上 下
312 / 312

おまけ!

しおりを挟む

 とうめいと分裂体は一匹ずつ、牧場とマシュー達との間を行き来するようになった。
 今日マシュー達はとうめい本体を連れて来たので、分裂体のうち一匹を連れて帰る。
 とうめいは仲間と分裂体達がいる区画に到着すると柵の中に飛び込んだ。

「……! 」

 元は同じ個体だったからか、とうめい達は触れ合うと情報交換が出来るようだ。
 そのため一匹が牧場に戻って来ると、とうめい達はツンと触れて合って交信する。

「! 」
「! 」

 交信が終わるととうめい達はハイタッチし、分裂体はぴょんとマシューに飛びついた。

「ところでとうめいは寒くても平気になったのに、その魔水晶を持ったままでいいの? 」
「……! ……! 」

 とうめいは体とマシューを示して何かアピールしている。

「マシューが作ってくれた物だから持っていたいんだって」
「……! 」

 ヴァージニアはいつものようにとうめい達にペチペチと拍手された。

「……ジニーは何で分かるの? 」
「何でだろうねぇ」

 エルフには小物同士だからと言われたが、実際の所は未だに不明だ。

「ああそうだ。ピンクちゃん、ジェーンさんは週末に来るって」
「! 」

 ピンクちゃんは嬉しそうにぷるりと震えた。

「よし! とうめいの交代は済んだから、アチチのところに行って、その後にオルルとトロロのところに行こう」
「! 」
「みんなまたねー」

 とうめいはグリーンスライムの亜種として学会で発表された。
 その名もトウメイグリーンスライムだ。

「他のとうめい達は元気かな? 」
「とうめいの事だから大丈夫でしょう」
「世界中のとうめいに会いたいなぁ」
「流石に全員は無理じゃない? 」
「魔力探知を使えばいけるよ」

 と言っても早くも分裂体達の中にはとうめい本体と違う性格になっている個体が出てきているそうだ。
 これはとうめい本体と接触する機会がない遠い地域にいる個体に多いらしい。
 なのでマシューに会っても好意的でないかもしれない。

「とうめいのレンタルは上手くいってるのかな? 」

 現在はお試しということで、とうめいと面識のある人々、南ノ森町のギルドやケヴィンのパーティやヴァネッサのパーティに貸し出されている。

「何かあったら連絡があると思うよ」
「便りがないのが良い便りってやつだね」

 ヴァージニア達がレッドスライムのアチチの区画に到着すると、アチチは火の粉を出して虫を退治していた。

「アチチー! 」
「! 」

 アチチはパン屋のおじさんから焦げたパンを貰ったようで、マシューに見せている。 
 レッドスライムの食事は炎と炭と灰なので、こういった焦げたものも食べるのだ。

「ハッ! もしやコロッケのパン粉はおじさんのお店にお願いしろっていうメッセージかな? 」
「……ただの報告じゃないかな? 」

 いつものようにヴァージニアが正解のようだ。
 アチチは焦げたパンを丸飲みにした。

「なぁんだ」

 続いてヴァージニア達はオルトロスがいる羊舎に移動した。
 事前に連絡してあったのでオルトロスが待機していた。

「ワフー! ワフー! ワーワフ! 」
「マシューとジニーととうめいって言ってるね! 」

 オルトロスは思い切り尻尾を振ってマシューの来訪を喜んでいる。
 彼らはたまにチラリとヴァージニアを見るが、マシューに撫でられるのに忙しいのか近寄って来ない。

(よかった。涎まみれにならずに済む……)

 とうめいの分裂体は自ら進んで涎まみれになりに行っていた。



 とうめいの分裂体は世界中にいる。
 そのため、とうめいから知り合いだと思われている人は、分裂体達に匂いや気配を察知されて取り囲まれてしまう。
 この人も旅先で緑色の丸い奴らに懐かれて注目の的になったそうだ。

「――ってことがありましてね。本当に大変でしたよ」

 ヒューバートは局長や先輩秘書達に旅行先で購入した土産を配布していた。

「ちゃんとデータは取りましたか? 」
「ええ、休暇中になのに何故と思いながら個体差を調べましたよ。すでにグリーン氏に送ってあります」

 グリーンは通信機越しでも分かるくらい大層喜んでいたそうだが、どこか疲れている声だったそうだ。

「あ、今はスライム研究者になりたい人が増えているそうですね」

 増えていると言っても人気のある学問と比べたらまだ少ない。
 そのためスライム学者は各地から届くデータを対応し切れていないらしい。
 各所から応援が派遣されているが、まだ猫の手も借りたいそうだ。

「消費期限の早い物から食べちゃいましょう」
「お茶とコーヒーどちらがいいですかね? 」
「……楽しそうなところ申し訳ないのですが、休憩にはまだ早いですよ、皆さん」

 局長はいつもの作り笑顔で対応するが、皆は異国の珍しい菓子の目の前にして手を止めることはなかった。



「どれも高価格帯の商品なのにどの店舗でも売り上げが上がってるわ……。流石ね……」

 ファッションデザイナーのジャスティンは各店舗からの売上報告書を見て目を丸くしていた。
 そんな彼の前には黒髪の美青年が椅子に腰掛けている。

「まあね」

 長い足を組んだマシューはフフンと鼻を鳴らし上機嫌だ。

「この調子でどんどんいくわよ」

 ジャスティンは創作意欲が溢れ出して大変なのだそうだ。
 現に今も紙に何かを書き続けている。

「お金をくれるなら多少無茶な要求にも応えてあげるよ」
「やぁねぇ。そんなに無茶なこと言ってないでしょう」
「儚い感じとか獲物を見つけた時みたいにとか訳分からないからね。あと面白くもないのに笑うとか、悲しくもないのに悲しそうにするとかさ。これがマシな方だって言うから驚きだよ」
「あら、分かりやすいじゃないの。もっと抽象的な指示を出すカメラマンだっているのよ? 」
「あれより? 嘘だぁ」

 マシューは文句を言いながら西都にあるコロッケ店で買ったコロッケを食べている。

「飽きないのねぇ。こっちが胃もたれしちゃいそうよぉ」
「ここのは油がさっぱりしているからいくつ食べても平気だよ」
「年を取るとそれでも気になっちゃうのよぉ」

 ジャスティンはため息を吐きながらもデザインを書く手は止めない。
 マシューはただただ感嘆して見ているのだった。



 マシューとヴァージニアは地竜がいる無人島にやって来た。
 もちろんとうめいも一緒だ。

「! 」
「! 」

 とうめいとサンドスライムのジョリジョリは再会の挨拶で触れ合った。
 前回のようにとうめいは水分を取られ、ジョリジョリは水分過多で倒れた。

「水水! 」
「砂砂! 」

 二人は二匹に必要な物をかけて復活させた。

「何やってんだか……」

 そんな二人と二匹を見て地竜は呆れているらしく、ため息を吐いた。

「今日はお一人なんですね」
「まあな。あいつはあいつの住みやすい所にいるのだろう」
「雷が起きやすい所ですか? 」
「どうなんだかなぁ。あいつがいるから雷が起きるのか、起きやすいからいるのか……」
「卵が先か鶏が先かみたいな話になっちゃう……」

 ここで地竜は何かを思い出したようで、大きな目をパチリと開いた。

「そういや、良い場所を見つけたと言って長いことその場所から動いていない奴がいるな。元は人間の国だったらしい」

 その龍は当然ながら、あの時火山島に集合していない。

「どの辺の国ですか? 」

 ヴァージニアは龍が住んでいる国なんて素敵だなと思っていた。
 しかしそんな国があったらとっくに有名になっているはずだ。

「ジニー、違うよ。地竜さんは国だったって言ったじゃない」
「ああそうだ」
「亡国ってことですか? 国が滅びたところ……」

 ヴァージニアは何処か思い出そうと頭に世界地図を浮かべていると、先にマシューが思いついたようだ。

「前にジニーがそんな話をしていたような? えーっと人間に殺された龍の呪いがどうのって」

 マシューがこう言うと、地竜がピクリと反応した。

「殺された? 龍が人間にやられたなんて聞いたことないぞ」

 ヴァージニアとマシューは地竜の土臭い息を全身に浴びた。

「え? ですけど、そこに人間が近づくと精神がおかしくなるという噂を聞きましたよ」
「そりゃそいつが呪いの龍だからだ。少し前に会ったとき、ちょいちょい人間がやって来るから楽しいと言っていたぞ」

 肝試しだか度胸試しだかで年に何人もの人間がその龍の住処に行くらしい。
 呪いの龍は自分の住処に人間がやって来たので、挨拶代わりに呪っているだけのようだ。

「えええ……」
「死んだ龍の呪いじゃなくて、呪竜さんだからかぁ。なぁんだ」

 マシューは雷竜と地竜を間近で見たので、龍が人間によって倒されるなんてあり得ないと思っていたそうだ。

「変だと思ったんだよね。おっとりしてる綿竜さんだって人間には倒せないと思うよ」
「まぁ、あやつの毛に火を放っても表面が焦げるぐらいだろうしな。……お、噂をしたら来たようだぞ」

