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第3章
第127話 温風魔法陣
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エドワードは愕然として、湯たんぽの魔道具レンタルの月更新を止めることを決めた。
月単位の支払いだったのは良かったねとしか言えない。
「革の水筒にお湯入れるだけでいいの?僕もやってみる!」
トリー殿下が新しい発見をしたように目をキラキラさせた。湯が溢れると火傷するから取り扱いには気をつけてと念入りに言っておく。
「マーカスの温風魔法みたいなの、僕も使えるといんだけどな。」
そうしたら暖房器具要らないのに、とエドワードが両手で茶器を包み込みながら言う。
魔力を使いたく無い場合もあるし、全く暖房が不要ってことはないんだけど‥‥。誰でも温風魔法が使えるものってなかっけ?
「‥‥魔法陣があったはずだ。」
思い出して言うと、すぐにジョセフィンが書類のバインダーをを取り出した。数秒かからないくらいで魔法陣が書かれた羊皮紙が出て来る。早!
「これ。魔力を流すと半径1メートルくらいの範囲で温風魔法が発生する。効果は流す魔力にもよるけど1時間くらいかな。
何度か使えるけど、10回くらいで劣化してくる。」
使ってみる?と聞くと、トリー殿下が大きく頷いた。
凄く嬉しそうだ。
そうっと指を伸ばして、恐る恐る魔法陣に触れるトリー殿下。
「温度やら範囲は設定されているから、超高温になったりとかはしないよ。安心して。消費魔力も一般的な家魔道具くらい。」
俺がそういうと、トリー殿下はコクリと真剣な表情で頷き、人差し指を魔法陣の線の上に置いた。
トリー殿下の指先から魔力が流れて行くのが分かる。
魔法陣に魔力が行き渡って魔法陣全体が淡く光る。ふわっと温かい空気が吹き出した。
トリー殿下とエドワードが声をあげる。
「わあ!温かい! これ僕が出したの?」
トリー殿下は温風が吹き出している辺りに手をかざしてとても嬉しそうだ。
「もう一度魔力を流すと温風が消えるよ。」
やってみて、というと、「ええー?」と不満そうな様子で手を引っ込めた。
「せっかく出したのに。」
「練習は必要でしょ。」
俺がそう言うと、仕方ないなという顔をして魔法陣をもう一度触った。温風が消える。
「これ、野営で使うようになってるんだ。魔石をおくと一晩でも温風が出るよ。」
「本当!?凄い!」
トリー殿下とエドワードが興奮した様子で顔を見合わせた。
ジョセフィンが魔石を2個と魔法陣の書かれた羊皮紙を2枚だして、テーブルの上に置いた。
「魔法陣の手持ちがあまりなくて。」
「持ってるのが凄いよ!え?もしかして‥‥これ使っていいの?」
申し訳なさそうに言うジョセフィンに、いやいやとジェスチャーしたエドワード。羊皮紙を手にして俺達の顔を交互に見た。
「使っていいよ。でも魔力なくなったら急に寒くなる訳だから、暖房も有った方が安心だと思う。」
「充分だよ!ありがとう!」
良かったねと言い合う二人に、使用上の注意事項を説明した。移動しながらだと温風が流れて行くから使えないとか
魔法陣が劣化してくると色が変わってくるから、それで見極めてとか。
羊皮紙だと劣化が早いけど、魔力保持力が高い魔獣の革をつかうと繰り返し使えるようになる。
魔石に魔法陣を刻む方法もあるけど、それだけで魔道具になる。
「魔獣の革バージョンは在庫が結構有るんで今度持ってくるよ。だから、それは劣化気にせず使ってね。」
「ありがとう。いいの?そんなにしてもらっちゃって?」
「全然いいよ。」
少し心配そうな顔をするトリー殿下に、微笑んでみせた。
月単位の支払いだったのは良かったねとしか言えない。
「革の水筒にお湯入れるだけでいいの?僕もやってみる!」
トリー殿下が新しい発見をしたように目をキラキラさせた。湯が溢れると火傷するから取り扱いには気をつけてと念入りに言っておく。
「マーカスの温風魔法みたいなの、僕も使えるといんだけどな。」
そうしたら暖房器具要らないのに、とエドワードが両手で茶器を包み込みながら言う。
魔力を使いたく無い場合もあるし、全く暖房が不要ってことはないんだけど‥‥。誰でも温風魔法が使えるものってなかっけ?
「‥‥魔法陣があったはずだ。」
思い出して言うと、すぐにジョセフィンが書類のバインダーをを取り出した。数秒かからないくらいで魔法陣が書かれた羊皮紙が出て来る。早!
「これ。魔力を流すと半径1メートルくらいの範囲で温風魔法が発生する。効果は流す魔力にもよるけど1時間くらいかな。
何度か使えるけど、10回くらいで劣化してくる。」
使ってみる?と聞くと、トリー殿下が大きく頷いた。
凄く嬉しそうだ。
そうっと指を伸ばして、恐る恐る魔法陣に触れるトリー殿下。
「温度やら範囲は設定されているから、超高温になったりとかはしないよ。安心して。消費魔力も一般的な家魔道具くらい。」
俺がそういうと、トリー殿下はコクリと真剣な表情で頷き、人差し指を魔法陣の線の上に置いた。
トリー殿下の指先から魔力が流れて行くのが分かる。
魔法陣に魔力が行き渡って魔法陣全体が淡く光る。ふわっと温かい空気が吹き出した。
トリー殿下とエドワードが声をあげる。
「わあ!温かい! これ僕が出したの?」
トリー殿下は温風が吹き出している辺りに手をかざしてとても嬉しそうだ。
「もう一度魔力を流すと温風が消えるよ。」
やってみて、というと、「ええー?」と不満そうな様子で手を引っ込めた。
「せっかく出したのに。」
「練習は必要でしょ。」
俺がそう言うと、仕方ないなという顔をして魔法陣をもう一度触った。温風が消える。
「これ、野営で使うようになってるんだ。魔石をおくと一晩でも温風が出るよ。」
「本当!?凄い!」
トリー殿下とエドワードが興奮した様子で顔を見合わせた。
ジョセフィンが魔石を2個と魔法陣の書かれた羊皮紙を2枚だして、テーブルの上に置いた。
「魔法陣の手持ちがあまりなくて。」
「持ってるのが凄いよ!え?もしかして‥‥これ使っていいの?」
申し訳なさそうに言うジョセフィンに、いやいやとジェスチャーしたエドワード。羊皮紙を手にして俺達の顔を交互に見た。
「使っていいよ。でも魔力なくなったら急に寒くなる訳だから、暖房も有った方が安心だと思う。」
「充分だよ!ありがとう!」
良かったねと言い合う二人に、使用上の注意事項を説明した。移動しながらだと温風が流れて行くから使えないとか
魔法陣が劣化してくると色が変わってくるから、それで見極めてとか。
羊皮紙だと劣化が早いけど、魔力保持力が高い魔獣の革をつかうと繰り返し使えるようになる。
魔石に魔法陣を刻む方法もあるけど、それだけで魔道具になる。
「魔獣の革バージョンは在庫が結構有るんで今度持ってくるよ。だから、それは劣化気にせず使ってね。」
「ありがとう。いいの?そんなにしてもらっちゃって?」
「全然いいよ。」
少し心配そうな顔をするトリー殿下に、微笑んでみせた。
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