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第7章
第407話 ダンジョンと婚約の関係性
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サミュエル君はシュンとして肩を落とした。
「なんかねぇ。冒険者がこなくなってきちゃったみたい。」
「ドロップ品が少ないって聞いたけど、そのせいかな。」
「そうだと思う。他のところのダンジョンの魔獣溢れが治まって来たっていうのもあるんだって。」
「え?どうして?」
僕はちょっとビックリした。
魔獣溢れ、治まるようにしちゃったよね‥‥。
他のダンジョンの魔獣溢れが収まったら、バラ絵のダンジョンにくる冒険者が減るの?
僕が首を傾げたら、ラルフ君達は理由に気付いていたみたいで解説してくれた。
「他のダンジョンが魔獣溢れが治まって、ダンジョン探索できるようになったら、そっちに行っちゃうでしょ。」
「あー‥‥。」
ま、まずい? 魔獣溢れを治めたら、バラ絵のダンジョンに冒険者が来なくなってしまって、サミュエル君のお家が困る?
冒険者が来ないと困るのかな。
うーん‥‥。でも魔獣溢れも困るよね。治めたら「悪」って事はないよね。
僕は悪の総帥じゃないよね。うん。
「魔獣溢れ前だって、冒険者は来てたんでしょ。そのうち戻ってくるんじゃない?」
不安そうな顔のサミュエル君にロルフ君がポンポンと肩を叩いて言った。サミュエル君は微妙そうな顔をした。
「前はダンジョンが発見されたばかりで珍しかったからって、母上が言ってたんだ。
変なダンジョンって評判になって、一時期凄く人気がでて‥‥、姉上の婚約も決まったんだ。だからダンジョンが目新しくなくなったら、もう冒険者は来ないかもって‥‥。」
「え、婚約が関係するの?」
「冒険者が沢山来ると、お金が沢山入るでしょう?それでクラウスさんのお父上から婚約話が来たんだって。」
僕の疑問にサミュエル君は元気なさそうに答えてくれた。そこにギルベルト君がボソリと言う。
「それじゃ、婚約破棄って、ダンジョンが儲からなくなった事も関係してるってこと?」
「え?」
ギルベルト君の言葉に、サミュエルくんはビックリして目を見開いた
。
「ダンジョンが儲かりそうだから、婚約を申し込んだんだったら、ダンジョンに人気がなくなったら‥‥そうかなって‥‥。」
「ええー。世知辛い!でもそれなら、破棄しないで解消を申し出るんじゃないの?」
「うーん。そうか‥‥。あ、ごめんね。お姉上のことなのに、勝手に言っちゃって。」
ギルベルト君がサミュエル君の複雑そうな表情を見て、謝った。僕も話題に乗っちゃったので一緒に謝る。
お姉さんの事だから、好き勝手推測されてあれこれ言われるのは嫌かもしれないよね。
サミュエル君は首を横に振った。
「ううん。それ、ちょっと当たってると思うんだ。母上が言ってたけど、あっちは婚約破棄の事をごめんなさいは言っても、元通りにはしたくないみたいって。
ダンジョンの評判が落ちたら掌返しって。」
「‥‥そう‥‥。」
ギルベルト君の推測は当たってかもしれないけど、スッキリしない、重い空気になっっちゃった。
「なんかねぇ。冒険者がこなくなってきちゃったみたい。」
「ドロップ品が少ないって聞いたけど、そのせいかな。」
「そうだと思う。他のところのダンジョンの魔獣溢れが治まって来たっていうのもあるんだって。」
「え?どうして?」
僕はちょっとビックリした。
魔獣溢れ、治まるようにしちゃったよね‥‥。
他のダンジョンの魔獣溢れが収まったら、バラ絵のダンジョンにくる冒険者が減るの?
僕が首を傾げたら、ラルフ君達は理由に気付いていたみたいで解説してくれた。
「他のダンジョンが魔獣溢れが治まって、ダンジョン探索できるようになったら、そっちに行っちゃうでしょ。」
「あー‥‥。」
ま、まずい? 魔獣溢れを治めたら、バラ絵のダンジョンに冒険者が来なくなってしまって、サミュエル君のお家が困る?
冒険者が来ないと困るのかな。
うーん‥‥。でも魔獣溢れも困るよね。治めたら「悪」って事はないよね。
僕は悪の総帥じゃないよね。うん。
「魔獣溢れ前だって、冒険者は来てたんでしょ。そのうち戻ってくるんじゃない?」
不安そうな顔のサミュエル君にロルフ君がポンポンと肩を叩いて言った。サミュエル君は微妙そうな顔をした。
「前はダンジョンが発見されたばかりで珍しかったからって、母上が言ってたんだ。
変なダンジョンって評判になって、一時期凄く人気がでて‥‥、姉上の婚約も決まったんだ。だからダンジョンが目新しくなくなったら、もう冒険者は来ないかもって‥‥。」
「え、婚約が関係するの?」
「冒険者が沢山来ると、お金が沢山入るでしょう?それでクラウスさんのお父上から婚約話が来たんだって。」
僕の疑問にサミュエル君は元気なさそうに答えてくれた。そこにギルベルト君がボソリと言う。
「それじゃ、婚約破棄って、ダンジョンが儲からなくなった事も関係してるってこと?」
「え?」
ギルベルト君の言葉に、サミュエルくんはビックリして目を見開いた
。
「ダンジョンが儲かりそうだから、婚約を申し込んだんだったら、ダンジョンに人気がなくなったら‥‥そうかなって‥‥。」
「ええー。世知辛い!でもそれなら、破棄しないで解消を申し出るんじゃないの?」
「うーん。そうか‥‥。あ、ごめんね。お姉上のことなのに、勝手に言っちゃって。」
ギルベルト君がサミュエル君の複雑そうな表情を見て、謝った。僕も話題に乗っちゃったので一緒に謝る。
お姉さんの事だから、好き勝手推測されてあれこれ言われるのは嫌かもしれないよね。
サミュエル君は首を横に振った。
「ううん。それ、ちょっと当たってると思うんだ。母上が言ってたけど、あっちは婚約破棄の事をごめんなさいは言っても、元通りにはしたくないみたいって。
ダンジョンの評判が落ちたら掌返しって。」
「‥‥そう‥‥。」
ギルベルト君の推測は当たってかもしれないけど、スッキリしない、重い空気になっっちゃった。
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