 地竜が見ている方をヴァージニア達も見ると、白いモコモコが近づいて来ていた。
 皆が見守る中、綿竜は静かに着陸した。

「皆さん、お久しぶりです」
「お久しぶりです」
「何の用だ? 」
「特に用はないんです。決して風に飛ばされたとかではないですよっ」

 綿竜は相変わらず嘘をつけないようだ。

「近くに来たらお二人の気配、いえ、マシューさんの気配を感じたので立ち寄っただけです」

 ヴァージニアは何故言い直したのだろうかと思い、じとりと綿竜を見つめた。
 だが綿竜は気付いていない。

「僕に会いに来てくれたんだね」
「ええそうですよ。会って何かするのではないですけどね」
「会話するだけでもいいと思うよ」
「そうですよね。お話しするだけでもいいですよね。それなのに風の龍さんはいつも私の毛をいじくるのです。失礼ですよねっ」

 風竜は綿竜の毛を面白いと思っているらしく、度々弄られてしまうそうだ。

「それで今回も飛ばされちゃったんだね」
「ち、違いますよ! くしゃみは浴びてませんからねっ」
「じゃあ咳かな? 」

 風竜は綿竜の毛を堪能しているうちに、毛の一部が喉に入ってしまったのだろう。

「な、何故それを? 見てたんですか? 」
「うわ、今日もばっちぃのか」

 地竜は露骨に嫌そうな顔をしている。
 ヴァージニアはモコモコに埋もれる前に聞いておいてよかったなと思った。

「じゃあ僕が水の魔法で洗ってあげるよ」
「ううっありがとうございます」

 水が得意でない地竜とジョリジョリは別の場所に移動した。
 ヴァージニアととうめいはその場に残り、綿竜の洗髪? を見守ることにした。

(そう言えば風竜さんってどんな龍なんだろう? )

 ヴァージニアは風竜のくしゃみの被害に遭っているので文句を言いたい、という訳ではないが、どんな龍なのか見てみたかった。

(気まぐれらしくて挨拶に行ってもいなかったもんね)

 風竜も妖精女王の念話を聞いてアンデッド討伐に参加していたらしいので、ヴァージニアはマシューと共に礼を言いに行ったのだ。
 しかし他の大きな力を持つ者達には会えたのに、風竜だけは見つけられなかった。
 マシューも会ったことがないので気配を探せないそうだ。
 ヴァージニアは綿竜なら居場所を知っているのだろうかと思いモコモコに視線を向けると、今はモコモコでなくなっていた。

「わわわー」

 綿竜はマシューの水の魔法によってかなりボリュームダウンして骨格が分かるようになっていた。
 随分とほっそりとして別龍のようだ。

「! 」

 いつの間にかとうめいも洗髪? に参加していたが、とうめいには毛がないのでただの水浴びである。
 マシューは綿竜の全身を洗い終えると、水分を除去して乾燥も行った。

「……! 」

 とうめいはマシューの水魔法と、綿竜に付着していた風竜の唾を吸収したので一段とツヤツヤしている。

「なんだかスッキリしました! ありがとうございます! 」
「どういたしまして」

 綿竜は先ほど見た時よりもふっくらとしている。
 この毛に埋もれたら安眠間違いなしだ。

「いいなぁ」

 現在、綿竜の抜け毛はジェーンが所持している。
 きっと彼女は良い睡眠時間を過ごしていることだろう。
 ヴァージニアは綿竜の毛に埋もれた時を思い出し、羨ましく思った。



 ヴァージニアはマシューと一緒に秘境に魔境、呼び名のない土地とあちこちに行った。
 当然その分だけ年月が経過した。

「ねぇ、ジニー。気付いてるよね? 」
「……何に? 」
「年を取らないってことに」

 ヴァージニアは五年経過したぐらいから、周りとの差を感じ取っていた。
 そして十年経過してから確信に変わった。
 彼女は皆に取り残されている気がして、なんとも表現しにくい感覚に陥っていた。

「いやいや、ジェーンさんみたいな感じで、エネルギーが満ちあふれているから老化が遅いだけでしょ」
「ジェーンさんは超人ってやつだよ。ジニーは普通の人間だよ。元は」
「じゃあキャサリンさんみたいに変身魔法で若さをキープして……」
「ジニーはその魔法を使ってないよね」
「じゃあ実はリチャードさんみたいにエルフの血が流れてて長命とか」
「違うから。先に言うけどジョーさんのように活力が漲ってるからでもないよ」
「えー……」

 それではこの他の理由で年を取るのがうんとゆっくりなのだろうか。

「あら? じゃあジニーは私達と沢山お喋り出来るのね! 」

 こう言ったのは雷鳥である。
 二人は雷鳥の背に乗せて貰い、天空ジャガイモの様子を見に来ていた。
 転移魔法テレポートで行かなかったのはただの気まぐれだ。

「せっかく人間と仲良くなって会いに行っても、いるのは孫や曾孫なんだもの。嫌になっちゃう! 」
「え、そんなに長生きするんですか。私」
「ははは、雷鳥さん聞いた? ジニーったらまだ長生きとか言ってるよ」
「長生きとかじゃないのにねー! クスクス」

