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小話~〇〇の日記~
モフモフしたい!
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やぁ、僕は黒龍のフィアフルだよ。
今は子どもの姿に変化して、アルベルトとして生活してるんだ。
今日は僕のフェリーチェが、とても楽しみで待ちに待ってた日なんだ。
昨日なんて、ずっと上の空で夜もなかなか寝なかったから、魔法で眠らせたよ!
今も、目をギラギラさせながらスキップしてるし。
え?キラキラじゃないかって?
違うよ、ギラギラだよ!
ご機嫌なフェリを見てるうちに、目的地に着いちゃった。
入り口に出迎えが来てるね。
「あ!ブレイクさ~ん!」
そう、今日の目的地はブレイクの家、つまり獣人の家だよ。
ギラギラで間違いじゃないって、分かったでしょう?
フェリの様子に引きながらも、それを感じさせずに案内してくれるブレイクって凄いよね!
まぁ興奮してるフェリが、気付いてないだけなんだけど。
ブレイクに案内されたのは広い中庭で、そこで小さなモフモフが戯れていた。
フェリはずっと我慢していた。
獣人にとって、耳や尻尾を触らせるのは家族と伴侶だけらしく、それでも10歳位までは触っても問題ないと聞いてから、この時をずっとずっと待っていた。
だから、フェリは直ぐ行動に出た。
「きゃーーー!こんにちはーーー!」
叫びながら駆け寄ってきたフェリを見て、小さなモフモフたちは………一目散に逃げた。
フェリはその場で止まり動かない。
「何で?アル~」
フェリが泣きそうな顔で抱き付いてきた。
‘顔だよ’と言いたかったが、笑いを堪えるのに精一杯でそんな余裕は無かった。
結局その日は近付く事ができずに帰り、かなり落ち込んでいた。
まぁ逃げる気持ちは分かるよ。
あんな顔で近付いてきたら、僕なら近付かせないし近寄らないね!
それから、フェリとモフモフたちとの攻防戦は始まった。
ある時は玩具で、またある時はおやつで釣ろうとするが、警戒心の強いモフモフは手強い!
見かねたブレイクが手を貸そうとするのを僕が止めた。
言っておくけど、‘初日の前の日に上の空で相手にされなかった仕返し’とか、‘フェリがモフルのは僕だけでいい’とか思って止めたわけじゃないからね!
だから、そんな目で見ないでよブレイク!
そんな攻防戦もある日、終わりを迎えた。
「あのさ、そんなギラついた目で来られたら逃げるに決まってるじゃん。焦らなくても消えないから、ちょっとは落ち着いたら?」
と言う言葉と共に現れたのは、8歳の少女だった。
なんと、ブレイクの娘らしい。
‘余計な事を’なんて全然思ってないよ。
少女のアドバイスに素直に従うフェリに、小さなモフモフが逃げる事は無くなり、フェリは念願のモフモフを堪能する事に成功した。
それを黙って見ている僕の横に来て、少女が一言。
「もしかして嫉妬?余裕ないの?好きな子の幸せを喜べないなんて……カッコ悪」
去っていく少女に何も言い返せず、ただただ小刻みに震えていた。
僕は少女の言葉に怒ってるだけだ!泣いてるわけじゃないよ!
だから……だから、そんなに優しく撫でないでよブレイク!
その日の夜、僕はウルフに変化してフェリに撫でられながら眠った。
今は子どもの姿に変化して、アルベルトとして生活してるんだ。
今日は僕のフェリーチェが、とても楽しみで待ちに待ってた日なんだ。
昨日なんて、ずっと上の空で夜もなかなか寝なかったから、魔法で眠らせたよ!
今も、目をギラギラさせながらスキップしてるし。
え?キラキラじゃないかって?
違うよ、ギラギラだよ!
ご機嫌なフェリを見てるうちに、目的地に着いちゃった。
入り口に出迎えが来てるね。
「あ!ブレイクさ~ん!」
そう、今日の目的地はブレイクの家、つまり獣人の家だよ。
ギラギラで間違いじゃないって、分かったでしょう?
フェリの様子に引きながらも、それを感じさせずに案内してくれるブレイクって凄いよね!
まぁ興奮してるフェリが、気付いてないだけなんだけど。
ブレイクに案内されたのは広い中庭で、そこで小さなモフモフが戯れていた。
フェリはずっと我慢していた。
獣人にとって、耳や尻尾を触らせるのは家族と伴侶だけらしく、それでも10歳位までは触っても問題ないと聞いてから、この時をずっとずっと待っていた。
だから、フェリは直ぐ行動に出た。
「きゃーーー!こんにちはーーー!」
叫びながら駆け寄ってきたフェリを見て、小さなモフモフたちは………一目散に逃げた。
フェリはその場で止まり動かない。
「何で?アル~」
フェリが泣きそうな顔で抱き付いてきた。
‘顔だよ’と言いたかったが、笑いを堪えるのに精一杯でそんな余裕は無かった。
結局その日は近付く事ができずに帰り、かなり落ち込んでいた。
まぁ逃げる気持ちは分かるよ。
あんな顔で近付いてきたら、僕なら近付かせないし近寄らないね!
それから、フェリとモフモフたちとの攻防戦は始まった。
ある時は玩具で、またある時はおやつで釣ろうとするが、警戒心の強いモフモフは手強い!
見かねたブレイクが手を貸そうとするのを僕が止めた。
言っておくけど、‘初日の前の日に上の空で相手にされなかった仕返し’とか、‘フェリがモフルのは僕だけでいい’とか思って止めたわけじゃないからね!
だから、そんな目で見ないでよブレイク!
そんな攻防戦もある日、終わりを迎えた。
「あのさ、そんなギラついた目で来られたら逃げるに決まってるじゃん。焦らなくても消えないから、ちょっとは落ち着いたら?」
と言う言葉と共に現れたのは、8歳の少女だった。
なんと、ブレイクの娘らしい。
‘余計な事を’なんて全然思ってないよ。
少女のアドバイスに素直に従うフェリに、小さなモフモフが逃げる事は無くなり、フェリは念願のモフモフを堪能する事に成功した。
それを黙って見ている僕の横に来て、少女が一言。
「もしかして嫉妬?余裕ないの?好きな子の幸せを喜べないなんて……カッコ悪」
去っていく少女に何も言い返せず、ただただ小刻みに震えていた。
僕は少女の言葉に怒ってるだけだ!泣いてるわけじゃないよ!
だから……だから、そんなに優しく撫でないでよブレイク!
その日の夜、僕はウルフに変化してフェリに撫でられながら眠った。
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