛛型化け物の上へと登る。若干ゆらゆらと揺れているのが不思議な感じだが、決して悪い乗り心地ではない。
「……この飛行艇が消えるのも、時間の問題です。引き上げに……かかりましょう」
私がちゃんと乗ったことを確認すると、ゼーレはそんなことを言った。
「飛行艇が、消える?」
「……この飛行艇は、ボスが生み出したもの……ボスが死ねば……いずれは消えます」
「そうなの!?」
まさか。
その発想はなかった。
ゼーレの話に寄れば、この飛行艇は、化け物を生み出すのと同じ要領でボスが作ったものらしい。だから、ボスが息絶えれば飛行艇も消える。そういう仕組みのようだ。
「グレイブさんたちは、そのことを知っているの!?」
「……えぇ。先ほど伝えて……おきました」
もし知らなかったら、早く伝えなくては。そう思ってたのだが、どうやら、知らないということはないらしい。
「良かった」
「……相変わらずですねぇ」
安堵の溜め息を漏らしているとゼーレがそんなことを言ってきた。
相変わらずなのは彼の方だと思うのだが。
「どういう意味よ」
「……相変わらずお人好しだと、思いましてねぇ……」
「なぜ?」
「この期に及んでまだ……他人の心配をするのですから。お人好し以外の何物でも……ないでしょう」
ゼーレはそこで一旦言葉を切り、その金属製の片手で、私の焦げ茶色の髪をそっとすくう。
そして再び口を開く。
「もっとも……そういうところが魅力的、とも……言えるわけですが」
そう述べる彼の表情は、柔らかいものだった。
一応まだ着けている仮面に隠れていない瞳は、木々が溢れる大自然のような色。それに加え、口角は微かに持ち上がり、頬は緩んでいる。
いつからこんなに優しい顔をするようになったのだろう——なんて、ほんの少し思ったりした。
それから私たちは、飛行艇から撤退することとなった。
隊員の多くは、負傷してこそいたものの、命に別状はなしという状態だったらしく、ゼーレが開いてくれた扉から、帝国の基地へと帰還。蛇となったリュビエの尾による打撃で腰部付近を負傷したフランシスカや、ボスの拳を腹部に受けたトリスタンも、基地へと無事送還された。
基地でならちゃんとした手当てを受けることができるはずだ。手当てを受けさえすれば、フランシスカもトリスタンも、命を失うなんてことはないだろう。
一方、工場の方で戦っていた隊員らの中には、数名の犠牲者がいたらしい。ほんの数名だけれども、敵と交戦する中で命を落とした者がいたというのは、残念としか言い様がない。
犠牲となった彼らのためにも、生き延びた私たちが未来を創っていかなくてはならない——改めて、そんな風に感じた。
「よし、大体終わったな」
ほぼすべての隊員を飛行艇から帝国にある基地へと返した後、まだ飛行艇に残っているグレイブが言った。近くにはシンの姿もある。
「終わりましたねぇぇぇー!」
「うるさい、シン」
「今日くらいはぁぁー! いいじゃないですかぁぁぁーっ!」
相変わらずのテンションのシンを見て、グレイブは呆れたように口元を緩める。
「……そうだな」
日頃なら厳しく叱る彼女が許したことに、シンは驚いた顔をする。いや、驚いた顔というよりかは、きょとんとした顔と表現する方が相応しいかもしれない。
「たまにはいいかもしれないな。そういう騒がしさも」
グレイブは、穏やかな朝のような、落ち着いた笑みを浮かべていた。
ボスを倒したからといって、失われたものが戻ってくるわけではない。既に失われた命は、失われたままだ。
けれども、ほんの少しは救いとなったかもしれない——遺された者にとっては。
「わぁぁぁーいっ! 許可が出るなんて最高ですよぉぉぉーっ!!」
突如として叫び出すシン。
戦いの時はあれほど弱々しかったというのに、今は活力に満ちている。
「グレイブさぁーん! 帰ったらみんなでぇぇお祝いぃぃしましょうねぇぇぇーっ!!」
近くにいるだけで鼓膜が破れるのではないかと思ってしまうほどの、凄まじい大声だ。
「そうだな、シン」
「はいぃっ!」
「では、シン。お前は先に帰っておいてくれ」
「はいぃぃぃっ!!」
空気を振動させるほどの大声で返事をし、シンは飛行艇から去っていった。
ここに残ったのも、ついに、私とゼーレとグレイブの三人だけ。
寂しくなってしまった。
「ゼーレ。お前はどうするつもりだ」
静かに問うグレイブ。
「この先、お前は帝国で暮らすのか」
「……どうしましょうかねぇ」
