どろんこたろう

ケンタシノリ

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とっちゃんとかっちゃんのびょうきがなおったよ!

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 家へもどったどろんこたろうは、火おこしをしながらおゆをわかしています。
「とっちゃん、かっちゃん、もうちょっとしたらくすりのお茶ができるからね」
「どろんこたろう、あたしたちのためにくすりを作ってくれるとは……」
 どろんこたろうは、お父さんとお母さんのためにくすりの草をせんじたお茶を作りました。そして、そのお茶をお父さんとお母さんにのませました。
「どろんこたろう、いつもありがとう」
「わしらも、はやくげんきになるようにゆっくり休むから」
「とっちゃん、かっちゃん、早くびょうきがなおるといいね」
 どろんこたろうは、2人のびょうきがなおるように心の中でおねがいしました。そのねがいは、お父さんとお母さんにもとどきました。

 つぎの日、お父さんとお母さんはねつが下がってふとんからおきることができました。これを見て、どろんこたろうはうれしそうにえがおを見せました。
「とっちゃん! かっちゃん! びょうきがなおってよかったね!」
「ふふふ、どろんこたろうのおかげで早くなおったわ」
「じぶんでくすりになる草をみつけてくるとは、本当にたのもしいぞ」
 こうして、どろんこたろうはいつものように畑しごとをいっしょうけんめい行いました。そして、どろんこたろうはお父さんとお母さんのやさしさにかこまれてしあわせにくらすことになりました。
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