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episode.2 洗濯日和
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よく晴れた空の下、シーツの山を抱えたトリスタンと並び、爽やかな風をきって歩く。それは、同じことの繰り返しばかりの毎日を過ごしてきた私にとっては、凄く刺激的なことだった。
退屈な朝に、まさかこんな出会いがあるなんて。
私の人生もまだ捨てたものではないのかもしれない。
「もうすぐ着くかな?」
「着くわ」
「そっか。ありがとう」
洗い場までの距離はさほどない。しかし、トリスタンは歩くのがゆっくりなため、意外と時間がかかる。
私一人で運んだ方が早かったのでは? と少し思った。
だが私としては、こうして時間を潰すのも悪くないなという気持ちである。シーツ洗いに時間をかけていれば他の仕事を押し付けられずに済むのだ。得である。
それから歩き続けること約十分。私たちはようやく洗い場へと到着した。
水を汲める井戸、大きなたらい、石鹸、物干し竿。
ここはとにかく洗濯に特化した場所だ。利用者のほとんどが女性である。だから、男性のトリスタンは、入った瞬間皆から視線を向けられる。
「なんだか視線を感じるね」
少し気まずそうな顔をするトリスタンに、私は返す。
「気にしなくていいわ。こっちへ」
すると彼は「ありがとう」と笑った。
時に女神のような感覚さえする端整な顔立ちのトリスタン。彼は今までどのように生きてきたのか——妙に気になる。
しかし、先ほど会ったばかりなので、あまり深いことは聞けない。私は色々と探りたくなる衝動を抑えるのに必死だった。
「マレイちゃん、シーツはここに置く?」
「えぇ、そこで。私は洗濯の用意をしてくるわね」
私は速やかに洗濯の用具を取りにいく。毎日やっているので、それほど難しいことではない。いつも通りの準備をするだけだ。
用具をまとめ、トリスタンの元へ戻る。
すると彼は、多数の女性に取り囲まれていた。恐るべき引き寄せぶりに、私は思わず後ずさってしまう。
「お兄さん、麗しいわね! どちらからいらっしゃったの!?」
「すみません。言えません」
「ほわぁ、凄く綺麗な金髪! それに素敵な衣装! もしかして、帝国軍の方!?」
「すみません。言えません」
「お兄さん結婚して!」
「それはお断りさせていただきます」
凄まじい勢いで迫る女性陣のハイテンションすぎる発言を、トリスタンは、するりするりと上手く流していく。その様は、見事としか言い様がない。
しばらくして群がる女性たちが捌けてから、私は彼の元へ向かう。
「凄い人気ね」
やや嫌み混じりに言うと、彼は困ったように苦笑する。
「さすがに少し疲れるかな」
「そうなの? 贅沢な疲れね」
運んできたたらいに水を注ぎ、シーツを入れて軽く洗う。一枚ずつ丁寧に、しかし速やかに。これがなかなか難しい。
私の様子を興味深そうに見つめていたトリスタンは、やがて口を開く。
「僕も手伝おうか」
「構わない?」
「もちろん。任せて!」
張りきった調子で言い、いきなりたらいに手を突っ込もうとするトリスタンを、私は慌ててと制止する。
「袖も捲らずに突っ込んじゃ駄目よ!」
こんな当たり前のことを注意する日が来るとは驚きだ。
「え、そういうもの?」
「当たり前じゃない。袖が濡れるでしょ」
「なるほど。確かに。マレイちゃん賢いね」
納得したように頷いた後、トリスタンは素直に腕捲りをする。すると、左手首に装着した銀の腕時計が露わになった。
入念に磨かれたかのような銀の板に、焦げ茶色の革製ベルト。いかにも高級そうである。
「トリスタン。その腕時計、素敵ね」
敢えて言うこともないかとも思ったが、せっかくなので言ってみることにした。
住んでいる場所も、職業も、性別や年齢も異なる。そして、お互いのことをほとんど知らない。そんな私たちには共通の話題がほとんど存在しないため、このような小さなことでも話題にしなくては、すぐに沈黙が訪れてしまうのである。
そんなわけで腕時計を褒めてみたところ、トリスタンは目を細めてはにかんだ。
「そうかな?」
「そうよ! 凄く大人っぽいわ」
「ありがとう。でもこの腕時計、僕の好みなわけじゃなくて」
木々の間から吹く風が、彼の一つに束ねた金髪を揺らす。その髪の毛一本一本が、まるで絹糸のようだ。私の焦げ茶色の髪とは大違いの、極めて良質な髪である。
「仕事道具なんだ。……よし。洗濯なんてちゃちゃっと済ませてしまおう。協力するよ」
