異世界ツアーしませんか?

ゑゐる

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042 使徒です 2

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 ここはグンマー帝国、リューキの街、教会です。

 わたしは、ソフィさんとクララさんの3人で、教会の裏庭に来ています。

ソフィ「本当にここでよろしいのですか」
アンナ「はい。厨房は食事の準備に使ってください」
ソフィ「ありがとうございます」

 わたしは、作業テーブルや道具類を出しました。

アンナ「クララさん、座って書いたほうが楽だと思います。
    テーブルを使ってください」
クララ「ありがとうございます」

 次にわたしは、チョコレートの原材料を出しました。

アンナ「これがチョコレートの原材料です」
ソフィ「カカオ?・・・チョコレートはカカオから作るのですか?」
アンナ「はい。そうです」
ソフィ「カカオからチョコレート・・・想像ができません」

 わたしは、昨日書いた手順書を出して、ソフィさんに渡しました。

アンナ「これはチョコレート作りの手順と注意点をまとめたものです。
    参考にしてください」
ソフィ「はい・・・発酵・・・焙煎・・・」

ソフィ「クララ。これを」
クララ「はい」

 ソフィさんは、手順書をクララさんに渡しました。

     *

 わたしはチョコレート作りを開始します。

アンナ「それでは、カカオの発酵を始めます」

 わたしは、魔法でカカオの果肉を水槽に入れて、バナナの葉で覆いました。
 今回瓶入りの発酵菌は使いません。木製水槽に付着している菌を使います。
 カカオ選びと発酵の注意点も説明しました。

アンナ「ソフィさん、鑑定魔法を使ってください」
ソフィ「はい」

 わたしは水槽に魔法をかけます。

アンナ「発酵・・・鑑定」

アンナ「ソフィさん、どうですか?」
ソフィ「はい。発酵の様子がわかります。
    目に見えない小さな生き物の存在を初めて知りました」

 わたしは発酵魔法を止めました。

アンナ「これでアルコール発酵は終了です」
ソフィ「はい」

 わたしはバナナの葉を取り、水槽の液体をかめに移し替えます。
 液体は、布袋で濾過して、熟成魔法をかけました。

アンナ「これはカカオワインです。わたしはお酒が飲めないので、
    ワインは好きにしてください」
ソフィ「はい。ありがとうございます」

アンナ「次に酢酸発酵と乳酸発酵を行います」
ソフィ「はい」

アンナ「発酵」

 わたしは、魔法をかけながら、時々水槽をかき混ぜます。
 そして、本来の発酵日数・温度・発芽させないことなどを説明して、
 発酵魔法を止めました。

アンナ「発酵は終了です。これから種を乾燥させます」
ソフィ「はい」

 わたしはカカオの種に魔法をかけました。

アンナ「乾燥」

 本来は天日で乾燥させること、種の水分などの説明をして、乾燥魔法を止めました。

アンナ「これで発酵と乾燥が終了しました」
ソフィ「はい」

 わたしはカカオの種を、水槽から作業台のバットに移しました。

アンナ「次は、魔法で種を焙煎します」
ソフィ「はい」

アンナ「ヒート」

 本来は火を使うこと、温度や時間によって風味が変わることを説明しました。

アンナ「次は、種の中身だけを取り出します」
ソフィ「はい」

アンナ「転移」

 種の中身は、寸胴鍋2つに分けました。
 そして寸胴鍋1つを圧搾して、カカオバターを抽出しました。

アンナ「ここまでは、魔法を使わなくても、
    習熟すれば作業が可能になると思います」
ソフィ「はい」
アンナ「魔法なしで作業する場合、次の行程から大変になります」



 次は精錬です。
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