上 下
386 / 466
第7章

第386話 ダンジョン遊戯場

しおりを挟む
ロゴマーク付きの汗拭きタオルは凄く気に入ったけど、大会の賞品にも似たものを出す予定なので、持ち歩くのは止めにしておいた。
実際に汗を拭くのは屋内でテーブルボールとかするときくらいだしね。


「プティ。見て見て。ロゴマーク入りの汗拭きタオルだよ。僕達でデザインしたんだ。」
「にゃーん。」
(フカフカそうにゃ)
「うん?」

ロゴマーク付きの汗拭きタオルをプティに見せに行ったら、ちょいちょいと前足で突かれた。近くで見たいのかなと思って、目の前に差し出したら
上に乗っかってきてしまった。

「あ‥‥。もう~。プティ。」
(フカフカにゃ)
「そうだよ。手触り気持ちよいでしょ。あ、プティの分も作ってもらおうか。」
「にゃーん。」
(これでいいにゃ)
「もう~。」

プティがタオルでフミフミをはじめたので、プティを抱えて高い高ーいをした。プティの爪に引っかかっていたタオルがポロリと落ちた。

「プティの事もデザインしようとしてたんだよ。でも、シンプルな方が刺繍とかがしやすいっていうから~。」
(タオルはいいにゃん。もっと遊んで欲しいにゃ。)
「わかった。ちょっとダンジョン行こうか。」

ロゴマークにプティのシルエットを上手く入れられなかったなぁと思ってたので、プティもそれを気にしたのかと思ったけど、そうでもないらしい。
宿だと、あまり動き回れないからつまらないのかもしれない。プティは自分だけでもダンジョンにもストレージルームにも行けるんだけどね。

ダンジョン内の遊技場二作ったスカッシュコートでプティと遊ぶ事にした。
スカッシュコートだけど、 コートの中を飛び回るボールはプヨプヨしたプニョン君製の、当たっても痛くない奴。そのボールを手や足で打ち返すんだ。

「にゃにゃ!にゃにゃ!」

プティが、楽しそうにボールを打ったり飛び回ったりしている。喜んでくれたみたいで良かった。暫くしたら、ダンジョンマスター達がじっとみていたので、
ボールの数を増やして、皆で打ち合いをしてみた。ルールや手や足で打ち返すのはOKだけど、身体に当たったらNG。スカッシュというより、ちょっとドッジボールみたいな感じだ。

「コーン!やったなトカゲめ!」
「尻尾が避けきれてないぞぉ~。」
「ペーン!」
「ガウ!」
「ポヨポヨン。」

当たったらNGといっても、カウントするだけで退場とかはない。ダンジョンマスター達も大興奮だ。
このゲームも楽しいな。村に遊技場が出来たら導入できないかな。
単純にスカッシュでも良いんだけど、結構多めの人数でやっても面白いというのが良い気がするんだよね。

ドッジボールでも良さそうだけど、冒険者とかやたら力が強い人が他の人に直接ボールをぶつけるとかは、ちょっと危ないかもなぁ。

暫くスカッシュもどきを楽しんだ後は、ホットウォータースライダー。
温泉施設に流れるプールが出来たと思ったら、滑り台も出来てたので滑って遊ぶ。但し、プティは毛皮が濡れるのは嫌がるから、
ソリの上に、完全にカプセル状に透明な覆いを作った。素材はプニョン君提供だ。バシャバシャ濡れるのが好みな場合には、覆いなしのソリで滑る。
バシャーンってなった後、すっ飛んで行って水の上に落下してまたバシャーンッてなるのが楽しい。

「にゃにゃー!!」

最初はプティを膝の上に乗せて滑ってたんだけど、プティは自分でバランスを取りたいというので、プティ一人用の小さいカプセルソリを作った。
ダンジョンマスター達がじっと見てるので、結局皆それぞれのサイズのカプセルソリを作って遊ぶ。
ソリに魔道具で推進力をつけて、水の上に落ちた後は運転して移動できるようにしてみた。段々小型のモーターボートみたいになってきた。
プニョン君はカプセルソリに入る意味あるのか、一体化して滑ってた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

怪力令嬢だって幸せになりたい。

瑞多美音
恋愛
 見目麗しく朗らかなイレーナ・ロベールは侯爵家のご令嬢。  将来は自分の家の嫁に迎えたいという人で溢れることは簡単に予測できました。  一見して欠点など、どこにも見当たらないような彼女にもひとつだけ致命的な欠点があったのです。  それはスキル。別名神の贈り物。彼女が神から贈られたスキルは「怪力」だったのです。  一生独身の教会生活か幸せな結婚……もちろん目指すのは幸せな結婚ですわ!  怪力令嬢だって幸せ目指していいですよね!?  これは怪力令嬢が平凡な生活と幸せな結婚を目指す物語です。   ○*○*○*○*○*○*○*○*○*○*○*○*○*○  つたない部分もあると思いますが温かい目で見ていただけると嬉しいです。よろしくお願いいたします。  ※1話約3000〜4000字程度です。  2019.12.25 本編完結いたしました。ありがとうございます。  2020.2.15 2万字以上の加筆と修正をしました!話の大筋に変更はありません。よろしくお願いします。  今後は不定期で番外編を投稿する予定です。よろしくお願いいたします。

自称ヒロインに「あなたはモブよ!」と言われましたが、私はモブで構いません!!

