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第7話 二人を繋いだ特別なマフィン(2)
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「あ、いらっしゃい。体験できてくれた、雪さんと、アリスさんだよね?――雪さんは久しぶりだね、おかえりなさい!」
「お久しぶりです。すみません、突然……」
ピンク色のエプロンを付けた女の人が、わたしたちを迎えてくれた。この人が、お料理教室の先生かしら?
わたしたちが来ることは、パパが先生に連絡してくれてたみたい。
「エプロンはこれから渡すから、私に着いてきて」
廊下を通って、奥の部屋へ。部屋の中には、キッチンが四台並んでいる。
子どもから大人まで色んな人が来ていて、みんな楽しそう。
「……陽菜ちゃん、いる?」
雪ちゃんにだけ聞こえるように、小声でささやく。
「ええ、一番右のキッチンに……」
雪ちゃんが教えてくれたところに、茶色のショートヘアを耳にかけヘアピンで留めている、活発そうな女の子がいた。雪ちゃんの写真に写ってた子と同じだわ。あの子が、陽菜ちゃんなのね?
「さぁ、二人とも、中に入って」
先生が笑顔で手招きする。
先生に貸してもらったエプロンを付けると、
「良かったら、わたしと一緒に作らない?」
雪ちゃんの大切なお友達が、わたしたちに声をかけてくれた。
「わたし、陽菜。今日はよろしくね!」
「うん、こちらこそよろしくね! わたしは、アリス」
「わたしは――」
「もしかして、雪ちゃん? 去年の夏休みに転校した……」
雪ちゃんが自分の名前を言う前に、陽菜ちゃんが言った。
え、どういうこと? 陽菜ちゃんは雪ちゃんを忘れてるのよね? なのに、どうして雪ちゃんのことを知ってるみたいな言い方を――。まさか、思い出した? でも、まだ魔法をかけてないのに……。
雪ちゃんも、陽菜ちゃんにこんなことを言われるとは思ってなかったみたいで、「そうだけど、どうしてそれを……?」と、消えそうな声をしぼり出した。
「あ、ごめんね、変なこと聞いて。今のは忘れて! ――とりあえず、まずは手を洗おっか」
「今日はりんごのマフィンを作ります。材料は全部そろってますか? 足りないものがあったら取りに来てくださいね~」
先生の話を聞きながら、わたしたちは準備を始めた。
「陽菜ちゃん、思い出したのかな……?」
陽菜ちゃんが手を洗ってる間、雪ちゃんにこっそりささやいた。
「いいえ、それはないと思うわ。忘れる前の陽菜は、わたしのことを『雪』と呼び捨てで呼んでいたから……」
「そっか……じゃあ、作戦通りにね」
「ええ――」
「二人とも、お待たせ」
手を洗い終わった陽菜ちゃんが、わたしたちに流し台をゆずってくれた。
キッチンテーブルの上には、りんご一つ、ニワトリの卵一つ、小麦粉とベーキングパウダー、お砂糖、バター、ミルクが置いてあった。
「りんごの皮をむいて切るのと、卵を割るのと、小麦粉とかを量るの、二人はどれがやりたい?」
陽菜ちゃんが、わたしたちに向き直って言った。
「わたし、りんご切っていいかしら……?」
雪ちゃんがひかえめに右手を挙げた。
「オッケー、了解! アリスちゃんはどうする?」
どうしよう……。魔法界にいた頃、ママのお菓子作りを手伝ったとき、小麦粉をぶちまけてキッチンを真っ白にしたことがあるのよね……。あ、でも、ヘビの卵を使った料理なら手伝ったことがあるから、もしかしたらニワトリの卵も割れるかも!
「じゃあ、卵割ってもいいかな?」
「オッケー、決まりだね! そしたら、わたしは小麦粉量ろうっと」
ニワトリの卵って、けっこう硬いのね……。やわらかくて布みたいなヘビの卵の殻とは全然違う。テーブルの上で何度か卵をたたいてるけど、ちょっとヒビが入るくらいでなかなか割れない。
「もう少し強くやってみて」
バターとお砂糖を混ぜながら、陽菜ちゃんがアドバイスしてくれた。
「分かった。――えいっ!」
――バキッ!
