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32話 母の愛
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* * *
白乃姫は山を下りると、再び住宅街に向かう。こうして日に何度も、人の町へ足を運ぶことそうない。疲れはするが、夜になった今は幾分マシだ。闇に姿を隠し、日中は大手を振って歩けない。なんとも妖らしいじゃないか。
そんな自虐に呆れ笑いをして、白乃姫はある一軒家の前で立ち止る。
「確か、この家だったわよね」
以前、クラスメイトの住むところだと、凪が道案内がてら教えてくれた。
二つ屋根の、ごく一般的な一軒家。玄関周りは花の寄せ植えで彩られ、すっきりとした清潔感がある。
訪問したまではいいが、さてどうするべきかと思索する。まさか妖が、面識のない人間宅のインターホンを押すわけにもいかない。
(都合よく出てきたり、しないわよね。……あら?)
二階の部屋から、わずかに女性の泣き声が聞こえる。
白乃姫は門を乗り越え、窓枠を足場にしながら壁を上っていく。バルコニーに到着するが、窓はカーテンで目隠しをされている。耳を近づけると、声がはっきりした。どうやらこの部屋で間違いないようだ。
凪から、絵美子を見た時は泣きじゃくっていたと聞いている。これが絵美子でなければ大惨事だが、その時は全力疾走で逃げるしかない。華麗に逃げ切ってみせよう。
いつでもバルコニーから飛び降りられる準備をしながら、白乃姫はこんこんと窓を叩いた。泣き声はぴたりと止んだが、不審に思っているのか、窓に近付いては来ない。人でも呼ばれて大事にされたら面倒だ。
「ねぇあなた、子どもを探す依頼をしなかった?」
逃走の可能性を踏まえて、身元や詳細は明かさず、それだけ言うとカーテンがおそるおそる開かれた。
泣きはらして腫れぼったい目に、大きな隈。セミロングの黒髪は梳いてもいないのか、乱れている。真っ赤に充血した瞳は、光無くこちらを見ていた。
「あなたが絵美子ね。私は桜ノ神社の白乃姫。絵美子の赤ん坊を見つけたわ」
それを聞くと、おっかなびっくりだった絵美子は、勢いよく窓を開けた。置いてあるスリッパには目もくれず、裸足のまま白乃姫に詰め寄る。
「どこ、どこに⁉ 娘は、桃子は生きてるんですか⁉」
肩を掴んで揺らす絵美子は、物凄い剣幕だ。心配しているのは分かるが、この揺れは震度六でも足りない。このままでは首を痛めそうである。
「お、落ち着きなさい。えっ、ちょっ、力強っ⁉」
引き離そうとしたが、白乃姫を上回るパワーで掴まれる。非力な人間であろうに。母は強しという言葉があるが、実に正しい。
それでも揺れは震度四ほどにおさまり、なんとか事情を説明する。攫われた子どもが複数人いたこと、女郎蜘蛛、山小屋、それらを聞くたびに、絵美子の青白くなった顔色がさらに悪化していく。
「夜が明けたら、女郎蜘蛛の住処に行きましょう」
案内すると言えば、絵美子は首を振った。白乃姫の顔は険しくなる。女郎蜘蛛に会うのは怖いだろうが、絵美子が来てくれなければどうにもならないのだ。
妖派遣は凪の負担軽減の他に、人間との関係を良好にする目的もある。依頼遂行のために無理やり連行して、関係が悪化しては本末転倒だ。
考えあぐねていると、絵美子は自室に戻り、上着を手に取った。
「夜明けなんて待てない。すぐに行きます」
意外な反応だった。妖相手に臆することはないのか。
「夜の山は暗いわよ。ただでさえ、あなた達は山道に不慣れでしょ。歩けるの?」
「そんな山に、娘がいるんでしょう。それに今は生きていても、朝もそうだとは限らないじゃないですか」
へぇ、と感心する。絵美子は上着を羽織り、娘に使っていただろう抱っこ紐を身につけた。危険を顧みず、日常を取り返そうとする彼女には好感を抱く。
「人に話していかなくていいの。今から女郎蜘蛛の住処に行くのよ。それに、私も妖だし」
