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小説家と少女 外伝
少女とハロウィン2
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「ようこそ!天上さん!」
青年は西洋風のガンマンの格好をして迎えてくれた。
「やあ、お邪魔するよ」
「どぞどぞ!入ってくださいっす!」
リビングに案内される。掃除の行き届いた綺麗な部屋だ。(人の家に行ってまず掃除の出来を見てしまうのは家事を普段やってる職業病のようなものだろうか)
「両親はいないのかね?」
「はい!今両親は新婚旅行の最中っす」
ハロウィンに結婚したの?なぜ?いやまぁ人の結婚にどうこう言う権利なんてないんだけど。
「ハロウィンに結婚したのかね?」
「はい!なんかせっかくだから祝福の日に結婚したいとかで合わせたみたいっす」
ハロウィンの祝福って確か農作物に対する祝福だったような気がするんだけどうろ覚えだからわかんないや。とにかくこの青年の親らしい粋なことをする人なんだなぁ。
「誰か来たのか?」
「天上親子が来たよ」
そういってキッチンから顔を出したのは筋骨隆々な青年である。エプロン姿で出てきた。
「おぉ、二人ともその姿似合ってますね」
「そ、そうかね?それはありがとう」
「ありがとうございます」
「どうぞゆっくりしていってください」
「いやお前の家じゃないだろ」
背の高い青年がツッコミを入れる。背の高い青年と言い続けるのもあれだな。わかりづらいな。
そうだ!せっかくガンマンの格好をしていることだしこの青年のことはガンマンさんと呼ぼう!
そして筋骨隆々な青年はコスプレをしていないようだしエプロンさんと呼ぼう。
「先に言われてしまいましたが、どうぞソファーにでも座ってゆっくりしてってくださいっす!」
「あの、何かお手伝いしますよ」
「いやいやウサギちゃん。座ってていいっすよ。あいつ料理得意だし皿も紙皿だから準備するものもないっすからテレビでもみてていいっすよ」
「そうですか。ありがとうございます」
エプロンさん。料理できるのか。私とどっちが美味しいものを作れるか。果たして試させてもらおう!(なんで上から目線?)先生の舌は厳しいぞ!
それから本当に特にやることもないのでゆっくりさせてもらった。
その間に女性二人が来た。大人びた女性は赤いドレスをきた洋画風の衣装。(ドレスさんと呼ぼう)メガネをかけた女性はベレー帽を被り漫画家風の姿をしている。(漫画家さんと呼ぼう)
「来たよー!ってあれ?天上さんたちもう来てるじゃん。こんばんは!ハッピーハロウィンです」
「こんばんは。君の格好は確か洋画のファッション界隈に身を置く主人公の格好かね?」
「そうです!よくわかりましたね」
「かなり人気のある映画だったからね。メガネの君は、漫画家かね?」
「はい。せっかくメガネかけてるので合わせてみました。漫画家ってメガネかけてるイメージがあったので」
確かに。漫画家ってメガネかけてるイメージあるよね。なんでだろ。有名な漫画家でそういう人がいたのかな。
「来たかお前ら」
「いいじゃん。二人とも似合ってるよ」
「ほんと?サンキュー」
「こっちは準備してるから二人ともくつろいでくれ」
「ありがとう」
それからしばらくして少年と少女が来た。前に聞いていた通り、少年は執事、少女はアニメキャラ。二人ともよく似合っている。
「お、ちびっ子も来たな!じゃ、そろそろ始めるか!」
「わかった。料理運ぶからみんな座って待っててくれ」
言われた通り座って待つ。手伝うと言ったら座ってていいと言われたので大人しく待っている。その間に背の低い青年が来た。かぼちゃの被り物をしていて顔が見えないが多分そうである。ガンマンさんが玄関に向かう。
「やっと来たか!・・・誰?」
「友人の顔を忘れるだと?俺だよ俺」
青年はかぼちゃの被り物を外す。
「あぁ、お前か。一瞬誰が来たかと思ったわ」
「いやお前の家に来る奴なんて限られてるだろ」
「それもそうだが、もしかしてその格好で歩いてきたの?」
「そうだが?」
「こっわ!不審者やん近寄らんとこ」
「なんだとぉ?」
「おぉ、来たかってなんだその格好」
エプロンさんが顔を出す。
「かぼちゃのお化け。似合ってるでしょ」
「あぁうん。似合ってる似合ってる」
「適当に言うな!」
声を荒げる青年(かぼちゃさんと呼ぼう)をガンマンさんが宥め椅子に座らせる。
そんなやりとりを尻目にしていると少年がこちらに来た。
「ど、どうよ」
「どうって何が?」
「だ、だから服装。執事服だよ。かっこいいか?」
あぁ、私にかっこいいと言われたいのか。
それくらいの気持ちを汲むことはできる。だって顔真っ赤だし、ところどころ目合わないし。でも、似合ってないことはない。顔が幼いから執事服は似合わないと思ってたが存外似合っている。かっこいいかは別として。素直にそれを言った。
「似合ってるよ」
別にかっこいいと言ってもよかったのだが、この少年には嘘をつきたくない。
「そ、そうか!お前もその格好似合ってるぜ」
「そう?ありがと」
それだけ言うと少年は席に戻っていった。
少女は先生に夢中である。
料理が机に揃い、みんなでカップを持つ。
「それではみなさん!ハッピーハロウィン!」
「「「ハッピーハロウィン!!!」」」
青年は西洋風のガンマンの格好をして迎えてくれた。
「やあ、お邪魔するよ」
「どぞどぞ!入ってくださいっす!」
リビングに案内される。掃除の行き届いた綺麗な部屋だ。(人の家に行ってまず掃除の出来を見てしまうのは家事を普段やってる職業病のようなものだろうか)
「両親はいないのかね?」
「はい!今両親は新婚旅行の最中っす」
ハロウィンに結婚したの?なぜ?いやまぁ人の結婚にどうこう言う権利なんてないんだけど。
「ハロウィンに結婚したのかね?」
「はい!なんかせっかくだから祝福の日に結婚したいとかで合わせたみたいっす」
ハロウィンの祝福って確か農作物に対する祝福だったような気がするんだけどうろ覚えだからわかんないや。とにかくこの青年の親らしい粋なことをする人なんだなぁ。
「誰か来たのか?」
「天上親子が来たよ」
そういってキッチンから顔を出したのは筋骨隆々な青年である。エプロン姿で出てきた。
「おぉ、二人ともその姿似合ってますね」
「そ、そうかね?それはありがとう」
「ありがとうございます」
「どうぞゆっくりしていってください」
「いやお前の家じゃないだろ」
背の高い青年がツッコミを入れる。背の高い青年と言い続けるのもあれだな。わかりづらいな。
そうだ!せっかくガンマンの格好をしていることだしこの青年のことはガンマンさんと呼ぼう!
