小説練習帖 八月

犬束

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8月10日(水)

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 夢の中で お月さまの裏側を眺めていた
 お月さまの裏側には 小さなドアがあった
 ドアが開いて 泡粒がみっつと 氷の欠片がひとつ 出てきた
 泡粒はたちまちふくらみ ふたつが大粒 ひとつが小粒のお月さまになった 氷の欠片もさらに結晶して お月さまの家族に 犬みたいにじゃれついたり 蝶々みたいに周りを飛んだりした
 お母さんお月さまが チェック模様のブランケットを敷いた
 お父さんお月さまは 持っていた籐のバスケットから バスケットよりも背の高い七輪を取り出した
 子どものお月さまは 七輪に三尾のサンマを載せた
 七輪から白い煙がもくもく湧いて 視界全部が真っ白になった



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