「あ……」
大きくなったヒビから、黄身がはみ出してる。強くやりすぎたみたい。
「力加減、難しいよね。――さ、黄身があふれないうちに、この中に入れて」
陽菜ちゃんはそう言って、バターとお砂糖が入ったボウルを差し出してくれた。
卵のヒビに親指を入れて半分に割り、急いで黄身をボウルの中に入れると、
「あ……」
殻も一緒に入っちゃった。
「ごめん……」
「大丈夫、何回もやってるうちに慣れるよ! わたしも小さい頃、卵がうまく割れなくて苦労したんだよ」
失敗続きでしょんぼりしてるわたしを、陽菜ちゃんが励ましてくれる。
「わたしが小麦粉量ってる間、アリスちゃんはこれで卵と砂糖とバターを混ぜてくれる?」
卵の殻を取り除き終わると、陽菜ちゃんから泡立て器を受け取る。
「分かった」
混ぜるのはお手伝いでやったことがあるから、できると思う……多分。
カシャカシャカシャカシャ……
バターとお砂糖の白色と卵の黄色が一つになって、クリーム色になった。こんな感じでいいのかしら……?
「小麦粉一二〇グラムに、ベーキングパウダー四グラム……っと」
はかりが、陽菜ちゃんが言った通りの数字を示した。
「お、いい感じじゃん。アリスちゃん、上手!」
やった! 混ぜるのはうまくできたみたい。
「ありがとう……。陽菜ちゃんも、そんなにぴったりに量れてすごいわ!」
「いやぁ、それほどでも……。――じゃあ、小麦粉入れていくね。混ぜて混ぜて~」
粉がこぼれないように、気を付けて……。
材料が増えると泡立て器が重くて、ちょっと手首と腕が痛くなってきた。
「そろそろ交代しよっか」
わたしの手の動きがにぶくなったのに気付いて、陽菜ちゃんが言った。
「じゃあ、ミルク注いでくれる?」
わたしがカップに入ったミルクをボウルに注ぐと、陽菜ちゃんは素早く、でも丁寧にマフィンの生地をかき混ぜる。
「雪ちゃんがりんごを切り終わったら、りんごをこの生地の中に入れて、よく混ぜ合わせるよ――って、もう切り終わってる!? 早っ!」
まな板の上には、小さく刻んだりんごが乗っかっていた。
卵を割るのと混ぜるのに手いっぱいで、雪ちゃんがりんごを切ってるところ見れなかったな……。
「早いだけじゃなくて、切り方もめっちゃ綺麗!」
ほんとだ、同じ大きさに細かく切れてる!
りんごを生地の中に入れて、三人で交代しながら混ぜていく。
ちょうどよく混ざったら、紙でできたカップに生地を流しこむ。陽菜ちゃん、雪ちゃん、わたしの順で一人二つずつ盛り付けた。一つ目はちょっとこぼして見た目がイマイチになったけど、二つ目は慎重にやったからうまく盛り付けられた(と思う)。
あとは、オーブンで二五分焼けば出来上がるみたい。
……よし、今だ!
ウインクで雪ちゃんに合図を出すと、雪ちゃんは小さくうなずいてくれた。
「せーのっ」
「美味しくな~れ!」「美味しくな~れ!」
うまくいきますように……!
「なつかしい……。昔、親友とよく『美味しくなるおまじない』を料理にかけたんだ! でも、親友って誰だっけ?」
思い出させる魔法が、ちょっとだけ陽菜ちゃんにもかかったみたい。
マフィンの出来上がりも楽しみだけど、ちゃんと魔法がかかったかどうか気になって、心臓がすごくドキドキしてる。
――二五分後。
りんごとバターとお砂糖が焼けた甘~い香りが、オーブンの中から漂ってきた。
「あつあつだから、気を付けて運んでくださいね~」
先生が、出来上がったマフィンをグループごとにお皿に並べてくれた。
ほかのグループのマフィンもとても上手だけど、一番甘い香りを出してるのはわたしたちのマフィンじゃないかと思う。
「出来上がったマフィンは、持って帰ってもここで食べてもいいですよ。テイクアウトする人はお疲れ様でした。ここで食べる人は、ゆっくりしていってくださいね」
ほかのグループの人たちは持って帰って食べるみたいで、マフィンを透明な袋に詰めて帰る準備をしてる。
「陽菜さん! ……一緒に、食べない?」
さん付けで読んだのは、陽菜ちゃんの記憶がまだちゃんと戻ってないことに気を遣ったからだろうな……。
「いいよ!」
陽菜ちゃんは、嬉しそうに雪ちゃんに笑顔を向ける。
「お久しぶりです。すみません、突然……」
ピンク色のエプロンを付けた女の人が、わたしたちを迎えてくれた。この人が、お料理教室の先生かしら?
