クソゲーの異世界で俺、どうしたらいいんですか？

第６章 （仮）異世界で開催！超会議（嘘です）!!

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　グレン兄さんが手を伸ばしたパパをガン無視した結果、何故かというか案の定というべきか……。
　俺の奪いあいとなり、現在はゼツさんに抱っこされております。
　強いて言えば腕と足が腰辺りで千切れるかと思いました。
　結構痛かったので涙ぐみながらゼツさんにコアラしてます。

「うぅ……」
「はいはい、痛かった、痛かった。うん、痛かったねぇ～……」

　背中をポンポンして俺を宥めながら、ゼツさんはグレン兄さんとパパに説教をしてくれたので良しとします。
　ぎっくり腰やヘルニアみたいなものになったらどうしてくれるんだろうか──。
　人知れずあまりの激痛にヒールを使ったのは内緒だ。


　　　◆


「それでルカ。いや、呼び方に慣れるためにもリュウと呼ぼうかな。リュウ、私達はどうする予定なのかな？」

　俺が落ち着いてきた頃を見計らってパパが質問をしてきた。
　実は大まかなことは教えていないのです。
　兄からグレン兄さんを通して連絡したことは俺を従者見習いとして潜入させるからよろしく～……と言うザックリしたものだったのだとか。
　兄！　ザックリにも程があるし、パパ達もよく流れに添った会話が出来たなと内心では拍手喝采している。

「えっと、しばらくは待機ですね～……。まずは餌釣りをしないといけないんですよ」
「餌釣り？　魚釣りでもするのかい？」

　まず、あの家族会議で決まったのはこうだった。

　この世界に邪神がいないのならば、建国するのに問題の種となっているマサカルドを邪神にしてしまえば良いのではないか──と言うことだった。
　でもそれにはやっぱり障害と言うものがあって、マサカルドを邪神にするとなると舞台はこの建国待ちであるこのランドルフの地になってしまい、結果はパパたち全員が死んでしまうかもしれないと言うこと。
　もしくは爺の体に取り憑いたまま王族をどうにかして舞台であるフォーリス魔法公国の王になった時、今度はランドルフ領地の存続と言うか、他の貴族からの反感などから戦争になるかもしれないこと。
　ならその最悪のシナリオを回避するにはマサカルドが現状は他人に取り憑いている状態なのだから、違うものに憑かせてしまえばいいのではないかと姉が言い出したのだ。
　成る程！　と思ったのだ。確かにここには第三王子と言う王族がいるんだし──と言う流れになったのだが、兄があの人に取り憑かせたら、跡取りがいなくなってその後の国は滅びると言ったので別のものを用意しなくてはならなくなった。
　その時の姉の極悪な顔とチッという舌打ちは忘れられません──。


　どんだけ恨まれる様なことをしたんだよ、第三王子！