異世界ツアーしませんか?

ゑゐる

文字の大きさ
上 下
17 / 243

017 異世界ツアー2日目です 6

しおりを挟む
 ここはピレリー山の標高2500メートル付近です。
 
 青い花の採取に来ています。

アンナ「皆さん、急ぐ必要はありません。
    転んだり、花を踏んだりしないように、注意してください」
四人 「はい」

 1分後・・・

秋恵 「あった・・・でも1本だけ。これはスルーね」
アンナ「そういう感じでお願いします」

 数分後・・・

菜々子「アンナさん、回収お願い」
アンナ「はい」

 わたしは花を受け取り、アイテムボックスに入れます。
 その後も皆さんから声がかかり、わたしは花を回収していきます。
 皆さん仕事が丁寧です。

美波 「ねえ、みんなー。
    こっちにたくさんあるよー」(離れたところから)

 皆さん、その場所に集まってきます。

菜々子「群生ぐんせいしてる」
令奈 「きれい」
秋恵 「ここで採取したら、終わりじゃん」
美波 「ワタシ、写真撮ろう」

 数分後・・・

アンナ「皆さん、あと4本です。一人1本ずつお願いします」

     *

 青い花を20本採取しました。

アンナ「20本集まりました。終了です。お疲れ様でした」
菜々子「意外に早く終わったね」
令奈 「うん。でも楽しかった」
秋恵 「おなかすいたー」
美波 「ワタシもー」
アンナ「少し遅くなりましたが、昼食にしましょう」
四人 「やった」


*    *    *


 私たちは天幕に戻ってきました。
 わたしは、アイテムボックスから食器と食材を出していきます。
 ライ麦パン、バゲット、鳥の薫製肉、ソーセージ、うずらの玉子、皮付きジャガイモ、アスパラガス、パプリカ、丸いプチトマト、白ナスなど。
 食材は熱を加えてあります。そしてテーブルの中央にあるものを出しました。

令奈 「なにこれ?」
菜々子「カセットコンロ?」
アンナ「はい。そうです」
美波 「かわいいデザインね」
秋恵 「こんなの、初めて見た」

     *

 わたしは、大きなパエリア鍋が使えるコンロを探していましたが、なかなか見つかりませんでした。ようやく見つけたのがこのコンロです。

 カセットコンロは、四角形ではなく、円形です。
 ガスボンベは下にセットするので、五徳の横に突起物がありません。実用的で安全です。
 色は赤、一色です。火鉢の形をしています。実用性を重視する日本製とは思えないデザインです。一目見て、気に入りました。
 魔法のランプがトレードマーク、日本A社のものです。

     *

令奈 「鍋料理?」
アンナ「いいえ、これです」

 わたしは、チーズが入った鍋を出しました。

四人 「チーズフォンデュ・・・」
アンナ「皆さんどうかしましたか?」
令奈 「これって、カロリーが・・・」
アンナ「今日の登山で相当カロリーを消費しましたよ。
    これでもカロリーが足りないくらいです」
秋恵 「え、そうなの?」
アンナ「はい。問題ありません」
菜々子「それなら心配いらないね」
みなみ「たくさん食べても平気」

アンナ「それでは食べましょう・・・いただきます」
四人 「いただきます」

 ぱくっ。

四人 「美味しい!」

美波 「この玉子、何個でも食べられる」
令奈 「ちょっと、一人で全部食べないで」
アンナ「大丈夫です。まだありますから」

 食材は昨晩、宿のキッチンを借りて調理しました。
 白ナスに火を通したら、くたくたになってしまいました。食べづらいですね。
 
 わたしは、薄くカットしたバゲットに白ナスをのせます。
 小さなおたまでチーズをすくって、その上にかけました。

アンナ「美味しい・・・皆さんこのナス、トロトロですよ」
秋恵 「うちも、その食べ方やってみよう」

秋恵 「ナスがトロットロ。こんなナス初めて」

菜々子「トマトをチーズで食べるとピザの味になる」
令奈 「じゃがいもとチーズの相性がいい」

アンナ「皆さん、この雄大な景色を見ながらのチーズフォンデュ、
    どうですか?」
四人 「最高!」
美波 「アルプスの少女になった気分」
四人 「 wwww 」

 楽しい食事が続きます。

     *

 昼食が食べ終わりました。

私たち「ごちそうさまでした」

アンナ「皆さん少し休んで、そのあと山頂を目指します」



 登山はまだ続きます。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

冷宮の人形姫

りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。 幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。 ※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。 ※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので) そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。

異世界でのんびり暮らしてみることにしました

松石 愛弓
ファンタジー
アラサーの社畜OL 湊 瑠香(みなと るか)は、過労で倒れている時に、露店で買った怪しげな花に導かれ異世界に。忙しく辛かった過去を忘れ、異世界でのんびり楽しく暮らしてみることに。優しい人々や可愛い生物との出会い、不思議な植物、コメディ風に突っ込んだり突っ込まれたり。徐々にコメディ路線になっていく予定です。お話の展開など納得のいかないところがあるかもしれませんが、書くことが未熟者の作者ゆえ見逃していただけると助かります。他サイトにも投稿しています。

辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~

Lunaire
ファンタジー
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。 辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。 しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。 他作品の詳細はこちら: 『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】 『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】 『ゆるり冒険VR日和 ~のんびり異世界と現実のあいだで~』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/166917524】

祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活

空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。 最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。 ――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に…… どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。 顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。 魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。 こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す―― ※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた

佐藤醤油
ファンタジー
 貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。  僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。  魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。  言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。  この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。  小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。 ------------------------------------------------------------------  お知らせ   「転生者はめぐりあう」 始めました。 ------------------------------------------------------------------ 注意  作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。  感想は受け付けていません。  誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

兄がやらかしてくれました 何をやってくれてんの!?

志位斗 茂家波
ファンタジー
モッチ王国の第2王子であった僕は、将来の国王は兄になると思って、王弟となるための勉学に励んでいた。 そんなある日、兄の卒業式があり、祝うために家族の枠で出席したのだが‥‥‥婚約破棄? え、なにをやってんの兄よ!? …‥‥月に1度ぐらいでやりたくなる婚約破棄物。 今回は悪役令嬢でも、ヒロインでもない視点です。 ※ご指摘により、少々追加ですが、名前の呼び方などの決まりはゆるめです。そのあたりは稚拙な部分もあるので、どうかご理解いただけるようにお願いしマス。

転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。

克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります! 辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

料理スキルで完璧な料理が作れるようになったから、異世界を満喫します

黒木 楓
恋愛
 隣の部屋の住人というだけで、女子高生2人が行った異世界転移の儀式に私、アカネは巻き込まれてしまう。  どうやら儀式は成功したみたいで、女子高生2人は聖女や賢者といったスキルを手に入れたらしい。  巻き込まれた私のスキルは「料理」スキルだけど、それは手順を省略して完璧な料理が作れる凄いスキルだった。  転生者で1人だけ立場が悪かった私は、こき使われることを恐れてスキルの力を隠しながら過ごしていた。  そうしていたら「お前は不要だ」と言われて城から追い出されたけど――こうなったらもう、異世界を満喫するしかないでしょう。

処理中です...