 ヴァージニアが目眩がしたのは高所にいるからではないだろう。


しおりを挟む
感想 4

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(4件)

瀬音
2023.08.20 瀬音

完結おめでとうございます!
ジニーとマシューの冒険楽しかったです。
流されていつのまにか夫婦になっていて、え〜?って言ってるジニーを妄想してます。

解除
スパークノークス

おもしろい!
お気に入りに登録しました~

解除
2021.08.18 ユーザー名の登録がありません

退会済ユーザのコメントです

解除

あなたにおすすめの小説

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

<番外編>政略結婚した夫の愛人は私の専属メイドだったので離婚しようと思います

結城芙由奈@12/27電子書籍配信
ファンタジー
< 嫁ぎ先の王国を崩壊させたヒロインと仲間たちの始まりとその後の物語 > 前作のヒロイン、レベッカは大暴れして嫁ぎ先の国を崩壊させた後、結婚相手のクズ皇子に別れを告げた。そして生き別れとなった母を探す為の旅に出ることを決意する。そんな彼女のお供をするのが侍女でドラゴンのミラージュ。皇子でありながら国を捨ててレベッカたちについてきたサミュエル皇子。これはそんな3人の始まりと、その後の物語―。

はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~

緋色優希
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様

コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」  ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。  幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。  早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると―― 「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」  やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。  一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、 「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」  悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。  なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?  でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。  というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!

お馬鹿な聖女に「だから?」と言ってみた

リオール
恋愛
だから? それは最強の言葉 ~~~~~~~~~ ※全6話。短いです ※ダークです!ダークな終わりしてます! 筆者がたまに書きたくなるダークなお話なんです。 スカッと爽快ハッピーエンドをお求めの方はごめんなさい。 ※勢いで書いたので支離滅裂です。生ぬるい目でスルーして下さい(^-^;

絶対婚約いたしません。させられました。案の定、婚約破棄されました

toyjoy11
ファンタジー
婚約破棄ものではあるのだけど、どちらかと言うと反乱もの。 残酷シーンが多く含まれます。 誰も高位貴族が婚約者になりたがらない第一王子と婚約者になったミルフィーユ・レモナンド侯爵令嬢。 両親に 「絶対アレと婚約しません。もしも、させるんでしたら、私は、クーデターを起こしてやります。」 と宣言した彼女は有言実行をするのだった。 一応、転生者ではあるものの元10歳児。チートはありません。 4/5 21時完結予定。

転生悪役令嬢に仕立て上げられた幸運の女神様は家門から勘当されたので、自由に生きるため、もう、ほっといてください。今更戻ってこいは遅いです

青の雀
ファンタジー
公爵令嬢ステファニー・エストロゲンは、学園の卒業パーティで第2王子のマリオットから突然、婚約破棄を告げられる それも事実ではない男爵令嬢のリリアーヌ嬢を苛めたという冤罪を掛けられ、問答無用でマリオットから殴り飛ばされ意識を失ってしまう そのショックで、ステファニーは前世社畜OL だった記憶を思い出し、日本料理を提供するファミリーレストランを開業することを思いつく 公爵令嬢として、持ち出せる宝石をなぜか物心ついたときには、すでに貯めていて、それを原資として開業するつもりでいる この国では婚約破棄された令嬢は、キズモノとして扱われることから、なんとか自立しようと修道院回避のために幼いときから貯金していたみたいだった 足取り重く公爵邸に帰ったステファニーに待ち構えていたのが、父からの勘当宣告で…… エストロゲン家では、昔から異能をもって生まれてくるということを当然としている家柄で、異能を持たないステファニーは、前から肩身の狭い思いをしていた 修道院へ行くか、勘当を甘んじて受け入れるか、二者択一を迫られたステファニーは翌早朝にこっそり、家を出た ステファニー自身は忘れているが、実は女神の化身で何代前の過去に人間との恋でいさかいがあり、無念が残っていたので、神界に帰らず、人間界の中で転生を繰り返すうちに、自分自身が女神であるということを忘れている エストロゲン家の人々は、ステファニーの恩恵を受け異能を覚醒したということを知らない ステファニーを追い出したことにより、次々に異能が消えていく…… 4/20ようやく誤字チェックが完了しました もしまだ、何かお気づきの点がありましたら、ご報告お待ち申し上げておりますm(_)m いったん終了します 思いがけずに長くなってしまいましたので、各単元ごとはショートショートなのですが(笑) 平民女性に転生して、下剋上をするという話も面白いかなぁと 気が向いたら書きますね

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。