11 / 91
三鷹サイド
しおりを挟む
いつもの朝、いつもと同じ風に友達と挨拶をかわして、眼鏡の先生の面白い授業を受けて……。今日もそうなるはずだったの。
ずっとそれは続くはずで、いきなり崩壊してしまうなんて思わなかった。
いくら想像物で異世界にいく話があったとしても、自分自身がそれを体験してしまうなんて思うはずがないでしょう?
所詮は現実世界で不思議なことは科学で証明されるような時代。
面白そうだなって思っていても、本当にあるなんて思ってもいない。
……はずだったのに。
教室の中に魔法陣みたいなのが現れて、ピカーって私たちを異世界に連れて行ってしまった。
私一人だけじゃなくて、クラス全員が異世界に行ったから、安心したかな。
一人じゃ心細いもの。
私たちの前にはキレイな王女様がいて、私たちを勇者様と言った。
勇者様なんて、そんな柄じゃないと思うわ。勇者様っていうのはカッコよくて、強くて、そういう人がなるんだもの。
中学生の私たちじゃ似合わないと思うの。
でも、私たちしかいないって……。私たちにできることなら、やってもいいよね。本当にできないことはやらないけれど……。
みんなもおんなじ気持ちみたい。
だったらできるところまでやってみたい。
私たちにそんな力があるのかな?
そう思っていたら、王女様が言ったの。
この世界にはステータスというものがあって、私たちは一般の兵士より、初期値が高いんだって。
ステータスって唱えれば自分のステータスが見えるんだって。
私のステータスはどんなものかしら。
_________________________________________________
三鷹ヒナミ
種族 人族
レベル 1
HP 997
MP 6574
スキル
全属性適性、複合、無詠唱
称号
転移者、勇者、ヒロイン属性、家庭的、魔女っ子
__________________________________________________
私のステータスって強いのかしら?というか、ステータスがゲームみたいな感じで驚いてしまった。
レベルとか、HPとか。称号なんてものもあるのよ?ここはゲームの世界なんじゃないかと思ってしまうわ。
ステータスを騎士長さんに伝えると、私は後衛組に振り分けられた。魔法使いだもの、妥当なところね。
騎士長さんに伝えたときにわかったことだけど、私ってクラスの中でステータスが高いみたいなの。
同じ魔法使いでも、私がずば抜けて高いって……。
私が?
強いということは、責任も大きくなること。私にそんな大きなものが背負えるのかしら……。
王女様のお話が終わったあと、メイドさんに一人一部屋与えられた中の私の部屋へ連れて行ってもらったけど、何もしなくていいの?それで私は大丈夫なの?
それで、誰かを守れないことがあるかもしれない……。
そんなのは嫌。何かしないと……!
そう思ってメイドさんにきいてみたら、書庫に行ってみてはどうかと提案をされた。
そっか、本は知識の宝庫だものね。行って、読んで損はないわ。
書庫はとても大きくて、東京ドームより大きいんじゃないかしら。向こうの壁が見えないもの。この王宮ってとても大きいのね……。こんな大きさの書庫が入るんだもの。
書庫で本を探していると、結城くんに出会ったの。結城くんは、書庫から帰る途中だったみたい。
広いから帰るのも一苦労よね。私ももう少しだけ読んでいったら、帰ろう。
帰ろうって思っていたんだけど、結局自分の部屋に帰ったのは朝方になってしまった。
読めば読むほど面白くてのめり込んじゃったし、帰りは少し迷ってしまったのよね。
だから、その日の訓練は魔法の基礎の座学だったんだけど、寝てしまったわ……。バレて怒られなくてよかったわ、本当に。
訓練は二時間ほどあって、その他の時間は自由時間。何をしようかしら。
訓練が始まってからしばらくたったある日、城下町に出ることが許可されたの。
部屋の窓から見える、活気のある城下町は行ってみたかったところなんだよね。
街行く人はみんなヨーロッパの方の人の顔立ちをしていた。日本人顔は目立つね。
いろんなことが城下町で知ることができた。
城下町では、魔族は空想上の存在になっていることとかね。でも、魔王がいるのだから、魔族がいてもおかしくないと思うの。
そう考えていた矢先、魔族が襲撃してきたの。
魔族は強かった。これじゃあ、騎士長さんたちが私たちを召喚したのもわかるわ。
魔族との戦いは、案外速く決着がついた。なぜって魔族が突然退却していったから。なんでかしらね。
そのあと、王女様が人族が被った被害とかを教えてくれた。死人はでなかったけど、王子様がさらわれてしまったって……。誘拐するなんて……魔族はひどい奴らね……。
そういえば、城下町はどうなったのかしら。被害がないということはないと思うけど……。
自由時間にまた城下町に出てみると、みんな笑顔で仕事を頑張っていた。すごいわ。
街の人が笑顔でいられるのは王女様をはじめとした人たちのお蔭だよね。王政を信じている証拠だね。
それが嬉しくって街をスキップ気味で歩いていると、結城くんに出会った。
また結城くんに出会ってしまったね。
しかし、結城くんったら、そんな怖い顔をしてどうしてしまったのかな。中学生のする顔じゃないと思うんだよ。
声をかけると、パッといつもの知っている結城くんに戻ったんだ。
何だったのかな。
さて、明日も訓練頑張らないとね!それで、魔王を倒してみんなで地球に帰るんだ。
ずっとそれは続くはずで、いきなり崩壊してしまうなんて思わなかった。
いくら想像物で異世界にいく話があったとしても、自分自身がそれを体験してしまうなんて思うはずがないでしょう?
