218 / 314
白い雪とこおりで元気にあそぶ小助くん
かいじゅうたちと大すきなやきイモ
しおりを挟む
ようせいから元のすがたにもどった小助たちは、ケモスケにふたたび会うことができて大よろこびしています。ケモスケも、自分の体にしがみつく小助とワン太をえがおで見つめています。
「ぼくも、小助くんとワン太くんがここへきてくれてうれしいよ」
すると、かいじゅうのお父さんとお母さんが近くにいる子どもたちをよぼうと声をかけてきました。
「みんな、どうくつの中へ入って」
小助たちは、ケモスケとともにかいじゅうたちがくらすほらあなの中へ入りました。ほらあなの中は、さむい冬であってもあたたかくしてくらすことができます。
さっそく、お母さんかいじゅうは小助たちの前で話しはじめました。
「さっきまで、風も雪もはげしかったからたいへんだったね」
「大じょうぶ! 大じょうぶ!」
かいじゅうのお父さんとお母さんは、小助たちがフブキのおまじないでようせいとなってここへきたことを知りません。フブキのことは、子どもたちだけのひみつです。
そんな時、小助のおなかの音がかいじゅうたちの耳に入ってきました。
「グウウウウウウウウ~ッ」
「あっ! ぼうや、おなかがすいたのかな?」
「てへへ」
お母さんかいじゅうは、おくのほうにある大きなイモをとり出しました。これを見て、小助はうれしそうに元気な声を上げています。
「おイモ! おイモ! おイモ!」
「ふふふ、ぼうやはイモを食べるのが大すきだものね」
かいじゅうのお父さんは、すぐにイモをやくじゅんびをしようと木をつかって火をおこしています。小助とケモスケは、ほらあなにある木のえだをお父さんかいじゅうのところへもってきました。
雪がつもった外ではできないので、大きなイモをやいているのはほらあなの中です。火のまわりでは、みんながあつまってやきイモができるのを楽しみにまっています。
そうするうちに、やきイモのいいにおいがただよってきました。
「さあ、やきイモがやけたぞ!」
「わ~い! やきイモ! やきイモ!」
小助は、お父さんかいじゅうから手わたされた大きなやきイモを口の中へ入れました。あまりのおいしさに、小助はやきイモを一気に食べ切りました。
「やきイモ、おいちい(おいしい)! やきイモ、おいちい!」
「ふふふ、ぼうやがおいしいと言ってくれるのが一番うれしいわ」
かいじゅうたちもワン太も、やきたてのイモをほおばりながらおいしく食べています。小助のほうも、やきイモをつづけて食べるたびに楽しそうなえがおを見せています。
でも、小助が大すきなものはやきイモだけではありません。小助とワン太はやきイモを食べおわると、向かいがわにいるお母さんかいじゅうの顔をじっと見つめています。
「ぼくも、小助くんとワン太くんがここへきてくれてうれしいよ」
すると、かいじゅうのお父さんとお母さんが近くにいる子どもたちをよぼうと声をかけてきました。
「みんな、どうくつの中へ入って」
小助たちは、ケモスケとともにかいじゅうたちがくらすほらあなの中へ入りました。ほらあなの中は、さむい冬であってもあたたかくしてくらすことができます。
さっそく、お母さんかいじゅうは小助たちの前で話しはじめました。
「さっきまで、風も雪もはげしかったからたいへんだったね」
「大じょうぶ! 大じょうぶ!」
かいじゅうのお父さんとお母さんは、小助たちがフブキのおまじないでようせいとなってここへきたことを知りません。フブキのことは、子どもたちだけのひみつです。
そんな時、小助のおなかの音がかいじゅうたちの耳に入ってきました。
「グウウウウウウウウ~ッ」
「あっ! ぼうや、おなかがすいたのかな?」
「てへへ」
お母さんかいじゅうは、おくのほうにある大きなイモをとり出しました。これを見て、小助はうれしそうに元気な声を上げています。
「おイモ! おイモ! おイモ!」
「ふふふ、ぼうやはイモを食べるのが大すきだものね」
かいじゅうのお父さんは、すぐにイモをやくじゅんびをしようと木をつかって火をおこしています。小助とケモスケは、ほらあなにある木のえだをお父さんかいじゅうのところへもってきました。
雪がつもった外ではできないので、大きなイモをやいているのはほらあなの中です。火のまわりでは、みんながあつまってやきイモができるのを楽しみにまっています。
そうするうちに、やきイモのいいにおいがただよってきました。
「さあ、やきイモがやけたぞ!」
「わ~い! やきイモ! やきイモ!」
小助は、お父さんかいじゅうから手わたされた大きなやきイモを口の中へ入れました。あまりのおいしさに、小助はやきイモを一気に食べ切りました。
「やきイモ、おいちい(おいしい)! やきイモ、おいちい!」
「ふふふ、ぼうやがおいしいと言ってくれるのが一番うれしいわ」
かいじゅうたちもワン太も、やきたてのイモをほおばりながらおいしく食べています。小助のほうも、やきイモをつづけて食べるたびに楽しそうなえがおを見せています。
でも、小助が大すきなものはやきイモだけではありません。小助とワン太はやきイモを食べおわると、向かいがわにいるお母さんかいじゅうの顔をじっと見つめています。
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
『別れても好きな人』
設樂理沙
ライト文芸
大好きな夫から好きな女性ができたから別れて欲しいと言われ、離婚した。
夫の想い人はとても美しく、自分など到底敵わないと思ったから。
ほんとうは別れたくなどなかった。
この先もずっと夫と一緒にいたかった……だけど世の中には
どうしようもないことがあるのだ。
自分で選択できないことがある。
悲しいけれど……。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
登場人物紹介
戸田貴理子 40才
戸田正義 44才
青木誠二 28才
嘉島優子 33才
小田聖也 35才
2024.4.11 ―― プロット作成日
💛イラストはAI生成自作画像
お嬢様、お仕置の時間です。
moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。
両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。
私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。
私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。
両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。
新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。
私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。
海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。
しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。
海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。
しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。
[恥辱]りみの強制おむつ生活
rei
大衆娯楽
中学三年生になる主人公倉持りみが集会中にお漏らしをしてしまい、おむつを当てられる。
保健室の先生におむつを当ててもらうようにお願い、クラスメイトの前でおむつ着用宣言、お漏らしで小学一年生へ落第など恥辱にあふれた作品です。
婚約者は、今月もお茶会に来ないらしい。
白雪なこ
恋愛
婚約時に両家で決めた、毎月1回の婚約者同士の交流を深める為のお茶会。だけど、私の婚約者は「彼が認めるお茶会日和」にしかやってこない。そして、数ヶ月に一度、参加したかと思えば、無言。短時間で帰り、手紙を置いていく。そんな彼を……許せる?
*6/21続編公開。「幼馴染の王女殿下は私の元婚約者に激おこだったらしい。次期女王を舐めんなよ!ですって。」
*外部サイトにも掲載しています。(1日だけですが総合日間1位)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる