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第3章 章間話

※丸くなったお嬢様(ナタリー視点)

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「ナタリー、今日のお茶も美味しいわ」

 屋敷でのアメリア様のお部屋にて、私の大切で大切でならない主のアメリア様から、今日も笑顔と嬉しいお言葉を頂戴致します。
 お茶を淹れる事には自信を持っておりますが、それでも毎回口にされる瞬間は緊張してしまいますわね。
 だからこそ、アメリア様の反応に心の底から喜びを感じられるのですが。

 恐れ入りますとだけ口にし、腰を折ります。
 作法に則り少しだけ間を置き再び顔を上げると、満足そうな笑みを浮かべたアメリア様と目が合いました。

『あー、二人で微笑み合って!
 私もちゃんと仲間に入れて下さい』

 そんな言葉を伝えつつ私達の間に入るフェル様に、自然と笑いが溢れてしまいます。
 最初の頃は仲間に入れて下さいではなく、アメリア様に私を見てとおっしゃっていた事を思い出し、私もフェル様に認めて頂いて貰えたようで嬉しさを感じます。
 まぁ、フェル様と呼ばせて頂いているのが、アメリア様ほどでないにしろ気に入って貰えている証拠なのですけど。
 アメリア様の胸に突撃し、抱き抱えて頂いてご満悦そうなディア様を見つつそんな事を思います。

 さて、たかが使用人と精霊様とでは全く重要度が違いますから、私はこのまま部屋の隅に――。

「ふふ、それじゃぁナタリーも一緒にお茶にしましょう。
 今ここには、貴方と私とディア様しかいらっしゃらないのですしね」

『そうね! これは命令よ!
 全く。命令しないとすぐ遠慮するんだから。
 それじゃぁ私が楽しくないですわ』

 今回も行く事が叶いませんでした。
 本来ならば主と同じテーブルに着くなど、無礼極まります。
 勿論主の願いならば拒否は出来ませぬが、その直後に主に罰される事があるのを私は知っております。
 遥か昔の事のように思えますが、たった数年前の幼いアメリア様もそんな事をなさった事があります。

「承知しました。失礼致します」

 今でこそ、畏れ多くもご一緒にさせて頂くことに慣れさえ出てしまっておりますが、最初は恐怖のどん底に突き落とされた覚えがあります。
 実際、それで酷い目にあった事すらありましたから。

 あの頃を思うと、本当にアメリア様はお変わりになられました。
 フェル様と共に嬉しそうな表情を浮かべられていらっしゃるのを見ると、何度も同じような対応をして頂いていると言うのに、思わず胸がいっぱいで涙が溢れそうになってしまいます。
 こう言う時は、基本的に用もないのに使用人から喋るのは、例え望まれようとあまり良くないと言う風潮は助かりますね。
 アメリア様とフェル様のやり取りを見つつ、その間に気持ちを落ち着けましょう。

 ああ、私はなんて幸せ者なのでしょうか。
 幼い頃のアメリア様だって、決して貴族の子供の範疇を逸脱されていらっしゃる訳ではございませんでした。
 いえ、そう言う意味では今の方こそ逸脱なさっているでしょう。
 いくら教育が進んで、無闇矢鱈に使用人を傷つける事がなくなったとしても、身分での区別は付けているものです。
 所が、アメリア様はその区別を付けていらっしゃらないように感じます。

 流石に畏れ多すぎてお聞きした事はないのですが、ご家族の皆様もフェル様も、そして私達使用人も皆アメリア様にとって同じ枠組みに入っている気がするのです。
 勿論、具体的な身分の差などは理解なさっていらっしゃるとは思うのですが、皆がアメリア様にとって大切な存在だとフェル様におっしゃっていたのを見た事があります。
 それは、この国の常識からかけ離れております。
 格上の者と格下の者を並べるどころか、精霊様とすら並べるなんて、精霊様の反応次第では極刑もありえた事でしょう。
 フェル様はそのお言葉を非常に喜ばれましたので、アメリア様のお考えは少なくともフェル様の関わる範囲では正しい事になりました。

 流石にこちらは嬉しいとかそんな問題ではなくて、その言葉を受け止め感情の整理をするのに結構な時間が掛かってしまいました。
 今となっては色々といい思い出ですが、当時は咄嗟に返事が出ないほどにうろたえてしまいましたね。

「あら、思い出し笑い?」

 これはいけません。
 考え事に夢中になりすぎたようで、アメリア様に質問されてしまいました。

「申し訳ございません。
 ご明察の通り昔の事に思いを馳せてしまいました」

 不甲斐なさに満たされつつ頭を下げたのですが、アメリア様は気にしなくても良いのよとおっしゃって下さいました。
 そしてそのまま、次の言葉を紡がれて行かれます。

「それで、何を思い出していたのか聞かせてもらえないかしら?」

 ああ、これがまさか私が断る事が許されたお願いだと気付くのに何年掛かった事でしょう。
 ついそんな事を思い出してしまいました。
 肝心のご質問には、どうもアメリア様の幼い頃の事はアメリア様にとってもあまり良い思い出ではないようなので、別の事を口にする事にします。

「いえ、アメリア様はいつの間にか前より増して柔らかくなられたなと、そう思っていたのです」

「柔らかく、ですか」

「はい。
 以前は、まるで強迫観念に駆られていらっしゃるかのように感じておりました。 体こそ一度お倒れになってからは気を配って頂けるようになって下さいましたが、心の方は全く余裕がないような。
 誠に勝手ながら、このままでは疲弊されてしまうのではないかと、恐怖すら感じていました」

 私の言葉をじっと黙って聞いて下さるアメリア様。
 フェル様はアメリア様に撫でられていて、ご満悦の様子です。
 軽く頷いたアメリア様は先を促されていらっしゃるようで、私はもう一度口を開きます。

「私はアメリア様を心よりお慕いしておりますが、何もお力になれないこの身を恨んだりもしましたね」

「そんな事ないわ。
 喋っている途中悪いけど、それだけは否定させて。
 ナタリーはいつも私の心を癒してくれたし、何も力になってないだなんて、そんな悲しい事はもう二度と言わないで」

 ああ、どうしましょう。
 アメリア様の必死なご様子に、また胸がいっぱいになってしまいました。

「ありがとうございます」

 何とかそれだけを口にし、深呼吸して気持ちを落ち着かせます。
 アメリア様は、そんな私が喋れる様になるまで待って下さいました。

「ふふふ、殿下には私も心の底より御礼を申し上げたい気持ちでいっぱいです」

「……殿下ですか?
 あれ? お姉様達との出会いや色んな問題を乗り越えてではないのです?」

 キョトンとした表情を浮かべた後、どこか慌てた様子で言葉を重ねるアメリア様。
 その後様子が愛らしすぎて、今度は思わず和んでしまいました。
 ああ、アメリア様もこんな表情を浮かべられるようになったのですね。

「はい。
 勿論色んな方との出会いや、アメリア様が色々乗り越えた事が無関係とは申しません。
 ですが、殿下はかなり大きな比率を占めていると思います。
 違いますか?」

 私の言葉にパッと口を開けて、結局言葉が出ずに上下させるだけのアメリア様。
 あ、手が止まったので、フェル様がキョトンとした表情で、アメリア様を見上げていらっしゃいますね。

『アメリア? どうかしましたの?』

「いいいいいえ。べ、別になんでもありませんわ」

『むっ、あの小僧の事をまた考えてる!
 もー! アメリア酷い』

 どうやらフェル様がへそを曲げてしまわれて、アメリア様共々私も慌ててしまいます。
 うーん、アメリア様の恋の応援をするつもりだったのですが、また上手く行きませんでしたね。
 フェル様は基本旦那様やラクサス様ほどではありませんが、感情のままに行動なさる分お二人よりも厄介な時もありますね。

 いえ、それでもやはり旦那様の方が厄介でしょうか。
 恋の応援をする大チャンスに、何故か屋敷からの使者がやって来ますし、こちらにいる時は旦那様自ら現れたりしますからね。
 これで奥様がアメリア様の恋を応援していらっしゃらなければ、かなりあぶなかったでしょう。
 満面の笑みで奥様に婚約破棄してくるとお伝えになったと言うのは、お嬢様以外の屋敷の者は皆知っておりますから。

 そして、その時奥様が盛大にブチギレたのも凄かったですね。
 あそこまで絶望に染まっている旦那様は初めて見ました。
 本当にあそこからなんで数時間で奥様を説得出来たのか……、いえ、いらぬ物をつつけば何が出てくるか分かりません。
 今後もこの事は屋敷中の者がしている事に習って、私も自分の胸の中だけに収めておきましょう。

 何より、今はフェル様に機嫌を直して頂く方が先決です。
 こちらに集中する事にしましょう。





 結局あの後、フェル様の機嫌を直すだけでアメリア様のお勉強の時間になってしまいました。
 アメリア様もフェル様も許して下さいましたが、自己嫌悪でいっぱいです。
 少しでもお力になれればと思っておりますのに、中々上手く行かないものですね。

「ああ、ナタリア君。ちょっと良いかい?」

「だ、旦那様!?」

 自室にて凹んでいたら、背後から突然声を掛けられて声にならない悲鳴を上げてしまいました。
 相手は旦那様だったのですが、今も心臓が高鳴っております。
 私に拒否権がある訳がないのもあるからでしょうか、そんな私に構う事なく旦那様が言葉を紡ぎ始められます。

「もうすぐ新学期だからそろそろ学園に戻る訳だけど、状況次第ではいつでもこちらへ戻ってきて良いから」

「そ、それはどう言う事でしょう?」

 動揺が収まる前に衝撃的な事を耳にしたせいで、反射的に聞き返してしまいました。
 処罰ものの対応をしてしまった訳ですが、旦那様はお構いなしにいつもの穏やかな笑みのまま言葉を再び紡がれます。

「いや、まぁアメリアの判断次第なんだけど、こう言っとかないと色々まずいと思うんだよね。
 まぁ、僕の方から打てるだけの手は打っているんだけど、外からだと出来る事が限られちゃうから。
 今はよく分からないだろうけど、知っててどうにか出来るような事じゃないし。
 ああ、別にクビにしたりとか僕からはしないし、早合点して仕事を辞めるのもなしね。
 別にアメリアが悲しむくらいなら僕も悲しくとも耐えられるけど、キャシーまで悲しむとなるとそんな事許される訳がないからね。
 だから、辞めるのも自分を傷付けるのも禁止。
 これは命令だから」

 旦那様の言葉を理解するのに時間が掛かってしまいます。
 いえ、こんなぼやけた言い方をされて分かる訳ありません。
 ですが、一使用人でしかない私に質問が許されている訳もなく、満足そうに旦那様が部屋を出て行かれ――そうになって戻っていらっしゃいます。

「まぁ、僕も鬼じゃないからこれを渡しておこう。
 ぶっちゃけ飲むと数日間具合が悪くなってしまうのだけど、んー、一時間くらいかな? そのくらいなら正気に戻れる。
 これを受け取らないと君は一生後悔すると思うが、どうするかい?」

 選択権を与えられたようで、私に選択肢は一つしかありません。
 後悔すると断言されて受け取らない者は居ないでしょう。
 相手が旦那様とは言え、奥様の名前を出された以上嘘はありえませんし。
 ただ、全て旦那様の計算だと言う事も察せられます。
 私の反応も何もかも、全てお見通しだった事でしょう。

 無色の液体が入った小瓶を受け取った私を見届けた旦那様は、満足そうな笑みを浮かべた後部屋から出て行かれました。
 最後に、アメリアが居ない時を狙って来たから、よく考えてね。と残されて。

 つまり、アメリア様にお伝えするなと言う事――ではなく。
 アメリア様にお伝えしたら、状況は悪くなると言う事なのでしょう。
 ならば、当然この出来事は私の胸の中にしまっておく事にします。

「アメリア様」

 ああ、私の身に何か起こるだけで済めば良いのですが。
 キュッと小瓶を抱きしめつつ、アメリア様に身には何も起こらない事を強く願うのでした。
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