「家族に話せば、絶対に止められるので」
それこそ白乃姫の言うように朝を待つことになる。さらに警察等に連絡して援護が来るまで、いや、それどころか待機を命じられて、絵美子が住処に行くことすら出来なくなるかもしれない。そんな悠長なことを言っている余裕はないのだと、絵美子は告げた。
「人にはもう、散々頼りました。それで何も出来ずに一週間です」
警察の対応は、時間が経つほどに粗雑になっていたらしい。家族や周囲の反応も、不運な事故だったと過去形になりつつあるのだと。
「白乃姫さんはたった一日で見つけてくれました。それにもし私が騙されていたとしても、縋るほかありません」
覚悟ある顔を見て、それ以上の言及はやめた。
* * *
(たいしたものね)
白乃姫は息を切らしている絵美子を引っ張り上げる。
女郎蜘蛛の住処に着くまで、およそ一時間。木々が密集する場所は、月明りひとつ通さない常闇だった。獣道すらない山を行くのは、相当な負担だっただろうに。絵美子は弱音ひとつ吐かずに歩いたのだ。
「着いたわ。ここよ」
ススキの葉で至る所に切り傷をつくり、顔や手から血を滲ませている絵美子は、廃墟を見て思考を停止させていた。どう楽観しても、一週間ここにいた我が子が楽しく過ごした場所には見えないだろう。
我に返った絵美子は、止める間もなく山小屋へと駆け出した。
「桃子、桃子!」
「待ちなさい!」
すぐにあとを追うと、中を見た絵美子は「きゃあああ」と叫び声を上げた。それに反応して、山小屋では再び赤ん坊の泣き声が響き渡る。
絵美子の絶叫も無理はない。夜になり、女郎蜘蛛の住処はより不気味さを増していた。家の隙間からわずかに入る月明りが、真っ白な蜘蛛の糸で出来たおくるみを照らしている。
「夜だというのに、騒がしいわねぇ。ほ、ほ。泣かない。泣かないのよぉ。大丈夫、すぐに眠たくなるからねぇ」
女郎蜘蛛は笑みを浮かべ、ねっとりとした喋り方に戻っている。着物の懐から、細い針のようなものを取り出して、泣き叫ぶ赤ん坊の繭に突き刺した。
「いやぁぁあ! 赤ちゃんに何するの⁉」
「ほ、ほ。これはねぇ、わらわの毒よぉ。これを赤ん坊に刺すとねぇ、すぐに泣かなくなるの」
「いや! やめてお願い!」
また次の繭に針を刺そうとして、絵美子は悲痛な叫びを上げた。
大きな繭はもぞもそ動いたと思えば、ここのつがぼとりと床に落ちる。ここのつは部屋を見回すと、おぼつかない足取りで白乃姫たちのもとへ向かってきた。
「ああ、ほらここのつ。じっとしていないと駄目よぉ」
先刻は距離があって気付かなかったが、ここのつの腕にひどい火傷があるのが見えた。右手の甲から手首、左腕なんて肩から肘の広範囲だ。さらに腕だけでなく、額にも火傷がある。可愛らしい顔をしているのに、この痕は一生消えないだろう。
「ひぃっ」と息を飲んで、膝をついた絵美子は震えていた。
この山小屋で行われた被虐の数々を思えば、白乃姫も胸糞が悪くなる。
「こんな子ども相手に……なんて惨たらしい」
女郎蜘蛛を睨みつけると、彼女はまた赤ん坊の繭に毒針を突き刺した。最初に刺された繭はもう静かになっている。癇癪を起したように泣いていたのが嘘のようだ。
「本当よねぇ。赤ん坊に手を出すなんて残酷なこと。いけない。いけないわぁ」
白乃姫は山を下りると、再び住宅街に向かう。こうして日に何度も、人の町へ足を運ぶことそうない。疲れはするが、夜になった今は幾分マシだ。闇に姿を隠し、日中は大手を振って歩けない。なんとも妖らしいじゃないか。
そんな自虐に呆れ笑いをして、白乃姫はある一軒家の前で立ち止る。
「確か、この家だったわよね」
以前、クラスメイトの住むところだと、凪が道案内がてら教えてくれた。
二つ屋根の、ごく一般的な一軒家。玄関周りは花の寄せ植えで彩られ、すっきりとした清潔感がある。
訪問したまではいいが、さてどうするべきかと思索する。まさか妖が、面識のない人間宅のインターホンを押すわけにもいかない。
(都合よく出てきたり、しないわよね。……あら?)