「ありがとう。でも、腕時計は外しておいた方がいいと思うわよ」
腕時計を装着したまま洗濯は、さすがに厳しいだろう。そう思ったため一応指摘しておく。
するとトリスタンは、「ごめん、忘れてた」と言って頬を緩める。
彼は本当に温厚だ。名を間違えられても、細かいことを指摘されても、まったく怒らない。尊敬の対象と言っても過言ではないくらい、心にゆとりのある人である。
見習わなくては。
それから私は、大量のシーツを洗い、干した。
トリスタンは何度も手伝おうとしてくれた。しかし、彼は少し何かする度に大きな失敗をするので、近くに座っていてもらうことにした。
「やった! 全部干せた!」
すべてのシーツを物干し竿に掛けた私は、達成感のせいで大きな声を出してしまう。しかし、その頃には洗い場に誰もいなくなっていたため、トリスタン以外には聞かれずに済んだ。
「マレイちゃん、お疲れ様」
トリスタンは穏やかな表情で労ってくれる。
どこまでも深く、吸い込まれそうな、深海のような青。そんな色の、人を超越したような美しい瞳に見入られると、脳が妙な感じになってくる。
「何も手伝えなくてごめん。洗濯とかって、あまり慣れてなくて」
「確かに、石鹸を落としたり、それで滑って転びかけたり、たらいをひっくり返したり、洗ったシーツを地面に落としたり……結構凄いことになってたものね」
「迷惑しかかけてないね。本当にごめん」
「気にしないで。こちらこそ、いきなり手伝わせてごめんなさい」
「いや、マレイちゃんといると楽し——ん?」
トリスタンの目つきが一瞬にして変わる。
何かを察知したようだ。
しかし私には分からない。私一人戸惑っていると、突如、空気が揺れた。
「これは……」
呟くトリスタンの表情は刃のように鋭い。今までの穏やかさが嘘のようである。こんな顔をするのか、と私は内心驚く。
ただならぬ雰囲気が辺りを包んでいる。
「……これは何? 一体何なの、トリスタン」
不安になって尋ねる。
だが彼は答えない。彼の鋭い視線は、木々の間を探るように動いていた。
「敵、か……」
トリスタンが顔をしかめた直後のことだ。ズシンズシンと低い音が響き、巨大な黒い影が現れた。
やがてその正体が見えてくる。
そして私は愕然とした。
「こ、これって……!」
太くて長いたくさんの脚。ゆっくり迫ってくる不気味な足取り。高さ三メートルは優にありそうな巨体。
見間違えるはずもない。
これは、あの夜と同じ、巨大蜘蛛の化け物だ。
退屈な朝に、まさかこんな出会いがあるなんて。
私の人生もまだ捨てたものではないのかもしれない。
「もうすぐ着くかな?」
「着くわ」
「そっか。ありがとう」
洗い場までの距離はさほどない。しかし、トリスタンは歩くのがゆっくりなため、意外と時間がかかる。
私一人で運んだ方が早かったのでは? と少し思った。
だが私としては、こうして時間を潰すのも悪くないなという気持ちである。シーツ洗いに時間をかけていれば他の仕事を押し付けられずに済むのだ。得である。
それから歩き続けること約十分。私たちはようやく洗い場へと到着した。
水を汲める井戸、大きなたらい、石鹸、物干し竿。
ここはとにかく洗濯に特化した場所だ。利用者のほとんどが女性である。だから、男性のトリスタンは、入った瞬間皆から視線を向けられる。
「なんだか視線を感じるね」
少し気まずそうな顔をするトリスタンに、私は返す。
「気にしなくていいわ。こっちへ」
すると彼は「ありがとう」と笑った。
時に女神のような感覚さえする端整な顔立ちのトリスタン。彼は今までどのように生きてきたのか——妙に気になる。
しかし、先ほど会ったばかりなので、あまり深いことは聞けない。私は色々と探りたくなる衝動を抑えるのに必死だった。
「マレイちゃん、シーツはここに置く?」
「えぇ、そこで。私は洗濯の用意をしてくるわね」
私は速やかに洗濯の用具を取りにいく。毎日やっているので、それほど難しいことではない。いつも通りの準備をするだけだ。
用具をまとめ、トリスタンの元へ戻る。
すると彼は、多数の女性に取り囲まれていた。恐るべき引き寄せぶりに、私は思わず後ずさってしまう。
「お兄さん、麗しいわね! どちらからいらっしゃったの!?」
「すみません。言えません」
「ほわぁ、凄く綺麗な金髪! それに素敵な衣装! もしかして、帝国軍の方!?」
「すみません。言えません」
「お兄さん結婚して!」
「それはお断りさせていただきます」
凄まじい勢いで迫る女性陣のハイテンションすぎる発言を、トリスタンは、するりするりと上手く流していく。その様は、見事としか言い様がない。
