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夏休み明け
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夏休みもあっという間に明け、今日から二学期。
食堂で、今度の9月祭について相談していると、やっほーと、間の抜けた声が聞こえてきた。
「みんなで集まって何の相談~?」
「今度、みんなでリーシェン家の近くの9月祭に行くんっすよ!」
「へー、いいねえ!そういや夏休み顔合わせてなかったし、それオレらも行っていい?」
「だから、少しは俺の意見を聞け!」
「レウザンこういうの好きじゃん」
別にいいでしょと笑うルディー。そういえばレウザン様は公式設定でハロウィンが好きって情報あったな。幼少の頃、仮装してお出かけするから街に出やすくってみたいな……うわ、なんか切ない。
「もちろんです!」
率先してフィリちゃんが答える。みんなも特に異論はないようで、うんうんと頷いていた。
「そうだわ!リーシェンはお家が近くなのよね、せっかくだし家族にも会いに行く?」
「いや、アンタらを連れていけるほど立派じゃない」
「……そういえばお前は、奨学金を受けて通っていたな。それで学年1位とは、親御さんも鼻が高いだろう」
「!知っている、んですか」
「生徒の情報くらい、把握している」
堂々と言ってのけるレウザン様さすがかよ。レフラルも、目をキラキラと輝かせている。
「別に気にしないし、会いに行こうぜ!せっかくだもんな」
「俺も、庶民の暮らしには興味がある」
「は、はあ」
こうして半ば押し切られる形で、私達はリーシェンの実家にも顔を出すことになった。王族が来るとか……どうやって説明したらいいんだ……なんてリーシェンは呟いていたが。というか「庶民の暮らしに興味がある」って改めてすごい発言だな。まあ、面白いからいいけど。
食堂で、今度の9月祭について相談していると、やっほーと、間の抜けた声が聞こえてきた。
「みんなで集まって何の相談~?」
「今度、みんなでリーシェン家の近くの9月祭に行くんっすよ!」
「へー、いいねえ!そういや夏休み顔合わせてなかったし、それオレらも行っていい?」
「だから、少しは俺の意見を聞け!」
「レウザンこういうの好きじゃん」
別にいいでしょと笑うルディー。そういえばレウザン様は公式設定でハロウィンが好きって情報あったな。幼少の頃、仮装してお出かけするから街に出やすくってみたいな……うわ、なんか切ない。
「もちろんです!」
率先してフィリちゃんが答える。みんなも特に異論はないようで、うんうんと頷いていた。
「そうだわ!リーシェンはお家が近くなのよね、せっかくだし家族にも会いに行く?」
「いや、アンタらを連れていけるほど立派じゃない」
「……そういえばお前は、奨学金を受けて通っていたな。それで学年1位とは、親御さんも鼻が高いだろう」
「!知っている、んですか」
「生徒の情報くらい、把握している」
堂々と言ってのけるレウザン様さすがかよ。レフラルも、目をキラキラと輝かせている。
「別に気にしないし、会いに行こうぜ!せっかくだもんな」
「俺も、庶民の暮らしには興味がある」
「は、はあ」
こうして半ば押し切られる形で、私達はリーシェンの実家にも顔を出すことになった。王族が来るとか……どうやって説明したらいいんだ……なんてリーシェンは呟いていたが。というか「庶民の暮らしに興味がある」って改めてすごい発言だな。まあ、面白いからいいけど。
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