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Waning Moon
第二話
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「……くそっ。面倒臭いな」
私服に着替えてソファに腰掛けた俺は、悪友からのメールを開いた。
添付されたURLにアクセスすると、月をイメージしたトップページに繋がる。
ダウンロード画面でアプリをダウンロードし、『新規登録』をクリックすると名前を決める画面に飛んだ。
「……名前ね。ユヅキでいいや」
深く考えるのが面倒臭かった俺は、自分の名前をそのまま入力した。
『名前は『ユヅキ』でよろしいですか』という確認メッセージにYESを押す。
どうせ長くやるわけじゃないから、そんなに名前に拘ることもない。
後は髪型や服を決めて、ゲームをスタートする。
軽快な音楽と共に、小さいキャラクターがちまちま歩き出した。
画面の左上にステータスが載っている。
『ユヅキ。Lv1』
「まぁ、何もしていないから当たり前だな」
要はコイツをレベルアップさせていけばいいんだよな?
「……ん?」
ステータス画面に『仲間』という項目があり、仲間1になっている。
(俺は誰とも仲間になった記憶はないけど……?)
不思議に思ってそのページを開くと、『ヒビキ』というキャラの絵が表示された。
……ヒビキ?
悪友の名前を見つけて、俺は大きなため息をつく。
奴のメールから登録した俺は、自動的にアイツの仲間になったわけだ。
しかも……、
響のレベルは100。
(一体、どれだけやり込んでるんだ!?アイツは)
ゲーマーなのにも程がある。
「とにかく俺もレベル上げした方がいいよな?」
本気でやるつもりはないが、いつまでもLv1のままじゃ、響に何を言われるかわからない。
「あれ?」
草原を歩いていると、宝箱を見つけた。
(宝箱って草原にある物だっけ?)
不思議に思いながら近づくと『宝箱を開けますか?』というメッセージが表示された。
(普通、開けるよな?)
でも事前に確認を取るなんて危険物じゃないだろうな、と思いつつドキドキしながら宝箱を開けた。
……中から出てきたのは、真紅の指輪。
爆弾や人喰い箱じゃなかったことに、俺はほっと胸を撫で下ろした。
『装備しますか?』とメッセージが出てきたので、俺は特に考えることなくYESを押した。
次の瞬間、画面に『運命の指輪、装着完了。この指輪は二度と取り外せません』というメッセージが出て俺は焦った。
「えっ!?」
(もしかして、これは呪いの指輪だったのか!?)
メッセージが消えると同時に、画面が光り出す。
「……まぶしっ!!」
あまりの眩しさに目を閉じると、光と共に俺の意識も吸い込まれるように薄れていった。
私服に着替えてソファに腰掛けた俺は、悪友からのメールを開いた。
添付されたURLにアクセスすると、月をイメージしたトップページに繋がる。
ダウンロード画面でアプリをダウンロードし、『新規登録』をクリックすると名前を決める画面に飛んだ。
「……名前ね。ユヅキでいいや」
深く考えるのが面倒臭かった俺は、自分の名前をそのまま入力した。
『名前は『ユヅキ』でよろしいですか』という確認メッセージにYESを押す。
どうせ長くやるわけじゃないから、そんなに名前に拘ることもない。
後は髪型や服を決めて、ゲームをスタートする。
軽快な音楽と共に、小さいキャラクターがちまちま歩き出した。
画面の左上にステータスが載っている。
『ユヅキ。Lv1』
「まぁ、何もしていないから当たり前だな」
要はコイツをレベルアップさせていけばいいんだよな?
「……ん?」
ステータス画面に『仲間』という項目があり、仲間1になっている。
(俺は誰とも仲間になった記憶はないけど……?)
不思議に思ってそのページを開くと、『ヒビキ』というキャラの絵が表示された。
……ヒビキ?
悪友の名前を見つけて、俺は大きなため息をつく。
奴のメールから登録した俺は、自動的にアイツの仲間になったわけだ。
しかも……、
響のレベルは100。
(一体、どれだけやり込んでるんだ!?アイツは)
ゲーマーなのにも程がある。
「とにかく俺もレベル上げした方がいいよな?」
本気でやるつもりはないが、いつまでもLv1のままじゃ、響に何を言われるかわからない。
「あれ?」
草原を歩いていると、宝箱を見つけた。
(宝箱って草原にある物だっけ?)
不思議に思いながら近づくと『宝箱を開けますか?』というメッセージが表示された。
(普通、開けるよな?)
でも事前に確認を取るなんて危険物じゃないだろうな、と思いつつドキドキしながら宝箱を開けた。
……中から出てきたのは、真紅の指輪。
爆弾や人喰い箱じゃなかったことに、俺はほっと胸を撫で下ろした。
『装備しますか?』とメッセージが出てきたので、俺は特に考えることなくYESを押した。
次の瞬間、画面に『運命の指輪、装着完了。この指輪は二度と取り外せません』というメッセージが出て俺は焦った。
「えっ!?」
(もしかして、これは呪いの指輪だったのか!?)
メッセージが消えると同時に、画面が光り出す。
「……まぶしっ!!」
あまりの眩しさに目を閉じると、光と共に俺の意識も吸い込まれるように薄れていった。
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