所詮は現実世界で不思議なことは科学で証明されるような時代。
面白そうだなって思っていても、本当にあるなんて思ってもいない。
……はずだったのに。
教室の中に魔法陣みたいなのが現れて、ピカーって私たちを異世界に連れて行ってしまった。
私一人だけじゃなくて、クラス全員が異世界に行ったから、安心したかな。
一人じゃ心細いもの。
私たちの前にはキレイな王女様がいて、私たちを勇者様と言った。
勇者様なんて、そんな柄じゃないと思うわ。勇者様っていうのはカッコよくて、強くて、そういう人がなるんだもの。
中学生の私たちじゃ似合わないと思うの。
でも、私たちしかいないって……。私たちにできることなら、やってもいいよね。本当にできないことはやらないけれど……。
みんなもおんなじ気持ちみたい。
だったらできるところまでやってみたい。
私たちにそんな力があるのかな?
そう思っていたら、王女様が言ったの。
この世界にはステータスというものがあって、私たちは一般の兵士より、初期値が高いんだって。
ステータスって唱えれば自分のステータスが見えるんだって。
私のステータスはどんなものかしら。
_________________________________________________
三鷹ヒナミ
種族 人族
レベル 1
HP 997
MP 6574
スキル
全属性適性、複合、無詠唱
称号
転移者、勇者、ヒロイン属性、家庭的、魔女っ子
__________________________________________________
私のステータスって強いのかしら?というか、ステータスがゲームみたいな感じで驚いてしまった。
レベルとか、HPとか。称号なんてものもあるのよ?ここはゲームの世界なんじゃないかと思ってしまうわ。
ステータスを騎士長さんに伝えると、私は後衛組に振り分けられた。魔法使いだもの、妥当なところね。
騎士長さんに伝えたときにわかったことだけど、私ってクラスの中でステータスが高いみたいなの。
同じ魔法使いでも、私がずば抜けて高いって……。
私が?
強いということは、責任も大きくなること。私にそんな大きなものが背負えるのかしら……。
王女様のお話が終わったあと、メイドさんに一人一部屋与えられた中の私の部屋へ連れて行ってもらったけど、何もしなくていいの?それで私は大丈夫なの?
それで、誰かを守れないことがあるかもしれない……。
そんなのは嫌。何かしないと……!