二階の部屋から、わずかに女性の泣き声が聞こえる。
白乃姫は門を乗り越え、窓枠を足場にしながら壁を上っていく。バルコニーに到着するが、窓はカーテンで目隠しをされている。耳を近づけると、声がはっきりした。どうやらこの部屋で間違いないようだ。
凪から、絵美子を見た時は泣きじゃくっていたと聞いている。これが絵美子でなければ大惨事だが、その時は全力疾走で逃げるしかない。華麗に逃げ切ってみせよう。
いつでもバルコニーから飛び降りられる準備をしながら、白乃姫はこんこんと窓を叩いた。泣き声はぴたりと止んだが、不審に思っているのか、窓に近付いては来ない。人でも呼ばれて大事にされたら面倒だ。
「ねぇあなた、子どもを探す依頼をしなかった?」
逃走の可能性を踏まえて、身元や詳細は明かさず、それだけ言うとカーテンがおそるおそる開かれた。
泣きはらして腫れぼったい目に、大きな隈。セミロングの黒髪は梳いてもいないのか、乱れている。真っ赤に充血した瞳は、光無くこちらを見ていた。
「あなたが絵美子ね。私は桜ノ神社の白乃姫。絵美子の赤ん坊を見つけたわ」
それを聞くと、おっかなびっくりだった絵美子は、勢いよく窓を開けた。置いてあるスリッパには目もくれず、裸足のまま白乃姫に詰め寄る。
「どこ、どこに⁉ 娘は、桃子は生きてるんですか⁉」
肩を掴んで揺らす絵美子は、物凄い剣幕だ。心配しているのは分かるが、この揺れは震度六でも足りない。このままでは首を痛めそうである。
「お、落ち着きなさい。えっ、ちょっ、力強っ⁉」
引き離そうとしたが、白乃姫を上回るパワーで掴まれる。非力な人間であろうに。母は強しという言葉があるが、実に正しい。
それでも揺れは震度四ほどにおさまり、なんとか事情を説明する。攫われた子どもが複数人いたこと、女郎蜘蛛、山小屋、それらを聞くたびに、絵美子の青白くなった顔色がさらに悪化していく。
「夜が明けたら、女郎蜘蛛の住処に行きましょう」
案内すると言えば、絵美子は首を振った。白乃姫の顔は険しくなる。女郎蜘蛛に会うのは怖いだろうが、絵美子が来てくれなければどうにもならないのだ。
妖派遣は凪の負担軽減の他に、人間との関係を良好にする目的もある。依頼遂行のために無理やり連行して、関係が悪化しては本末転倒だ。
考えあぐねていると、絵美子は自室に戻り、上着を手に取った。
「夜明けなんて待てない。すぐに行きます」
意外な反応だった。妖相手に臆することはないのか。
「夜の山は暗いわよ。ただでさえ、あなた達は山道に不慣れでしょ。歩けるの?」
「そんな山に、娘がいるんでしょう。それに今は生きていても、朝もそうだとは限らないじゃないですか」
へぇ、と感心する。絵美子は上着を羽織り、娘に使っていただろう抱っこ紐を身につけた。危険を顧みず、日常を取り返そうとする彼女には好感を抱く。
「人に話していかなくていいの。今から女郎蜘蛛の住処に行くのよ。それに、私も妖だし」
「家族に話せば、絶対に止められるので」