ゼーレは蜘蛛型化け物の上に座った体勢のまま、わざとらしく、考えるような動作をとる。
「残念だが、リュビエは死んでいた。ボスもリュビエもいなくなった今、お前が頼れる者などいないだろう」
「……二人を頼るつもりなど……毛頭ありませんがねぇ……」
「ならやはり、帝国で暮らしていくつもりなのだな?」
「それしか……なさそうです」
言い終わると、ゼーレは断りもなく、私の体を引き寄せる。
私はいきなりのことに戸惑いを隠せなかった。ただ、そっと優しくだったため、敢えて抵抗することはしなかった。
「……彼女に頼ることにしますかねぇ」
するとグレイブは、ふっ、と小さく笑みをこぼす。そして、少し間を空けてから、「なるほど」と呟いた。なんとなく面白そうなものを見たような顔つきで。
「よし。では帰るとしよう」
グレイブは黒い髪をひらめかせながら、ゼーレが作った扉を抜けて、帝国にある基地へと戻っていった。
飛行艇から去る間際、私は一度、静かに振り返る。
ところどころ赤い染みの広がる台地に、煉瓦が崩れた花壇。そして、乱雑に乱された、土と色とりどりの花。
最初に見た時とは、すっかり様子が変わってしまった。
それでも、蝶だけは変わらず舞っている。それが凄く印象的だった。
「戻りますよ……カトレア」
さよなら、飛行艇。
さようなら、夜の闇。
「えぇ」
——これでようやく来る、暁が。
「……カトレア!?」
予期せぬ脱力に見舞われた私は、蜘蛛型化け物の上に座っているゼーレにもたれかかるような形になってしまう。そのせいか、ゼーレだけではなく蜘蛛型化け物も、驚いた様子だった。
「……どうしたのです、いきなり」
ゼーレは怪訝な顔をしながら尋ねてくる。
「ごめんなさい、ちょっと、安心したら力が」
「……情けないですねぇ」
このタイミングでそんなことを言う!? と、心の中で密かに突っ込んでしまった。
生命を脅かされるような数多の危機を乗り越え、こうして、ようやく再会できたのだ。少しくらい優しくしてくれたっていいのに、と思ってしまう。だが、良い空気の場面で敢えて余計なことを言うというのも、彼らしいと言えば彼らしい行動だ。そういう意味では、これで良いのかもしれない。
「……乗りますか」
「え?」
「……何度も、言わせないで下さい。貴女も乗るか、と……聞いたのです」
一瞬彼の発言の意味が理解できなかった。しかし、数秒してから、その意味に気がついた。彼は多分、私を、蜘蛛型化け物に乗せてくれようとしているのだろう。
「いいの?」
「えぇ……構いません」
「でも、二人も乗って大丈夫?」
「……そんなに柔では……ありませんよ」
「じゃあ、お願いするわ」
私は歩けないような怪我をしているわけではない。それゆえ、あまり甘えるのは良くないと思う気持ちもある。
だが、ゼーレが好意で言ってくれているのだから、きっぱり断るというのも申し訳ない。そのため、乗せてもらうことにした。
ゼーレに手を貸してもらいながら、蜘蛛型化け物の上へと登る。若干ゆらゆらと揺れているのが不思議な感じだが、決して悪い乗り心地ではない。
「……この飛行艇が消えるのも、時間の問題です。引き上げに……かかりましょう」
私がちゃんと乗ったことを確認すると、ゼーレはそんなことを言った。
「飛行艇が、消える?」
「……この飛行艇は、ボスが生み出したもの……ボスが死ねば……いずれは消えます」
「そうなの!?」
まさか。
その発想はなかった。
ゼーレの話に寄れば、この飛行艇は、化け物を生み出すのと同じ要領でボスが作ったものらしい。だから、ボスが息絶えれば飛行艇も消える。そういう仕組みのようだ。
「グレイブさんたちは、そのことを知っているの!?」
「……えぇ。先ほど伝えて……おきました」
もし知らなかったら、早く伝えなくては。そう思ってたのだが、どうやら、知らないということはないらしい。
「良かった」
「……相変わらずですねぇ」
安堵の溜め息を漏らしているとゼーレがそんなことを言ってきた。
相変わらずなのは彼の方だと思うのだが。
「どういう意味よ」
「……相変わらずお人好しだと、思いましてねぇ……」
「なぜ?」
「この期に及んでまだ……他人の心配をするのですから。お人好し以外の何物でも……ないでしょう」
ゼーレはそこで一旦言葉を切り、その金属製の片手で、私の焦げ茶色の髪をそっとすくう。
そして再び口を開く。
「もっとも……そういうところが魅力的、とも……言えるわけですが」