そう思ってメイドさんにきいてみたら、書庫に行ってみてはどうかと提案をされた。
そっか、本は知識の宝庫だものね。行って、読んで損はないわ。
書庫はとても大きくて、東京ドームより大きいんじゃないかしら。向こうの壁が見えないもの。この王宮ってとても大きいのね……。こんな大きさの書庫が入るんだもの。
書庫で本を探していると、結城くんに出会ったの。結城くんは、書庫から帰る途中だったみたい。
広いから帰るのも一苦労よね。私ももう少しだけ読んでいったら、帰ろう。
帰ろうって思っていたんだけど、結局自分の部屋に帰ったのは朝方になってしまった。
読めば読むほど面白くてのめり込んじゃったし、帰りは少し迷ってしまったのよね。
だから、その日の訓練は魔法の基礎の座学だったんだけど、寝てしまったわ……。バレて怒られなくてよかったわ、本当に。
訓練は二時間ほどあって、その他の時間は自由時間。何をしようかしら。
訓練が始まってからしばらくたったある日、城下町に出ることが許可されたの。
部屋の窓から見える、活気のある城下町は行ってみたかったところなんだよね。
街行く人はみんなヨーロッパの方の人の顔立ちをしていた。日本人顔は目立つね。
いろんなことが城下町で知ることができた。
城下町では、魔族は空想上の存在になっていることとかね。でも、魔王がいるのだから、魔族がいてもおかしくないと思うの。
そう考えていた矢先、魔族が襲撃してきたの。
魔族は強かった。これじゃあ、騎士長さんたちが私たちを召喚したのもわかるわ。
魔族との戦いは、案外速く決着がついた。なぜって魔族が突然退却していったから。なんでかしらね。
そのあと、王女様が人族が被った被害とかを教えてくれた。死人はでなかったけど、王子様がさらわれてしまったって……。誘拐するなんて……魔族はひどい奴らね……。
そういえば、城下町はどうなったのかしら。被害がないということはないと思うけど……。
自由時間にまた城下町に出てみると、みんな笑顔で仕事を頑張っていた。すごいわ。
街の人が笑顔でいられるのは王女様をはじめとした人たちのお蔭だよね。王政を信じている証拠だね。
それが嬉しくって街をスキップ気味で歩いていると、結城くんに出会った。
また結城くんに出会ってしまったね。
しかし、結城くんったら、そんな怖い顔をしてどうしてしまったのかな。中学生のする顔じゃないと思うんだよ。
声をかけると、パッといつもの知っている結城くんに戻ったんだ。
何だったのかな。
さて、明日も訓練頑張らないとね!それで、魔王を倒してみんなで地球に帰るんだ。
0
お気に入りに追加
1,808
あなたにおすすめの小説
異世界をスキルブックと共に生きていく
大森 万丈
ファンタジー
神様に頼まれてユニークスキル「スキルブック」と「神の幸運」を持ち異世界に転移したのだが転移した先は海辺だった。見渡しても海と森しかない。「最初からサバイバルなんて難易度高すぎだろ・・今着てる服以外何も持ってないし絶対幸運働いてないよこれ、これからどうしよう・・・」これは地球で平凡に暮らしていた佐藤 健吾が死後神様の依頼により異世界に転生し神より授かったユニークスキル「スキルブック」を駆使し、仲間を増やしながら気ままに異世界で暮らしていく話です。神様に貰った幸運は相変わらず仕事をしません。のんびり書いていきます。読んで頂けると幸いです。
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
俺だけに効くエリクサー。飲んで戦って気が付けば異世界最強に⁉
まるせい
ファンタジー
異世界に召喚された熱海 湊(あたみ みなと)が得たのは(自分だけにしか効果のない)エリクサーを作り出す能力だった。『外れ異世界人』認定された湊は神殿から追放されてしまう。
貰った手切れ金を元手に装備を整え、湊はこの世界で生きることを決意する。
3521回目の異世界転生 〜無双人生にも飽き飽きしてきたので目立たぬように生きていきます〜
I.G
ファンタジー
神様と名乗るおじいさんに転生させられること3521回。
レベル、ステータス、その他もろもろ
最強の力を身につけてきた服部隼人いう名の転生者がいた。
彼の役目は異世界の危機を救うこと。
異世界の危機を救っては、また別の異世界へと転生を繰り返す日々を送っていた。
彼はそんな人生で何よりも
人との別れの連続が辛かった。
だから彼は誰とも仲良くならないように、目立たない回復職で、ほそぼそと異世界を救おうと決意する。
しかし、彼は自分の強さを強すぎる
が故に、隠しきることができない。
そしてまた、この異世界でも、
服部隼人の強さが人々にばれていく
のだった。
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
異世界に転生した社畜は調合師としてのんびりと生きていく。~ただの生産職だと思っていたら、結構ヤバい職でした~
夢宮
ファンタジー
台風が接近していて避難勧告が出されているにも関わらず出勤させられていた社畜──渡部与一《わたべよいち》。
雨で視界が悪いなか、信号無視をした車との接触事故で命を落としてしまう。
女神に即断即決で異世界転生を決められ、パパっと送り出されてしまうのだが、幸いなことに女神の気遣いによって職業とスキルを手に入れる──生産職の『調合師』という職業とそのスキルを。
異世界に転生してからふたりの少女に助けられ、港町へと向かい、物語は動き始める。
調合師としての立場を知り、それを利用しようとする者に悩まされながらも生きていく。
そんな与一ののんびりしたくてものんびりできない異世界生活が今、始まる。
※2話から登場人物の描写に入りますので、のんびりと読んでいただけたらなと思います。
※サブタイトル追加しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる