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幼馴染にはお見通し

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「じゃあ、先輩として教えてあげましょ!リーシェン!まずあなたのおすすめは?」
「そ、そうだな……わたあめは、美味い」

そこで指さすのわたあめなの可愛すぎない???高校生男子が好きそうな肉系も大量にあるのに……え、ほんと、可愛いかよ。実は甘党だったりする!?しちゃうのか!?

「わあ、何かしら、あれ!わたあめって言うのね!とってもカラフルで可愛い~!!!」
「ちっちっちっ、分かってねえなあリーシェン!屋台と言ったらこれだろ!!!」

アンジエが指さしたのは肉。肉が棒にぶっ刺さっているやつ。まあ、わかる。あれは格別に美味しい。

「ちなみにヴィーはどれが好きなの?」

レフラルからの質問……本音を言うと、私もアンジエと同じで肉だ。しかしリーシェンが定番の可愛いものをあげたのに私が肉と言ってしまうのは如何なものか。いや、全く問題ない、問題ない……が、何となく気恥ずかしいというか。シンプルに恥ずかしいというか……だってだって、お嬢様として振舞ってきたもの!これまできちんと!なんとなくイメージ壊したくないじゃない!?

「まあ、私はかき氷かしら。シンプルで美味しい、わよ」
「はあ、ヴィー、お前昔、俺以上に肉食ってたじゃねえか。んで食いすぎて腹いっぱいになりすぎて吐いて……」
「!!!」

ゴツン。

「いってええ!?なにすんだよ、ヴィー」
「今は、かき氷が好きなの!!!」
「はあ?俺今殴られる必要あったか……?」
「ふん、アンジエのバカ!」

ついいつものやり取りをしてしまってから気付く。いや、これフィリちゃんに引かれない……?確実に暑さのせいではない汗が、たらりと伝った。やばい、これで暴力的だと思われたら、嫌われたら。

「ふっ、ふふふふふっ!!!ヴィーったらおかしい!お肉が好きなら好きでいいじゃない!私も好きよ?」
「うんうん、それにフィリはスイーツ食べ過ぎてお腹壊したことあるし……似たようなものだよ」
「きゃああああ!!!今のはなし!聞かなかったことにして頂戴!!!」
「ははっ、幼馴染にはお見通し、か」

私とフィリちゃんが怒って、アンジエとレフラルが知らん顔して、それを見てリーシェンが笑って。きっと私たちは今誰が見ても、ただの友人だ。家柄も身分も関係なく、同級生で、友達。

「リーシェンも1個くらい暴露しなさいよ~!」
「ふん、俺には恥ずべき過去などない」
「こういうやつに限って色々あるんだよなあ、なあレフラル?」
「うん、絶対そう。リーシェン絶対1回くらいクラスのみんなの前で泣いたことあるでしょ」
「なっ!?アンタが何故それを……それにあれはしょうがなかっ……って、言わせるな!!!」
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