Fortune

@kelbeano

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高校を卒業した私はタカが外れたみたいだった。

2年の専門学校を1年で中退、就職しても続かず職を転々とした。

ハタチを超えたあたりから、彼と一緒にお酒を飲むようになって、夜を過ごすようになるのに時間はかからなかった。

でも、"付き合う"ことはなく、いつもお互いのタイミングがいい時に連絡を取り合い、酒を酌み交わし、夜を共にしたり、そのまま帰ったりという、付かず離れずな関係をダラダラと続けた。


気がつけば、私が傷ついたときはいつも側にいてくれる人だった。
だから、どんなに好きな人が出来て最初は盛り上がって結婚する!とか言ってても、いつか別れてしまう。
それでもわたしには"彼氏よりも大切な人がいる"のでどこかで安心だった。

人には、タイミングがある。
付き合うのも、別れるのも、会いたいと思うのも、会えないのも。
そのタイミングが合っているようで、合ってなかったから、付き合わなかったんだと思っていた。だから、いつかタイミングが来たらこの人と結婚するのかも知れない。私もそう思っていた。だから、どんな大恋愛をしても、彼を失うことの方がよっぽど怖いと思った。


そしてやっと、そのタイミングが来て彼と付き合う事になった!!


だけど運命はやっぱり意地悪で、その時私は遠距離になる道を選んでしまった。


なんであの時、ぎゅっと抱きしめて
"行くな"じゃなくて"頑張れ"って
言ったの?いつも背中を押してくれる人だったけど、私はきっと行くなと言って欲しかった。でもあなたに頑張れと言われれば、頑張ってみたかった。頑張っている私を好きでいてくれている。
だからあなたの前では笑顔を絶やさず、頑張ってしまった。
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