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第二章
34、決闘③(sideユリウス)
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シエルの勝負が終わりました。
まぁ、彼があんなエルフに負けるはずがありませんよね。
次は私の番ですね。
ギルド職員に呼ばれて、対峙したエルフはさっきと違い少し体格のいい相手でした。
うう~ん、これではシエルみたいに押さえ込むのは難しそうですね。
私もグランぐらい体格が良ければできたのでしょうが。
まぁ、無い物ねだりをしてもいけませんよね。
「ユニコーンか」
「でしたらなんですか?」
「さっきのシルバーウルフのようには出来ないな」
「それで安心でもしたんですか?」
「ふん」
完全に私を格下扱いですか、許せませんね。
知ってましたか?私たちユニコーン族はプライドが山よりも高いんですよ。
「おい、あの馬鹿エルフ、ユリウスを怒らせたぞ」
「ああ、終わりだな」
「やり過ぎなければいいが」
聞こえてますよ、皆さん。
私だってルールぐらい守りますよ、いくら腹を立てても。
まぁ、死ななければいいんですよね?死ななければ。
私が微笑むと、主様やエドワードさんが身震いしました。何ですか、心外な。
エルフたちはいまだに私を馬鹿にしているみたいですがね。
周りがあんなに頬を引きつらせているのに。
「そ、それでは…第二回戦魔獣ユリウス対エルフ族サルネラ……はじめ!」
「やぁぁぁぁ!」
「ふ!」
先手必勝とばかりにエルフは突進してきました。
ですが、考えなしではなかったようです。向こうの得物はガントレット。
すなわち、相手は闘拳士だったみたいです。
私との相性は悪くないですね。
「『水の銃弾』」
「い!つぅ~」
「甘いですよ」
そう、攻撃に集中してて防御が疎かです。
そんなので良くここまで来れましたね。
まぁ、普段はチーム戦ですからね、そういうところをカバーしてもらっていたんですね。
おかげで今は防御の方に頭がいってないようです。
「くそ!」
「ふふ、甘いですよ」
「なんだと~!魔法なんて、くそ!」
防御も甘い、スピードもあまりない、魔法防御に優れた防具を使用している訳でもない。
こんなので私に勝とうなんて考えが甘いんですよ。
あまり長引かせても面白くなさそうですので終わらせましょうか。
「『水の』っ!」
「どりゃぁぁぁぁぁぁ!!」
「っ!」
「この!この!」
「っ!……っ!…」
まさか、捨て身の勢いで距離を詰めてくるとは?!
失敗です。こういう相手は間合いを詰められると面倒なんですよね。
ああ、私も油断したみたいです。
まったく、面倒です。
「たぁぁぁぁぁ!」
「はっ!」
「ちっ!」
私は避ける反動を利用して距離を取りました。
もう油断はしません。
このまま一気に終わらせます!
特大の『水の球』でね!
「これで終わりです。はぁぁぁぁ!!」
「なっ?!」
「で、でかい……」
「『水の球』!!」
私が放った『水の球』が相手のエルフにまともに当たりました。
完全にのびてますね。
ああ、周りが静まり返っていますね。
それもそうでしょう。
私が放った『水の球』の大きさが人の大人が三人ぐらい余裕で覆い尽くせるほどでした。
我ながら調整ミスですね。
どうやら私もまだまだ甘いですね。こんなことでやり過ぎるとは。
生きてますよね?
私は近づいて確かめた。
「……あ、息ありますね」
「ですね。勝者ユリウス」
みんな引きぎみですね。
まぁ、仕方ないですよね。
さすがに私は誉められませんね。残念です。
「おい、ユリウス」
「わかってますよ、グラン。やり過ぎました」
「ユリウス、こえぇよ」
「うるさいですよ、ガイ」
「まぁ、仕方ないですよね」
「ああ、あいつらは浅はかだった」
「レイ、シエル」
みんなのもとに戻ると呆れ顔のグラン、ジト目のガイ、苦笑しているレイ、シエルが迎えてくれました。
エドワードさんはいまだに固まっているようですね。
ああ、主様はどうでしょう?
