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第7章
第366話 令嬢のストレス
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「ストレス解消になりそうだね。」
令嬢ってストレス溜めている人多いのかな。
脳内でドレスを着た令嬢が、もの凄い勢いでズバーンズバーンって投げ矢をしている映像を思い浮かべた。
公共の場で婚約破棄とか宣言されちゃったりするんだと、ストレス溜まるよね。
「エッダさんとか、ストレス溜まっていそうだから、お勧めしたら喜ぶかな。」
「ああ‥‥。エッダ嬢か‥‥。」
僕がエッダさんの名前を出したら、叔父様の顔が曇った。
どうしたんだろうと、叔父様の顔を覗き込むと、叔父様は小さな声で言った。
「‥‥明日には公表される話なんだけどね。‥‥エッダ嬢に婚約破棄を宣言したクラウス君が崖から落ちたらしいんだ。」
「ええ!?」
お祭りがあった日の夜からクラウスさんが宿に帰って来なくなって、ご家族が冒険者ギルドに捜索を依頼していたらしいんだけど、今日の夕方になって崖の上にクラウスさんの所持品が散らばっているのが発見されたらしい。
位置的に崖から落ちたと判断されたそうだ。崖下は海だから海に落ちたのだろうって。明日の朝から崖下を捜索するそうだ。
「え‥‥死んでない‥よね‥‥?」
「今はまだ判らないんだ。無事である事を祈るしかない。」
叔父様は、そう言うと僕の頭をそっと撫でた。
クラウスさんは、あまり良い印象はなかったけど死んじゃったりしたらショックだ。
夕食の終わり頃に村長が母様の所に訪ねて来たのは、その話をするためだったようだ。
村長と一緒に、ギルマスのガリオンさんも来て話をしていったらしい。
「何で崖の上まで行ったんだろう。」
「崖から落ちたって‥‥、何があったんだろう。」
「‥‥誰かに突き落された‥‥とか?」
「ひぃ!」
その後の僕達の話題はすっかりクラウスさんの事で持ち切りになってしまった。
投げ矢やテーブルボールで盛り上がっていたのが、急速にトーンダウンして、微妙な気持ちで部屋に戻った。
部屋ではプティがピンポン球をちょいちょいと突いたり飛ばしたりして遊んでいた。
「にゃーん。」
(どうしたにゃ?)
プティは僕が部屋に戻ると、トトトトと駆け寄って来て僕を見上げた。
「うん。‥‥クラウスさんが崖から落ちたって聞いて‥‥。捜索するんだって。」
僕はプティを抱っこした。フワフワの毛皮に鼻を押し付けると、ゴロゴロと喉を鳴らす音が響いて来た。
「にゃーん。」
プティは、気持ちが沈んできていた僕のほっぺたにちょいちょいと肉球を押し当てた。
(そのうち見つかるニャ)
「‥‥うん。」
プティを抱っこしていると、ザワついていた気持ちがすーっと落ち着いた。
「そうだよね。きっと見つかるよ。」
自分に言い聞かせるようにそう言って、ベッドに横になった。プティはどーんと僕のお腹の上。ふみふみとお腹を踏んでくる。
「プティ‥‥。ピンポイントで踏んでくると、うっってなるよ。」
「にゃーん。」
ゴロゴロ言いながら、お腹の上で香箱座りをしてしまった。重たい。でも可愛い。
でも重たい‥‥。
プティを撫でたりしているうちにいつの間にか寝てしまった。
令嬢ってストレス溜めている人多いのかな。
脳内でドレスを着た令嬢が、もの凄い勢いでズバーンズバーンって投げ矢をしている映像を思い浮かべた。
公共の場で婚約破棄とか宣言されちゃったりするんだと、ストレス溜まるよね。
「エッダさんとか、ストレス溜まっていそうだから、お勧めしたら喜ぶかな。」
「ああ‥‥。エッダ嬢か‥‥。」
僕がエッダさんの名前を出したら、叔父様の顔が曇った。
どうしたんだろうと、叔父様の顔を覗き込むと、叔父様は小さな声で言った。
「‥‥明日には公表される話なんだけどね。‥‥エッダ嬢に婚約破棄を宣言したクラウス君が崖から落ちたらしいんだ。」
「ええ!?」
お祭りがあった日の夜からクラウスさんが宿に帰って来なくなって、ご家族が冒険者ギルドに捜索を依頼していたらしいんだけど、今日の夕方になって崖の上にクラウスさんの所持品が散らばっているのが発見されたらしい。
位置的に崖から落ちたと判断されたそうだ。崖下は海だから海に落ちたのだろうって。明日の朝から崖下を捜索するそうだ。
「え‥‥死んでない‥よね‥‥?」
「今はまだ判らないんだ。無事である事を祈るしかない。」
叔父様は、そう言うと僕の頭をそっと撫でた。
クラウスさんは、あまり良い印象はなかったけど死んじゃったりしたらショックだ。
夕食の終わり頃に村長が母様の所に訪ねて来たのは、その話をするためだったようだ。
村長と一緒に、ギルマスのガリオンさんも来て話をしていったらしい。
「何で崖の上まで行ったんだろう。」
「崖から落ちたって‥‥、何があったんだろう。」
「‥‥誰かに突き落された‥‥とか?」
「ひぃ!」
その後の僕達の話題はすっかりクラウスさんの事で持ち切りになってしまった。
投げ矢やテーブルボールで盛り上がっていたのが、急速にトーンダウンして、微妙な気持ちで部屋に戻った。
部屋ではプティがピンポン球をちょいちょいと突いたり飛ばしたりして遊んでいた。
「にゃーん。」
(どうしたにゃ?)
プティは僕が部屋に戻ると、トトトトと駆け寄って来て僕を見上げた。
「うん。‥‥クラウスさんが崖から落ちたって聞いて‥‥。捜索するんだって。」
僕はプティを抱っこした。フワフワの毛皮に鼻を押し付けると、ゴロゴロと喉を鳴らす音が響いて来た。
「にゃーん。」
プティは、気持ちが沈んできていた僕のほっぺたにちょいちょいと肉球を押し当てた。
(そのうち見つかるニャ)
「‥‥うん。」
プティを抱っこしていると、ザワついていた気持ちがすーっと落ち着いた。
「そうだよね。きっと見つかるよ。」
自分に言い聞かせるようにそう言って、ベッドに横になった。プティはどーんと僕のお腹の上。ふみふみとお腹を踏んでくる。
「プティ‥‥。ピンポイントで踏んでくると、うっってなるよ。」
「にゃーん。」
ゴロゴロ言いながら、お腹の上で香箱座りをしてしまった。重たい。でも可愛い。
でも重たい‥‥。
プティを撫でたりしているうちにいつの間にか寝てしまった。
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