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第7章

第401話 蛙魔獣キャッチャー

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ヤンティス君とマイルズ君はどんどん森の奥に移動していってしまっている。

「どうしよう‥‥。叔父様に相談かな。」

イヤーカフで叔父様に通話して連絡した。

『ヤンティス君とマイルズ君が?』

叔父様は至急、騎士を捜索に出してくれるって言っていた。
二人が森の中に入って行ってしまった事に付け加えて、二人が話していた内容も伝えておいた。

『そうか‥‥。彼らを保護してから話を聞いてみるよ。ありがとう。ソーマ。』

叔父様にお礼を言われるとちょっとくすぐったい気持ちになる。えへへってちょっと思ったけど、浮かれている場合じゃないよね。森には角狼だって出るんだし。
二人の背中に貼付けている偵察君を、追跡するように他の偵察君も飛ばして後を追った。
真っ暗な森の中を闇雲に走っているみたいだ。

『うわー!ここにも!』
『ぎゃー!!』

あちこちで蛙魔獣(の屍)を見つける度に方向転換して逃げ回っているみたいだ。

「‥‥回収しておいた方がよいか‥‥。」

蛙魔獣の屍を残しておいた方が悪の集団の悪行が明らかになると思ったけど、二人を怖がらせちゃったみたいだ。

「どうしよう。えーと‥‥回収用の魔道具をつくる?。」

蛙魔獣の屍を運ぶとなると、偵察君みたいに極小の魔道具じゃなくて、ドローンくらいの大きさは必要になってくるよね。
ちょっと試しに、一つ作ってみる。フヨフヨと蛙魔獣の屍の上まで飛んで行って、アームを伸ばしてガッと蛙魔獣の屍をキャッチしたら、そのままフヨフヨと運んで行くようにする。

「よーし!回収君初号機出動!」

上手くいったら量産しようと、回収君を出動させた。ふよふよと飛んで行って、ウィーンとアームを伸ばして、蛙魔獣の屍を掴む。そのままフヨフヨと土魔法で開けた穴の上まで蛙魔獣の屍を運んで行く。
そして、穴の上で、アームを広げて蛙魔獣の屍を落とす。

「よし!」

もう一回やってみたら、ぽろりとアームの隙間から落ちてしまって、掴む所からやり直し。何かに似てるなぁ。

「あ、UFOキャッチャー?」

動きがUFOキャッチャーに似てるんだ。回収自体は上手く行きそうだから量産しようと思ったら、また叫び声がした。

『ぎゃー!!変な魔獣が!!』
『ひぃー!蛙魔獣を捕まえてる!!』

逃げ回って、一度通った道に戻って来たらしい、マイルズ君とヤンティス君が回収君が蛙魔獣を運んでいる光景を目撃してしまったようだ。
また一目散に森の奥に逃げて行ってしまった。
あーあ‥‥。

回収君を量産して森の中に飛ばそうと思ったんだけど、騎士さん達がマイルズ君達を捜しに来た時に、回収君が沢山飛んでいるのを目撃したら魔獣だと思って討伐されちゃうかもしれない。
それも困るなぁ。

せっかく面白い動きで、良い感じに蛙魔獣の屍を回収できてたのになぁ。
他で使えるかもしれないから置いておいて、違う方法を考えるか。

マップを広げて、蛙魔獣を退治した場所の位置情報を表示した。
マップで表示されている場所の映像を一か所、ストレージルームの壁に映し出した。

蛙魔獣の屍が映っている。マップの点にそっと指を触れてゲートを発動。蛙魔獣の屍の真下に小さいゲートが出来て、蛙魔獣がゲートの中に消えて行った。すぐにゲートが閉じて、何もなかったみたいな状態になる。

ゲートから落とした先は、プニョンダンジョンの中だ。
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