わたしたちが来ることは、パパが先生に連絡してくれてたみたい。
「エプロンはこれから渡すから、私に着いてきて」
廊下を通って、奥の部屋へ。部屋の中には、キッチンが四台並んでいる。
子どもから大人まで色んな人が来ていて、みんな楽しそう。
「……陽菜ちゃん、いる?」
雪ちゃんにだけ聞こえるように、小声でささやく。
「ええ、一番右のキッチンに……」
雪ちゃんが教えてくれたところに、茶色のショートヘアを耳にかけヘアピンで留めている、活発そうな女の子がいた。雪ちゃんの写真に写ってた子と同じだわ。あの子が、陽菜ちゃんなのね?
「さぁ、二人とも、中に入って」
先生が笑顔で手招きする。
先生に貸してもらったエプロンを付けると、
「良かったら、わたしと一緒に作らない?」
雪ちゃんの大切なお友達が、わたしたちに声をかけてくれた。
「わたし、陽菜。今日はよろしくね!」
「うん、こちらこそよろしくね! わたしは、アリス」
「わたしは――」
「もしかして、雪ちゃん? 去年の夏休みに転校した……」
雪ちゃんが自分の名前を言う前に、陽菜ちゃんが言った。
え、どういうこと? 陽菜ちゃんは雪ちゃんを忘れてるのよね? なのに、どうして雪ちゃんのことを知ってるみたいな言い方を――。まさか、思い出した? でも、まだ魔法をかけてないのに……。
雪ちゃんも、陽菜ちゃんにこんなことを言われるとは思ってなかったみたいで、「そうだけど、どうしてそれを……?」と、消えそうな声をしぼり出した。
「あ、ごめんね、変なこと聞いて。今のは忘れて! ――とりあえず、まずは手を洗おっか」
「今日はりんごのマフィンを作ります。材料は全部そろってますか? 足りないものがあったら取りに来てくださいね~」
先生の話を聞きながら、わたしたちは準備を始めた。
「陽菜ちゃん、思い出したのかな……?」
陽菜ちゃんが手を洗ってる間、雪ちゃんにこっそりささやいた。
「いいえ、それはないと思うわ。忘れる前の陽菜は、わたしのことを『雪』と呼び捨てで呼んでいたから……」
「そっか……じゃあ、作戦通りにね」
「ええ――」
「二人とも、お待たせ」
手を洗い終わった陽菜ちゃんが、わたしたちに流し台をゆずってくれた。
キッチンテーブルの上には、りんご一つ、ニワトリの卵一つ、小麦粉とベーキングパウダー、お砂糖、バター、ミルクが置いてあった。
「りんごの皮をむいて切るのと、卵を割るのと、小麦粉とかを量るの、二人はどれがやりたい?」
陽菜ちゃんが、わたしたちに向き直って言った。
「わたし、りんご切っていいかしら……?」
雪ちゃんがひかえめに右手を挙げた。
「オッケー、了解! アリスちゃんはどうする?」
どうしよう……。魔法界にいた頃、ママのお菓子作りを手伝ったとき、小麦粉をぶちまけてキッチンを真っ白にしたことがあるのよね……。あ、でも、ヘビの卵を使った料理なら手伝ったことがあるから、もしかしたらニワトリの卵も割れるかも!
「じゃあ、卵割ってもいいかな?」
「オッケー、決まりだね! そしたら、わたしは小麦粉量ろうっと」
ニワトリの卵って、けっこう硬いのね……。やわらかくて布みたいなヘビの卵の殻とは全然違う。テーブルの上で何度か卵をたたいてるけど、ちょっとヒビが入るくらいでなかなか割れない。
「もう少し強くやってみて」
バターとお砂糖を混ぜながら、陽菜ちゃんがアドバイスしてくれた。
「分かった。――えいっ!」
――バキッ!