そう述べる彼の表情は、柔らかいものだった。
一応まだ着けている仮面に隠れていない瞳は、木々が溢れる大自然のような色。それに加え、口角は微かに持ち上がり、頬は緩んでいる。
いつからこんなに優しい顔をするようになったのだろう——なんて、ほんの少し思ったりした。
それから私たちは、飛行艇から撤退することとなった。
隊員の多くは、負傷してこそいたものの、命に別状はなしという状態だったらしく、ゼーレが開いてくれた扉から、帝国の基地へと帰還。蛇となったリュビエの尾による打撃で腰部付近を負傷したフランシスカや、ボスの拳を腹部に受けたトリスタンも、基地へと無事送還された。
基地でならちゃんとした手当てを受けることができるはずだ。手当てを受けさえすれば、フランシスカもトリスタンも、命を失うなんてことはないだろう。
一方、工場の方で戦っていた隊員らの中には、数名の犠牲者がいたらしい。ほんの数名だけれども、敵と交戦する中で命を落とした者がいたというのは、残念としか言い様がない。
犠牲となった彼らのためにも、生き延びた私たちが未来を創っていかなくてはならない——改めて、そんな風に感じた。
「よし、大体終わったな」
ほぼすべての隊員を飛行艇から帝国にある基地へと返した後、まだ飛行艇に残っているグレイブが言った。近くにはシンの姿もある。
「終わりましたねぇぇぇー!」
「うるさい、シン」
「今日くらいはぁぁー! いいじゃないですかぁぁぁーっ!」
相変わらずのテンションのシンを見て、グレイブは呆れたように口元を緩める。
「……そうだな」
日頃なら厳しく叱る彼女が許したことに、シンは驚いた顔をする。いや、驚いた顔というよりかは、きょとんとした顔と表現する方が相応しいかもしれない。
「たまにはいいかもしれないな。そういう騒がしさも」
グレイブは、穏やかな朝のような、落ち着いた笑みを浮かべていた。
ボスを倒したからといって、失われたものが戻ってくるわけではない。既に失われた命は、失われたままだ。
けれども、ほんの少しは救いとなったかもしれない——遺された者にとっては。
「わぁぁぁーいっ! 許可が出るなんて最高ですよぉぉぉーっ!!」
突如として叫び出すシン。
戦いの時はあれほど弱々しかったというのに、今は活力に満ちている。
「グレイブさぁーん! 帰ったらみんなでぇぇお祝いぃぃしましょうねぇぇぇーっ!!」
近くにいるだけで鼓膜が破れるのではないかと思ってしまうほどの、凄まじい大声だ。
「そうだな、シン」
「はいぃっ!」
「では、シン。お前は先に帰っておいてくれ」
「はいぃぃぃっ!!」
空気を振動させるほどの大声で返事をし、シンは飛行艇から去っていった。
ここに残ったのも、ついに、私とゼーレとグレイブの三人だけ。
寂しくなってしまった。
「ゼーレ。お前はどうするつもりだ」
静かに問うグレイブ。
「この先、お前は帝国で暮らすのか」
「……どうしましょうかねぇ」
ゼーレは蜘蛛型化け物の上に座った体勢のまま、わざとらしく、考えるような動作をとる。
「残念だが、リュビエは死んでいた。ボスもリュビエもいなくなった今、お前が頼れる者などいないだろう」
「……二人を頼るつもりなど……毛頭ありませんがねぇ……」
「ならやはり、帝国で暮らしていくつもりなのだな?」
「それしか……なさそうです」
言い終わると、ゼーレは断りもなく、私の体を引き寄せる。
私はいきなりのことに戸惑いを隠せなかった。ただ、そっと優しくだったため、敢えて抵抗することはしなかった。
「……彼女に頼ることにしますかねぇ」
するとグレイブは、ふっ、と小さく笑みをこぼす。そして、少し間を空けてから、「なるほど」と呟いた。なんとなく面白そうなものを見たような顔つきで。
「よし。では帰るとしよう」
グレイブは黒い髪をひらめかせながら、ゼーレが作った扉を抜けて、帝国にある基地へと戻っていった。
飛行艇から去る間際、私は一度、静かに振り返る。
ところどころ赤い染みの広がる台地に、煉瓦が崩れた花壇。そして、乱雑に乱された、土と色とりどりの花。
最初に見た時とは、すっかり様子が変わってしまった。
それでも、蝶だけは変わらず舞っている。それが凄く印象的だった。
「戻りますよ……カトレア」
さよなら、飛行艇。
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