しばらくして群がる女性たちが捌けてから、私は彼の元へ向かう。
「凄い人気ね」
やや嫌み混じりに言うと、彼は困ったように苦笑する。
「さすがに少し疲れるかな」
「そうなの? 贅沢な疲れね」
運んできたたらいに水を注ぎ、シーツを入れて軽く洗う。一枚ずつ丁寧に、しかし速やかに。これがなかなか難しい。
私の様子を興味深そうに見つめていたトリスタンは、やがて口を開く。
「僕も手伝おうか」
「構わない?」
「もちろん。任せて!」
張りきった調子で言い、いきなりたらいに手を突っ込もうとするトリスタンを、私は慌ててと制止する。
「袖も捲らずに突っ込んじゃ駄目よ!」
こんな当たり前のことを注意する日が来るとは驚きだ。
「え、そういうもの?」
「当たり前じゃない。袖が濡れるでしょ」
「なるほど。確かに。マレイちゃん賢いね」
納得したように頷いた後、トリスタンは素直に腕捲りをする。すると、左手首に装着した銀の腕時計が露わになった。
入念に磨かれたかのような銀の板に、焦げ茶色の革製ベルト。いかにも高級そうである。
「トリスタン。その腕時計、素敵ね」
敢えて言うこともないかとも思ったが、せっかくなので言ってみることにした。
住んでいる場所も、職業も、性別や年齢も異なる。そして、お互いのことをほとんど知らない。そんな私たちには共通の話題がほとんど存在しないため、このような小さなことでも話題にしなくては、すぐに沈黙が訪れてしまうのである。
そんなわけで腕時計を褒めてみたところ、トリスタンは目を細めてはにかんだ。
「そうかな?」
「そうよ! 凄く大人っぽいわ」
「ありがとう。でもこの腕時計、僕の好みなわけじゃなくて」
木々の間から吹く風が、彼の一つに束ねた金髪を揺らす。その髪の毛一本一本が、まるで絹糸のようだ。私の焦げ茶色の髪とは大違いの、極めて良質な髪である。
「仕事道具なんだ。……よし。洗濯なんてちゃちゃっと済ませてしまおう。協力するよ」
「ありがとう。でも、腕時計は外しておいた方がいいと思うわよ」
腕時計を装着したまま洗濯は、さすがに厳しいだろう。そう思ったため一応指摘しておく。
するとトリスタンは、「ごめん、忘れてた」と言って頬を緩める。
彼は本当に温厚だ。名を間違えられても、細かいことを指摘されても、まったく怒らない。尊敬の対象と言っても過言ではないくらい、心にゆとりのある人である。
見習わなくては。
それから私は、大量のシーツを洗い、干した。
トリスタンは何度も手伝おうとしてくれた。しかし、彼は少し何かする度に大きな失敗をするので、近くに座っていてもらうことにした。
「やった! 全部干せた!」
すべてのシーツを物干し竿に掛けた私は、達成感のせいで大きな声を出してしまう。しかし、その頃には洗い場に誰もいなくなっていたため、トリスタン以外には聞かれずに済んだ。
「マレイちゃん、お疲れ様」
トリスタンは穏やかな表情で労ってくれる。
どこまでも深く、吸い込まれそうな、深海のような青。そんな色の、人を超越したような美しい瞳に見入られると、脳が妙な感じになってくる。
「何も手伝えなくてごめん。洗濯とかって、あまり慣れてなくて」
「確かに、石鹸を落としたり、それで滑って転びかけたり、たらいをひっくり返したり、洗ったシーツを地面に落としたり……結構凄いことになってたものね」
「迷惑しかかけてないね。本当にごめん」
「気にしないで。こちらこそ、いきなり手伝わせてごめんなさい」
「いや、マレイちゃんといると楽し——ん?」
トリスタンの目つきが一瞬にして変わる。
何かを察知したようだ。
しかし私には分からない。私一人戸惑っていると、突如、空気が揺れた。
「これは……」
呟くトリスタンの表情は刃のように鋭い。今までの穏やかさが嘘のようである。こんな顔をするのか、と私は内心驚く。
ただならぬ雰囲気が辺りを包んでいる。
「……これは何? 一体何なの、トリスタン」
不安になって尋ねる。
だが彼は答えない。彼の鋭い視線は、木々の間を探るように動いていた。
「敵、か……」
トリスタンが顔をしかめた直後のことだ。ズシンズシンと低い音が響き、巨大な黒い影が現れた。
やがてその正体が見えてくる。
そして私は愕然とした。
「こ、これって……!」
太くて長いたくさんの脚。ゆっくり迫ってくる不気味な足取り。高さ三メートルは優にありそうな巨体。
見間違えるはずもない。
これは、あの夜と同じ、巨大蜘蛛の化け物だ。
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