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後日談
レフラルの恋物語5
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「ふっふっふっ!!!レーフーレールー???」
次の日。ヴィーが突然楽しそうに僕の名前を呼んだ。
「?どうしたの、ヴィー」
「いやあ、私の早耳具合を舐めてもらっちゃ困るね」
「またヴィーが変なテンションになってるな……」
アンジエは呆れ顔。それでもその先が気になるのか、少しソワソワしている。
「昨日、彼女といたでしょ!!!」
「え!?ち、ちが……!!!」
「キャーー!!!そうなのヴィー!?」
フィリが便乗する。こうなったフィリは止めようが無い。長年の付き合いからそれは分かる。
「ええ!中庭であの転入生の……サラ、だっけ?って子にサンドイッチ食べさせてたのよ!!!」
「キャーー!!!」
2人が盛り上がる中、僕はこっそりルディー先輩に聞く。
「あの、昨日は先輩と一緒だったんじゃないんですか?」
「いや、一緒だったよ?だったんだけど、突然「尊みの気配がする」とかなんとか言って中庭にふらふら行っちゃったんだよね」
本当に、読めなくて困った子だよ、なんて笑うルディー先輩の顔には優しさが詰め込まれてる。それと、ヴィーが好きって感情が。
「だから、着いて行ったオレも見てる……やるじゃーん、そんな純粋な顔して」
うりうりと小突かれる。そうだった、そういえばこの人もフィリとリーシェンの時乗り気だった。
「じゃあ、ほんとなのね!?」
フィリが意気込んで聞いてくる。
「……彼女じゃないよ」
「でーもー?」
ヴィーが聞いてくる……その先は、言いたくなかったけど。フィリにヴィーにルディー先輩。この布陣にどうして僕が勝てようか。
「~~っ!!!ああ、もう!そうです!!!好きです!!!」
「キャーー!!!」
「まずは次の休日デートね!」
「しばらくお昼もその子と一緒に食べた方がいいんじゃない?」
無理やり吐かされて、加えて僕抜きでどんどん話が進んでいく。結局、次の休日にCDショップでも見てきたらどうかと提案され、僕は頷くことしか許されなかった。
次の日。ヴィーが突然楽しそうに僕の名前を呼んだ。
「?どうしたの、ヴィー」
「いやあ、私の早耳具合を舐めてもらっちゃ困るね」
「またヴィーが変なテンションになってるな……」
アンジエは呆れ顔。それでもその先が気になるのか、少しソワソワしている。
「昨日、彼女といたでしょ!!!」
「え!?ち、ちが……!!!」
「キャーー!!!そうなのヴィー!?」
フィリが便乗する。こうなったフィリは止めようが無い。長年の付き合いからそれは分かる。
「ええ!中庭であの転入生の……サラ、だっけ?って子にサンドイッチ食べさせてたのよ!!!」
「キャーー!!!」
2人が盛り上がる中、僕はこっそりルディー先輩に聞く。
「あの、昨日は先輩と一緒だったんじゃないんですか?」
「いや、一緒だったよ?だったんだけど、突然「尊みの気配がする」とかなんとか言って中庭にふらふら行っちゃったんだよね」
本当に、読めなくて困った子だよ、なんて笑うルディー先輩の顔には優しさが詰め込まれてる。それと、ヴィーが好きって感情が。
「だから、着いて行ったオレも見てる……やるじゃーん、そんな純粋な顔して」
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「~~っ!!!ああ、もう!そうです!!!好きです!!!」
「キャーー!!!」
「まずは次の休日デートね!」
「しばらくお昼もその子と一緒に食べた方がいいんじゃない?」
無理やり吐かされて、加えて僕抜きでどんどん話が進んでいく。結局、次の休日にCDショップでも見てきたらどうかと提案され、僕は頷くことしか許されなかった。
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