それこそ白乃姫の言うように朝を待つことになる。さらに警察等に連絡して援護が来るまで、いや、それどころか待機を命じられて、絵美子が住処に行くことすら出来なくなるかもしれない。そんな悠長なことを言っている余裕はないのだと、絵美子は告げた。
「人にはもう、散々頼りました。それで何も出来ずに一週間です」
警察の対応は、時間が経つほどに粗雑になっていたらしい。家族や周囲の反応も、不運な事故だったと過去形になりつつあるのだと。
「白乃姫さんはたった一日で見つけてくれました。それにもし私が騙されていたとしても、縋るほかありません」
覚悟ある顔を見て、それ以上の言及はやめた。
* * *
(たいしたものね)
白乃姫は息を切らしている絵美子を引っ張り上げる。
女郎蜘蛛の住処に着くまで、およそ一時間。木々が密集する場所は、月明りひとつ通さない常闇だった。獣道すらない山を行くのは、相当な負担だっただろうに。絵美子は弱音ひとつ吐かずに歩いたのだ。
「着いたわ。ここよ」
ススキの葉で至る所に切り傷をつくり、顔や手から血を滲ませている絵美子は、廃墟を見て思考を停止させていた。どう楽観しても、一週間ここにいた我が子が楽しく過ごした場所には見えないだろう。
我に返った絵美子は、止める間もなく山小屋へと駆け出した。
「桃子、桃子!」
「待ちなさい!」
すぐにあとを追うと、中を見た絵美子は「きゃあああ」と叫び声を上げた。それに反応して、山小屋では再び赤ん坊の泣き声が響き渡る。
絵美子の絶叫も無理はない。夜になり、女郎蜘蛛の住処はより不気味さを増していた。家の隙間からわずかに入る月明りが、真っ白な蜘蛛の糸で出来たおくるみを照らしている。
「夜だというのに、騒がしいわねぇ。ほ、ほ。泣かない。泣かないのよぉ。大丈夫、すぐに眠たくなるからねぇ」
女郎蜘蛛は笑みを浮かべ、ねっとりとした喋り方に戻っている。着物の懐から、細い針のようなものを取り出して、泣き叫ぶ赤ん坊の繭に突き刺した。
「いやぁぁあ! 赤ちゃんに何するの⁉」
「ほ、ほ。これはねぇ、わらわの毒よぉ。これを赤ん坊に刺すとねぇ、すぐに泣かなくなるの」
「いや! やめてお願い!」
また次の繭に針を刺そうとして、絵美子は悲痛な叫びを上げた。
大きな繭はもぞもそ動いたと思えば、ここのつがぼとりと床に落ちる。ここのつは部屋を見回すと、おぼつかない足取りで白乃姫たちのもとへ向かってきた。
「ああ、ほらここのつ。じっとしていないと駄目よぉ」
先刻は距離があって気付かなかったが、ここのつの腕にひどい火傷があるのが見えた。右手の甲から手首、左腕なんて肩から肘の広範囲だ。さらに腕だけでなく、額にも火傷がある。可愛らしい顔をしているのに、この痕は一生消えないだろう。
「ひぃっ」と息を飲んで、膝をついた絵美子は震えていた。
この山小屋で行われた被虐の数々を思えば、白乃姫も胸糞が悪くなる。
「こんな子ども相手に……なんて惨たらしい」
女郎蜘蛛を睨みつけると、彼女はまた赤ん坊の繭に毒針を突き刺した。最初に刺された繭はもう静かになっている。癇癪を起したように泣いていたのが嘘のようだ。
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