そして筋骨隆々な青年はコスプレをしていないようだしエプロンさんと呼ぼう。
「先に言われてしまいましたが、どうぞソファーにでも座ってゆっくりしてってくださいっす!」
「あの、何かお手伝いしますよ」
「いやいやウサギちゃん。座ってていいっすよ。あいつ料理得意だし皿も紙皿だから準備するものもないっすからテレビでもみてていいっすよ」
「そうですか。ありがとうございます」
エプロンさん。料理できるのか。私とどっちが美味しいものを作れるか。果たして試させてもらおう!(なんで上から目線?)先生の舌は厳しいぞ!
それから本当に特にやることもないのでゆっくりさせてもらった。
その間に女性二人が来た。大人びた女性は赤いドレスをきた洋画風の衣装。(ドレスさんと呼ぼう)メガネをかけた女性はベレー帽を被り漫画家風の姿をしている。(漫画家さんと呼ぼう)
「来たよー!ってあれ?天上さんたちもう来てるじゃん。こんばんは!ハッピーハロウィンです」
「こんばんは。君の格好は確か洋画のファッション界隈に身を置く主人公の格好かね?」
「そうです!よくわかりましたね」
「かなり人気のある映画だったからね。メガネの君は、漫画家かね?」
「はい。せっかくメガネかけてるので合わせてみました。漫画家ってメガネかけてるイメージがあったので」
確かに。漫画家ってメガネかけてるイメージあるよね。なんでだろ。有名な漫画家でそういう人がいたのかな。
「来たかお前ら」
「いいじゃん。二人とも似合ってるよ」
「ほんと?サンキュー」
「こっちは準備してるから二人ともくつろいでくれ」
「ありがとう」
それからしばらくして少年と少女が来た。前に聞いていた通り、少年は執事、少女はアニメキャラ。二人ともよく似合っている。
「お、ちびっ子も来たな!じゃ、そろそろ始めるか!」
「わかった。料理運ぶからみんな座って待っててくれ」
言われた通り座って待つ。手伝うと言ったら座ってていいと言われたので大人しく待っている。その間に背の低い青年が来た。かぼちゃの被り物をしていて顔が見えないが多分そうである。ガンマンさんが玄関に向かう。
「やっと来たか!・・・誰?」
「友人の顔を忘れるだと?俺だよ俺」
青年はかぼちゃの被り物を外す。
「あぁ、お前か。一瞬誰が来たかと思ったわ」
「いやお前の家に来る奴なんて限られてるだろ」
「それもそうだが、もしかしてその格好で歩いてきたの?」
「そうだが?」
「こっわ!不審者やん近寄らんとこ」
「なんだとぉ?」
「おぉ、来たかってなんだその格好」
エプロンさんが顔を出す。
「かぼちゃのお化け。似合ってるでしょ」
「あぁうん。似合ってる似合ってる」
「適当に言うな!」
声を荒げる青年(かぼちゃさんと呼ぼう)をガンマンさんが宥め椅子に座らせる。
そんなやりとりを尻目にしていると少年がこちらに来た。
「ど、どうよ」
「どうって何が?」
「だ、だから服装。執事服だよ。かっこいいか?」
あぁ、私にかっこいいと言われたいのか。
それくらいの気持ちを汲むことはできる。だって顔真っ赤だし、ところどころ目合わないし。でも、似合ってないことはない。顔が幼いから執事服は似合わないと思ってたが存外似合っている。かっこいいかは別として。素直にそれを言った。
「似合ってるよ」
別にかっこいいと言ってもよかったのだが、この少年には嘘をつきたくない。
「そ、そうか!お前もその格好似合ってるぜ」
「そう?ありがと」
それだけ言うと少年は席に戻っていった。
少女は先生に夢中である。
料理が机に揃い、みんなでカップを持つ。
「それではみなさん!ハッピーハロウィン!」
「「「ハッピーハロウィン!!!」」」
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