「あ……」
大きくなったヒビから、黄身がはみ出してる。強くやりすぎたみたい。
「力加減、難しいよね。――さ、黄身があふれないうちに、この中に入れて」
陽菜ちゃんはそう言って、バターとお砂糖が入ったボウルを差し出してくれた。
卵のヒビに親指を入れて半分に割り、急いで黄身をボウルの中に入れると、
「あ……」
殻も一緒に入っちゃった。
「ごめん……」
「大丈夫、何回もやってるうちに慣れるよ! わたしも小さい頃、卵がうまく割れなくて苦労したんだよ」
失敗続きでしょんぼりしてるわたしを、陽菜ちゃんが励ましてくれる。
「わたしが小麦粉量ってる間、アリスちゃんはこれで卵と砂糖とバターを混ぜてくれる?」
卵の殻を取り除き終わると、陽菜ちゃんから泡立て器を受け取る。
「分かった」
混ぜるのはお手伝いでやったことがあるから、できると思う……多分。
カシャカシャカシャカシャ……
バターとお砂糖の白色と卵の黄色が一つになって、クリーム色になった。こんな感じでいいのかしら……?
「小麦粉一二〇グラムに、ベーキングパウダー四グラム……っと」
はかりが、陽菜ちゃんが言った通りの数字を示した。
「お、いい感じじゃん。アリスちゃん、上手!」
やった! 混ぜるのはうまくできたみたい。
「ありがとう……。陽菜ちゃんも、そんなにぴったりに量れてすごいわ!」
「いやぁ、それほどでも……。――じゃあ、小麦粉入れていくね。混ぜて混ぜて~」
粉がこぼれないように、気を付けて……。
材料が増えると泡立て器が重くて、ちょっと手首と腕が痛くなってきた。
「そろそろ交代しよっか」
わたしの手の動きがにぶくなったのに気付いて、陽菜ちゃんが言った。
「じゃあ、ミルク注いでくれる?」
わたしがカップに入ったミルクをボウルに注ぐと、陽菜ちゃんは素早く、でも丁寧にマフィンの生地をかき混ぜる。
「雪ちゃんがりんごを切り終わったら、りんごをこの生地の中に入れて、よく混ぜ合わせるよ――って、もう切り終わってる!? 早っ!」
まな板の上には、小さく刻んだりんごが乗っかっていた。
卵を割るのと混ぜるのに手いっぱいで、雪ちゃんがりんごを切ってるところ見れなかったな……。
「早いだけじゃなくて、切り方もめっちゃ綺麗!」
ほんとだ、同じ大きさに細かく切れてる!
りんごを生地の中に入れて、三人で交代しながら混ぜていく。
ちょうどよく混ざったら、紙でできたカップに生地を流しこむ。陽菜ちゃん、雪ちゃん、わたしの順で一人二つずつ盛り付けた。一つ目はちょっとこぼして見た目がイマイチになったけど、二つ目は慎重にやったからうまく盛り付けられた(と思う)。
あとは、オーブンで二五分焼けば出来上がるみたい。
……よし、今だ!
ウインクで雪ちゃんに合図を出すと、雪ちゃんは小さくうなずいてくれた。
「せーのっ」
「美味しくな~れ!」「美味しくな~れ!」
うまくいきますように……!
「なつかしい……。昔、親友とよく『美味しくなるおまじない』を料理にかけたんだ! でも、親友って誰だっけ?」
思い出させる魔法が、ちょっとだけ陽菜ちゃんにもかかったみたい。
マフィンの出来上がりも楽しみだけど、ちゃんと魔法がかかったかどうか気になって、心臓がすごくドキドキしてる。
――二五分後。
りんごとバターとお砂糖が焼けた甘~い香りが、オーブンの中から漂ってきた。
「あつあつだから、気を付けて運んでくださいね~」
先生が、出来上がったマフィンをグループごとにお皿に並べてくれた。
ほかのグループのマフィンもとても上手だけど、一番甘い香りを出してるのはわたしたちのマフィンじゃないかと思う。
「出来上がったマフィンは、持って帰ってもここで食べてもいいですよ。テイクアウトする人はお疲れ様でした。ここで食べる人は、ゆっくりしていってくださいね」
ほかのグループの人たちは持って帰って食べるみたいで、マフィンを透明な袋に詰めて帰る準備をしてる。
「陽菜さん! ……一緒に、食べない?」
さん付けで読んだのは、陽菜ちゃんの記憶がまだちゃんと戻ってないことに気を遣ったからだろうな……。
「いいよ!」
陽菜ちゃんは、嬉しそうに雪ちゃんに笑顔を向ける。
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