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第3章
第323話 迂回路の馬車
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商業施設に一度戻って、アメリー嬢の伝言を届けてもらう依頼の手紙と魔鷹を準備した。
宿泊している部屋のバルコニーからジョセフィンが魔鷹を飛び立たせていると、
皆、少しほっとした様子で、魔鷹が飛び立つ方向を目で追っていた。
フォーゲル君は迎えの馬車が来たのにまだ旅立たないし、マルロイ君とシン君も乗合馬車の手配をせずに居た。
どうやらアメリー嬢の迎えの馬車が来るまでは、見届けるつもりらしい。
「あの橋の状況だと、消火できてもすぐには通行止めが解除されないかもね。
迂回してきたとしても時間はかかるから、お茶でも飲んでいようか。」
お茶の提案をすると皆同意してくれたので、今朝朝食を食べた食堂に向かうことにした。
部屋でお茶を飲むことも考えたのだが、寝台が一杯で小さいテーブルしかないからね。
そもそも人数分のティーセットがないと思う。まあ、そうなったらジョセフィンが調達してきてくれそうだけど。
食堂の隅の方の一角は商談とかができるように開放されているのでそのエリアを使うことにしたのだ。
大きなテーブルを囲んで、温かいお茶を口にすると、アメリー嬢はホッとした様子で口元に笑みを浮かべた。
「‥‥焦ることはないわね。馬車が橋を迂回してきたとしても、何時間か待っていれば着くのだし。」
「そうだよ。何日も出発出来なかった時に比べたら、見通しはついているんだし。」
アメリー嬢が小さいため息混じりに言うと、フォーゲル君が力強く頷いた。
マルロイ君とシン君は乗合馬車の案内資料を何処からか借りてきたらしく、二人で資料を眺めている。
「やっぱり、橋を迂回するルートの料金は高いっぺ。ぼったくりだっぺ。」
「だすだす。」
マルロイ君達は商業ギルドに寄った時に、別の橋を経由する場合の料金を見てきたのだそうだ。
その料金が資料に記載されている目安の料金より高かったらしい。
「乗合馬車組合の馬車じゃなかったんじゃない?」
「どうだったっぺか?料金しか見てこなかったっぺ。」
マルロイ君が確認するようにシン君を見たけど、シン君は「わからない」と言いたげに首を横に振った。
「臨時だから手間がかかっていて、高くなっている可能性もあるである。」
「確かにそうだっぺ。」
「だすだす。」
マーギットさんの言葉にマルロイ君とシン君が納得したように頷いた。
「急ぐ人は高くても乗るだろうね。」
「確かに、乗りたい人が多かったみたいだっぺ。殺到してたっぺ。」
「だすだす。」
王都から俺達と同じルートを通ってアイスワームで足止めされていたとしたら、先を急ぐ人もいるだろう。
橋の通行止めが何時解除されるかがわからない状況だと、迂回路があるならそちらを選択したくなっても無理はない。
宿泊している部屋のバルコニーからジョセフィンが魔鷹を飛び立たせていると、
皆、少しほっとした様子で、魔鷹が飛び立つ方向を目で追っていた。
フォーゲル君は迎えの馬車が来たのにまだ旅立たないし、マルロイ君とシン君も乗合馬車の手配をせずに居た。
どうやらアメリー嬢の迎えの馬車が来るまでは、見届けるつもりらしい。
「あの橋の状況だと、消火できてもすぐには通行止めが解除されないかもね。
迂回してきたとしても時間はかかるから、お茶でも飲んでいようか。」
お茶の提案をすると皆同意してくれたので、今朝朝食を食べた食堂に向かうことにした。
部屋でお茶を飲むことも考えたのだが、寝台が一杯で小さいテーブルしかないからね。
そもそも人数分のティーセットがないと思う。まあ、そうなったらジョセフィンが調達してきてくれそうだけど。
食堂の隅の方の一角は商談とかができるように開放されているのでそのエリアを使うことにしたのだ。
大きなテーブルを囲んで、温かいお茶を口にすると、アメリー嬢はホッとした様子で口元に笑みを浮かべた。
「‥‥焦ることはないわね。馬車が橋を迂回してきたとしても、何時間か待っていれば着くのだし。」
「そうだよ。何日も出発出来なかった時に比べたら、見通しはついているんだし。」
アメリー嬢が小さいため息混じりに言うと、フォーゲル君が力強く頷いた。
マルロイ君とシン君は乗合馬車の案内資料を何処からか借りてきたらしく、二人で資料を眺めている。
「やっぱり、橋を迂回するルートの料金は高いっぺ。ぼったくりだっぺ。」
「だすだす。」
マルロイ君達は商業ギルドに寄った時に、別の橋を経由する場合の料金を見てきたのだそうだ。
その料金が資料に記載されている目安の料金より高かったらしい。
「乗合馬車組合の馬車じゃなかったんじゃない?」
「どうだったっぺか?料金しか見てこなかったっぺ。」
マルロイ君が確認するようにシン君を見たけど、シン君は「わからない」と言いたげに首を横に振った。
「臨時だから手間がかかっていて、高くなっている可能性もあるである。」
「確かにそうだっぺ。」
「だすだす。」
マーギットさんの言葉にマルロイ君とシン君が納得したように頷いた。
「急ぐ人は高くても乗るだろうね。」
「確かに、乗りたい人が多かったみたいだっぺ。殺到してたっぺ。」
「だすだす。」
王都から俺達と同じルートを通ってアイスワームで足止めされていたとしたら、先を急ぐ人もいるだろう。
橋の通行止めが何時解除されるかがわからない状況だと、迂回路があるならそちらを選択したくなっても無理はない。
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