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夏は海も山も楽しいよ
海の中の小助くんと大きなウミガメさん
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小助たちは、すなはまにやってくるさざなみを見ようと海のほうをながめています。すなはまの足あとがさざなみできえるのを見るたびに、小助はうれしそうに大はしゃぎしています。
「わあ~っ! あちあと(足あと)きえた! あちあときえた!」
サルは、あいかわらず元気な小助がうみのそばであそぶようすをしずかに見まもっています。その間も、小助は足あとをつけてはきえるのをなんどもくりかえしています。
「キャッキャッ、キャッキャッキャッ」
小助は、すなはまで楽しそうにあそびながら海へ足を入れると、どんなお魚や生き物がおよいでいるのかを頭の中で思いうかべています。
すると、空を飛んでいるトビが小助に声をかけようとしています。トビは、小助のあまりの元気さに少ししんぱいしているようです。
「小助くん、海の中にはおそろしいのがいるかもしれないからよく気をつけないと……」
トビは、海へ向かう小助に話しかけてちゅういをしようとしました。しかし、その声は小助にとどくことはありません。
海の中へもぐった小助は、ふかいところへ向かうにつれて魚がたくさんおよいでいるのを見つけました。
「わ~い! おちゃかなだ(お魚だ)! おちゃかなだ!」
ここでおよぐ魚は、山おくの川や池で見かけるイワナやアユとはまたちがいます。海中でじっとながめていると、小さいカメたちがつぎつぎとすすむようすが目に入りました。
「ウミガメさん! ウミガメさん!」
小助は、これから長い海のたびに出かけるウミガメたちに向かって手をふっています。そんな時、小助をよぶやさしい声が後ろから聞こえてきました。
「ぼうや、ひさしぶりだなあ」
「わあ~っ! 大きなウミガメさんだ!」
大きなウミガメがここへやってきたのは、もちろん小さなウミガメたちを見おくるためです。ウミガメは、小助が自分のせなかにのって海のぼうけんをしたことをおぼえています。
「どうじゃ、わしにのって海の中をすすんでいこうかな」
「いっちょに(いっしょに)行きたい! いっちょに行きたい!」
「はっはっは! それなら、しばらく目をつぶってまっていることじゃ」
小助は、大きなウミガメの言う通りに目をとじることにしました。しばらくすると、ふたたびウミガメの声が小助の耳に入ってきました。
「ぼうや、目をあけてみて」
「あれあれ? ほんとにちっちゃくなっちゃった」
「じゃあ、わしのせなかにのってぼうけんに行こうかな」
「早く行こう! 早く行こう!」
ウミガメにのった小助は、海の中にいる生き物をさがしにふかいところへ向かっていきます。でも、生き物の中にはいきなりおそってくることもあるのでちゅういしなければなりません。
そんな中でも、小助は海のそこから生えている海草をながめながらうれしそうな顔つきを見せています。こういったものは、山おくの池で見ることはないからです。
さらに海をすすもうとしたその時、大きなウミガメは遠くに生き物らしきものがいることに気づきました。よく見ると、それは海中をニョロニョロとうごくおそろしい生き物です。
「ぼうや、気をつけるのじゃ! この先にいるのは、どくをもっているウミヘビじゃ」
大きなウミガメは、小助にちゅういをつたえようとすぐにことばをかけました。けれども、小助は海のたんけんにむちゅうであいてのウミヘビのことをまだ知らないようです。
「わあ~っ! あちあと(足あと)きえた! あちあときえた!」
サルは、あいかわらず元気な小助がうみのそばであそぶようすをしずかに見まもっています。その間も、小助は足あとをつけてはきえるのをなんどもくりかえしています。
「キャッキャッ、キャッキャッキャッ」
小助は、すなはまで楽しそうにあそびながら海へ足を入れると、どんなお魚や生き物がおよいでいるのかを頭の中で思いうかべています。
すると、空を飛んでいるトビが小助に声をかけようとしています。トビは、小助のあまりの元気さに少ししんぱいしているようです。
「小助くん、海の中にはおそろしいのがいるかもしれないからよく気をつけないと……」
トビは、海へ向かう小助に話しかけてちゅういをしようとしました。しかし、その声は小助にとどくことはありません。
海の中へもぐった小助は、ふかいところへ向かうにつれて魚がたくさんおよいでいるのを見つけました。
「わ~い! おちゃかなだ(お魚だ)! おちゃかなだ!」
ここでおよぐ魚は、山おくの川や池で見かけるイワナやアユとはまたちがいます。海中でじっとながめていると、小さいカメたちがつぎつぎとすすむようすが目に入りました。
「ウミガメさん! ウミガメさん!」
小助は、これから長い海のたびに出かけるウミガメたちに向かって手をふっています。そんな時、小助をよぶやさしい声が後ろから聞こえてきました。
「ぼうや、ひさしぶりだなあ」
「わあ~っ! 大きなウミガメさんだ!」
大きなウミガメがここへやってきたのは、もちろん小さなウミガメたちを見おくるためです。ウミガメは、小助が自分のせなかにのって海のぼうけんをしたことをおぼえています。
「どうじゃ、わしにのって海の中をすすんでいこうかな」
「いっちょに(いっしょに)行きたい! いっちょに行きたい!」
「はっはっは! それなら、しばらく目をつぶってまっていることじゃ」
小助は、大きなウミガメの言う通りに目をとじることにしました。しばらくすると、ふたたびウミガメの声が小助の耳に入ってきました。
「ぼうや、目をあけてみて」
「あれあれ? ほんとにちっちゃくなっちゃった」
「じゃあ、わしのせなかにのってぼうけんに行こうかな」
「早く行こう! 早く行こう!」
ウミガメにのった小助は、海の中にいる生き物をさがしにふかいところへ向かっていきます。でも、生き物の中にはいきなりおそってくることもあるのでちゅういしなければなりません。
そんな中でも、小助は海のそこから生えている海草をながめながらうれしそうな顔つきを見せています。こういったものは、山おくの池で見ることはないからです。
さらに海をすすもうとしたその時、大きなウミガメは遠くに生き物らしきものがいることに気づきました。よく見ると、それは海中をニョロニョロとうごくおそろしい生き物です。
「ぼうや、気をつけるのじゃ! この先にいるのは、どくをもっているウミヘビじゃ」
大きなウミガメは、小助にちゅういをつたえようとすぐにことばをかけました。けれども、小助は海のたんけんにむちゅうであいてのウミヘビのことをまだ知らないようです。
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