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あれから滞在先な案内してもらいました。
目の前には大きなお屋敷があります。

「さぁ此処だよ」
「こ、此処ですか!?」
「そうだよ。おいで」

団長様は腰の引けてるわたしの手を取ってずんずん進んで行く。
大きな扉から中に入ると、初老の執事と侍女が待っていた。

「「おかえりなさいませ」」
「あぁ、頼んでいたものは?」
「はい、ご用意できております」
「レティシア、先に二人を紹介しておくよ。執事長のルドルフと侍女長のマーサだ」
「初めまして、わたしはレティシアで、この子はルーナです」
「ミィ」
「ではマーサ、先に部屋へ案内してくれ。」
「かしこまりました。お嬢様、ご案内致します。こちらへ」
「え?」
「さぁレティシア、マーサに着いて行きなさい。またあとでな」
「は、はい」

戸惑いながらマーサさんに着いて行き案内された部屋は、見たこともない豪華な部屋で驚いた。

「ここがお嬢様の部屋です。足りないものがありましたら、遠慮なくお申し付け下さい」
「足りないもなんて……あ、あのありがとうございます」
「さぁお疲れでしょう。湯殿の用意はできていますからごゆっくりどうぞ。ルーナ様もご一緒でよろしいですよ」
「ありがとうございます」

マーサさんにお礼を言ってお風呂に入ろうとしたら何故か彼女も着いてきた。

「マーサさん?」
「お手伝い致します」
「い、いえ…大丈夫です」
「遠慮はいりません。さぁ!身を任せてください!」
「恐っ、急にどうしたんですか!?」
「こんな可愛らしいお嬢さんのお世話ができるなんて!諦めず侍女やってて良かった!」
「おち、落ち着いて!」
「隅々まで磨いて差し上げますわ!」
「い、イヤ~!」

ルーナ!泳いでないで助けてよ!
抵抗虚しく隅々まで洗われてしまいました。
もう……お嫁にいけない。
放心してたらいつの間にかワンピースを着せられていました。
わたしがいつも来ているものと肌触りが全然違う。
不思議なことにサイズがピッタリ。
それにしても楽しそうですねマーサさん。
もう好きにしてください。
マーサさんが満足したので、食事のために移動した。
部屋にお風呂に食事まで……団長様には感謝してもしたりないな。
食堂に入ると鎧を抜いて着替えた彼が待っていた。

「お腹が空いただろう。遠慮なく食べなさい」
「ありがとうございます」

彼の言葉に反応して、ルーナがフミフミしだしたので、抱っこしたまま取り分けて先に食べさせてあげる。

「……羨ましい」
「え?団長様もルーナに食べさせますか?」
「……はぁ~」
「「ブフッ……」」
「ルドルフ…マーサ…」
「「申し訳ございません」」

ルドルフさんとマーサさんが突然吹き出した。
面白いことでもあったのかな?
そのあとは会話が弾み食べたことない料理を楽しんだ。
ただ、その会話の中で団長様のことをエド様と呼ぶのを約束させられてしまった。
わたしのことはレティと呼ぶみたい。
何とか説得して人前では勘弁してもらったけど、わたしが何でもするって言ったらまた悪寒がしたの。
気のせいかしら?
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