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第7章

第421話 ダンジョン見物?

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「いや充分細かいよ。へえ、マカロ男爵領って、ちょっと端っこの突き出たところが、ここに近いんだね。
マカロ男爵領の周りだと、他はノイマン、ダイナー、スゥラーリ、ルーベン、ベルツ‥‥。結構入り組んで囲まれてんだね。」
マップで色分けして改めて見てみると、山の麓は大きめの川を境にして領地が分けられていた。

「ねえ、マカロ男爵領のこの端っこの辺りって、距離的にユガーラン村に近いんだけど。まさか、入手予定のダンジョンってユガーラン村のところにあるダンジョンの事じゃないよね?」

ロルフ君がマップを興味深げに暫く見つめた後に言った。

ロルフ君正解~!

「まさか。いくら領境が近いって言っても、辺境伯領のダンジョンだよ。」
「だよね。これだけアタムスン村の開発を進めているのだから経済的に困っているとかないし、ユガーランのダンジョンだって、管理に困ってるって様子もなかったし。
ソーマ君、何か聞いてる?ダンジョンを譲るとか。」

僕に話が振られた。僕は首を思い切り横に振って否定した。

「ダンジョンを譲る話なんて、そんなの聞いてないよ!」

プニョン君ダンジョンを、譲るとかありえないよ。そもそも管理は僕がプニョン君にお願いするだけだから、面倒とかないし。
そもそもユガーラン村にプニョンダンジョンの入り口があるけど、全体的なダンジョン圏は、広範囲で山の向こう側まで続いていて広いんだよ。

「ないよね。アタムスンに冒険者ギルド支部を作るって言ってたくらいだし。ダンジョン込みで開発に力を入れているのが明白だよねぇ。」
「じゃあ、別のところにダンジョンがあるのかな。」
「どうなんだろう。有名なダンジョンくらいしかわからないからなぁ。」

この近辺のダンジョンが有名かどうかはわからないけど、少なくとも、マカロ男爵領の近辺には、僕の友達のダンジョンマスターのダンジョン以外はないんだよね。
間に管轄外のダンジョンがないから、ダンジョン鉄道も問題なく通す事ができているわけだし。

「まあ、ユガーランのダンジョンのはずはないよね。
領主が放置してるとかなら、ともかくさ。領主夫人がダンジョン近隣の村に滞在して、土地開発を進めてるところだよ。これでダンジョン譲ってもらえるなんて
考えられないでしょ。」
「だよね。そんな事考えてたらオメデタすぎるよねぇ。あ!ねぇねぇ!ユガーランのダンジョン見に行かない?」

ダンジョンの話題をしていたら、プニョンダンジョンに関心が移ってきたみたいだ。
ラルフ君の発案に、ラオウル君はびっくりしたみたいに目を見開いた。

「え、ダンジョンは、正規冒険者じゃないと入れないよね。冒険者ギルドが入場を管理してるし。」
「入るんじゃなくて入り口を見に行くんだよ。」
「ああ‥‥。」

最初にユガーランに行った時は、湖の向こうのダンジョンの入り口までは行かないで湖畔でピクニックをしてた。その時にシーサーペントが出て来て大変だったけど。
その次に行ったのは、角サーモン祭りの時で、結局、ダンジョン入り口には全然近寄ってないんだよね。

プニョンダンジョンには別ルートで何度も行っているから、入り口近くまで行く必要とかないかなって思ってたんだ。

「まだ、村の外への外出は制限されてるんじゃない?」
「蛙魔獣が討伐されるまでだっけ。」
「討伐というより生息の実態が把握できるまでだね。そろそろなんじゃないかな。」

もともと、角狼も生息しているし、全く魔獣が居ない訳じゃないから、魔獣が全部討伐されるまで外出禁止なんてことはないらしいんだけど、どの辺りにどのくらい出没するとか、最低限のルートだけでも把握してお知らせしておかないと、何かあったときに困るからみたいだ。

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