ゆずこしょう
恋愛
ティアナ・ノヴァ(15)には1人の変わった友人がいる。 ニーナ・ルルー同じ年で小さい頃からわたしの後ろばかり追ってくる、少しめんどくさい赤毛の少女だ。 そしていつも去り際に一言。 「私はヒロインなの!あなたはモブよ!」 ティアナは思う。 別に物語じゃないのだし、モブでいいのではないだろうか… そんな一言を言われるのにも飽きてきたので私は学院生活の3年間ニーナから隠れ切ることに決めた。

所詮は他人事と言われたので他人になります!婚約者も親友も見捨てることにした私は好きに生きます!

ユウ
恋愛
辺境伯爵令嬢のリーゼロッテは幼馴染と婚約者に悩まされてきた。 幼馴染で親友であるアグネスは侯爵令嬢であり王太子殿下の婚約者ということもあり幼少期から王命によりサポートを頼まれていた。 婚約者である伯爵家の令息は従妹であるアグネスを大事にするあまり、婚約者であるサリオンも優先するのはアグネスだった。 王太子妃になるアグネスを優先することを了承ていたし、大事な友人と婚約者を愛していたし、尊敬もしていた。 しかしその関係に亀裂が生じたのは一人の女子生徒によるものだった。 貴族でもない平民の少女が特待生としてに入り王太子殿下と懇意だったことでアグネスはきつく当たり、婚約者も同調したのだが、相手は平民の少女。 遠回しに二人を注意するも‥ 「所詮あなたは他人だもの!」 「部外者がしゃしゃりでるな!」 十年以上も尽くしてきた二人の心のない言葉に愛想を尽かしたのだ。 「所詮私は他人でしかないので本当の赤の他人になりましょう」 関係を断ったリーゼロッテは国を出て隣国で生きていくことを決めたのだが… 一方リーゼロッテが学園から姿を消したことで二人は王家からも責められ、孤立してしまうのだった。 なんとか学園に連れ戻そうと試みるのだが…

いらないと言ったのはあなたの方なのに

水谷繭
恋愛
精霊師の名門に生まれたにも関わらず、精霊を操ることが出来ずに冷遇されていたセラフィーナ。 セラフィーナは、生家から救い出して王宮に連れてきてくれた婚約者のエリオット王子に深く感謝していた。 エリオットに尽くすセラフィーナだが、関係は歪つなままで、セラよりも能力の高いアメリアが現れると完全に捨て置かれるようになる。 ある日、エリオットにお前がいるせいでアメリアと婚約できないと言われたセラは、二人のために自分は死んだことにして隣国へ逃げようと思いつく。 しかし、セラがいなくなればいいと言っていたはずのエリオットは、実際にセラが消えると血相を変えて探しに来て……。 ◆表紙画像はGirly drop様からお借りしました🍬 ◇いいね、エールありがとうございます!

今さら、私に構わないでください

ましゅぺちーの
恋愛
愛する夫が恋をした。 彼を愛していたから、彼女を側妃に迎えるように進言した。 愛し合う二人の前では私は悪役。 幸せそうに微笑み合う二人を見て、私は彼への愛を捨てた。 しかし、夫からの愛を完全に諦めるようになると、彼の態度が少しずつ変化していって……? タイトル変更しました。

茶番には付き合っていられません

わらびもち
恋愛
私の婚約者の隣には何故かいつも同じ女性がいる。 婚約者の交流茶会にも彼女を同席させ仲睦まじく過ごす。 これではまるで私の方が邪魔者だ。 苦言を呈しようものなら彼は目を吊り上げて罵倒する。 どうして婚約者同士の交流にわざわざ部外者を連れてくるのか。 彼が何をしたいのかさっぱり分からない。 もうこんな茶番に付き合っていられない。 そんなにその女性を傍に置きたいのなら好きにすればいいわ。

見知らぬ世界で秘密結社

小松菜
ファンタジー
人も足を踏み入れぬ『緑の谷』 その奥には人知れず佇む大きな屋敷があった。そこに棲むのは…… 一回1000字程度の更新となります。

転生チート薬師は巻き込まれやすいのか? ~スローライフと時々騒動~ 

志位斗 茂家波
ファンタジー
異世界転生という話は聞いたことがあるが、まさかそのような事を実際に経験するとは思わなかった。 けれども、よくあるチートとかで暴れるような事よりも、自由にかつのんびりと適当に過ごしたい。 そう思っていたけれども、そうはいかないのが現実である。 ‥‥‥才能はあるのに、無駄遣いが多い、苦労人が増えやすいお話です。 「小説家になろう」でも公開中。興味があればそちらの方でもどうぞ。誤字は出来るだけ無いようにしたいですが、発見次第伝えていただければ幸いです。あと、案があればそれもある程度受け付けたいと思います。

処理中です...