怒られますかね?イヤですね。
ですが、行かないわけにはいきませんからね。
「ユリウス」
「……はい」
「良くやった。頑張ったな」
「え?」
「良く自身の怒りを押さえて頑張ったな」
「ですが」
「相手は死んでない。それで十分だ」
「はい」
主様は誉めてくれました。
それも優しい笑顔で、頭まで撫でて下さいました。
嬉しいです。
やり過ぎたのは反省しないといけませんが主様が誉めてくださるので良しとします。
そうしているとエドワードさんも復活したようです。
「あんなに大きな『水の球』が作れるなんてスゴいよ!」
「あ、ありがとうございます」
「ふふ、僕も頑張ろう」
「そうだな。火魔法にもたしかあったよな」
「うん、『火の球』がね。初級段階からあるんだ。でも、あんなに大きくて強いのは出来ないんだ」
エドワードさんも誉めてくれました。
主様に話すエドワードさんはかわいいです。
それを優しく聞いている主様も素敵です。
私たちはこの二人を守りたいのです。
まぁ、彼があんなエルフに負けるはずがありませんよね。
次は私の番ですね。
ギルド職員に呼ばれて、対峙したエルフはさっきと違い少し体格のいい相手でした。
うう~ん、これではシエルみたいに押さえ込むのは難しそうですね。
私もグランぐらい体格が良ければできたのでしょうが。
まぁ、無い物ねだりをしてもいけませんよね。
「ユニコーンか」
「でしたらなんですか?」
「さっきのシルバーウルフのようには出来ないな」
「それで安心でもしたんですか?」
「ふん」
完全に私を格下扱いですか、許せませんね。
知ってましたか?私たちユニコーン族はプライドが山よりも高いんですよ。
「おい、あの馬鹿エルフ、ユリウスを怒らせたぞ」
「ああ、終わりだな」
「やり過ぎなければいいが」
聞こえてますよ、皆さん。
私だってルールぐらい守りますよ、いくら腹を立てても。
まぁ、死ななければいいんですよね?死ななければ。
私が微笑むと、主様やエドワードさんが身震いしました。何ですか、心外な。
エルフたちはいまだに私を馬鹿にしているみたいですがね。
周りがあんなに頬を引きつらせているのに。
「そ、それでは…第二回戦魔獣ユリウス対エルフ族サルネラ……はじめ!」
「やぁぁぁぁ!」
「ふ!」
先手必勝とばかりにエルフは突進してきました。
ですが、考えなしではなかったようです。向こうの得物はガントレット。
すなわち、相手は闘拳士だったみたいです。
私との相性は悪くないですね。
「『水の銃弾』」
「い!つぅ~」
「甘いですよ」
そう、攻撃に集中してて防御が疎かです。
そんなので良くここまで来れましたね。
まぁ、普段はチーム戦ですからね、そういうところをカバーしてもらっていたんですね。
おかげで今は防御の方に頭がいってないようです。
「くそ!」
「ふふ、甘いですよ」
「なんだと~!魔法なんて、くそ!」
防御も甘い、スピードもあまりない、魔法防御に優れた防具を使用している訳でもない。
こんなので私に勝とうなんて考えが甘いんですよ。
あまり長引かせても面白くなさそうですので終わらせましょうか。
「『水の』っ!」
「どりゃぁぁぁぁぁぁ!!」
「っ!」
「この!この!」
「っ!……っ!…」
まさか、捨て身の勢いで距離を詰めてくるとは?!
失敗です。こういう相手は間合いを詰められると面倒なんですよね。
ああ、私も油断したみたいです。
まったく、面倒です。
「たぁぁぁぁぁ!」
「はっ!」
「ちっ!」
私は避ける反動を利用して距離を取りました。
もう油断はしません。
このまま一気に終わらせます!
特大の『水の球』でね!
「これで終わりです。はぁぁぁぁ!!」
「なっ?!」
「で、でかい……」
「『水の球』!!」
私が放った『水の球』が相手のエルフにまともに当たりました。
完全にのびてますね。
ああ、周りが静まり返っていますね。
それもそうでしょう。
私が放った『水の球』の大きさが人の大人が三人ぐらい余裕で覆い尽くせるほどでした。
我ながら調整ミスですね。
どうやら私もまだまだ甘いですね。こんなことでやり過ぎるとは。
生きてますよね?
私は近づいて確かめた。
「……あ、息ありますね」
「ですね。勝者ユリウス」
みんな引きぎみですね。
まぁ、仕方ないですよね。
さすがに私は誉められませんね。残念です。
「おい、ユリウス」
「わかってますよ、グラン。やり過ぎました」
「ユリウス、こえぇよ」
「うるさいですよ、ガイ」
「まぁ、仕方ないですよね」
「ああ、あいつらは浅はかだった」
「レイ、シエル」
みんなのもとに戻ると呆れ顔のグラン、ジト目のガイ、苦笑しているレイ、シエルが迎えてくれました。
エドワードさんはいまだに固まっているようですね。
ああ、主様はどうでしょう?
怒られますかね?イヤですね。
ですが、行かないわけにはいきませんからね。
「ユリウス」
「……はい」
「良くやった。頑張ったな」
「え?」
「良く自身の怒りを押さえて頑張ったな」
「ですが」
「相手は死んでない。それで十分だ」
「はい」
主様は誉めてくれました。
それも優しい笑顔で、頭まで撫でて下さいました。
嬉しいです。
やり過ぎたのは反省しないといけませんが主様が誉めてくださるので良しとします。
そうしているとエドワードさんも復活したようです。
「あんなに大きな『水の球』が作れるなんてスゴいよ!」
「あ、ありがとうございます」
「ふふ、僕も頑張ろう」
「そうだな。火魔法にもたしかあったよな」
「うん、『火の球』がね。初級段階からあるんだ。でも、あんなに大きくて強いのは出来ないんだ」
エドワードさんも誉めてくれました。
主様に話すエドワードさんはかわいいです。
それを優しく聞いている主様も素敵です。
私たちはこの二人を守りたいのです。
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