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第7章
第364話 テーブルボールの有効利用
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三点先取だと回転があっという間に勝負がつく。これはこれで面白い。
「ねえ、身体強化とか使ったらズル?」
「魔法使うと違う勝負になっちゃうよね。」
プティちゃん加護で素早さが一時的にアップしている、というくらいは許容するけど、基本的に魔法はNGということにした。
風魔法とかで,ボールをコントロールとかしたら反則ということにする。
盛り上がっていると、僕達の様子を見に来た叔父様とジョスさんが観戦していた。
試合の行方というより、道具だとかルールとかに興味を示したみたいだった。
「これはいいね。手軽だし、娯楽になる。」
「このボールってどうやって出来ているんですかね。」
ジョスさんが、オレンジ色のピンポン球を光にかざしたりしながら眺めている。
ピンポン球を製造する魔道具を後で作ろうかな。
本格的に大会とかをするなら、テーブルも規格を決めた方が良いけど、そうでなければ、ラケットとボールさえあれば、手軽に楽しめるというのが良いみたい。
村ではお祭りでダンスをしたり演奏をしたりという事はするけど,娯楽は少ないらしい。他の宿や村の集会場に提供するのもよいね、なんて話をした。
「何してるの?」
ダンスルームの扉を開けたままで、リーグ戦をしていたら、アリサ姉様とマーリエが通りかかって中を覗いて来た。
「あー!楽しそう!」
マーリエもやってみたいというので、もう一つテーブルを用意して、ピンポンレクチャーをした。
「面白いわね!これ!」
「えい!」
アリサ姉様とマーリエがポーンポーンと、楽しそうにボールを打ち合っている。ドレスを着たままでも手軽に遊べそうだ。
第1回リーグ戦は、ラルフ君が優勝だった。といっても皆僅差だったんだよ。
皆ふざけて「必殺サーブ!」とかあれこれやっていたから、勝負って感じじゃなかったけど。
汗をかいたら、温泉!大浴場みたいな設備はなくて、数人が入れるくらいの浴室で湯浴み着を着て入るようになっている。
流れる温泉とかはなくてもよいから、もう少し広い方がよいかな、なんてチェックしてみたりしている。
夕食の時間にはテーブルボールの事が話題になった。特に普段おっとり気味のマーリエが、少し興奮気味に話しているのを聞いて母様も興味を持ったようだ。
「まあ、それは面白そうね。後で見せてちょうだい。」
「母さまも一緒にやりましょう~。」
「ふふ。」
マーリエに優しく微笑みかけた後、母様は真面目な顔をして叔父様を見た。
「マーカス。観光に利用できそうかしら。」
「村に娯楽が少ないので、娯楽として提供をするのは多少有効でしょう。しかし、これを目当てに観光客が集まるかというと難しいかもしれません。」
「あら、どうして?」
「広めないとどんなものかが判らず、魅力が伝わらないですし、広めると、他所でも出来るようになってしまいますから。」
「確かにそうね。」
「しかし、一家で保養地に来る貴族には『遊技部屋があること』が宿を選ぶ要素にはなるでしょう。」
「子供達が遊べる場所があるのは良いわよね。」
「大人も遊べますけどね。」
母様を含めて、保養地に来た貴族の御婦人達はお茶会を頻繁に開いて交流を図ったり情報交換したりして過ごすらしい。
そうすると、一緒にきた僕達みたいな「子供達」は、子供だけで過ごしたりすることが多くなる。
観光にも行くけど、雨の日もあるし宿で楽しめるものがあると親も安心なんだって。
そうなると、一人でも遊べるような物も有った方がいいのかな。対戦相手がいないときもあるよね。
壁うちとかする一人テーブルボールの設備を妄想していたら、宿の人が手紙を持って母様の所にやってきた。
どうやら村長からの先触れらしいんだけど、手紙に目を通した母様が眉をひそめた。
「ねえ、身体強化とか使ったらズル?」
「魔法使うと違う勝負になっちゃうよね。」
プティちゃん加護で素早さが一時的にアップしている、というくらいは許容するけど、基本的に魔法はNGということにした。
風魔法とかで,ボールをコントロールとかしたら反則ということにする。
盛り上がっていると、僕達の様子を見に来た叔父様とジョスさんが観戦していた。
試合の行方というより、道具だとかルールとかに興味を示したみたいだった。
「これはいいね。手軽だし、娯楽になる。」
「このボールってどうやって出来ているんですかね。」
ジョスさんが、オレンジ色のピンポン球を光にかざしたりしながら眺めている。
ピンポン球を製造する魔道具を後で作ろうかな。
本格的に大会とかをするなら、テーブルも規格を決めた方が良いけど、そうでなければ、ラケットとボールさえあれば、手軽に楽しめるというのが良いみたい。
村ではお祭りでダンスをしたり演奏をしたりという事はするけど,娯楽は少ないらしい。他の宿や村の集会場に提供するのもよいね、なんて話をした。
「何してるの?」
ダンスルームの扉を開けたままで、リーグ戦をしていたら、アリサ姉様とマーリエが通りかかって中を覗いて来た。
「あー!楽しそう!」
マーリエもやってみたいというので、もう一つテーブルを用意して、ピンポンレクチャーをした。
「面白いわね!これ!」
「えい!」
アリサ姉様とマーリエがポーンポーンと、楽しそうにボールを打ち合っている。ドレスを着たままでも手軽に遊べそうだ。
第1回リーグ戦は、ラルフ君が優勝だった。といっても皆僅差だったんだよ。
皆ふざけて「必殺サーブ!」とかあれこれやっていたから、勝負って感じじゃなかったけど。
汗をかいたら、温泉!大浴場みたいな設備はなくて、数人が入れるくらいの浴室で湯浴み着を着て入るようになっている。
流れる温泉とかはなくてもよいから、もう少し広い方がよいかな、なんてチェックしてみたりしている。
夕食の時間にはテーブルボールの事が話題になった。特に普段おっとり気味のマーリエが、少し興奮気味に話しているのを聞いて母様も興味を持ったようだ。
「まあ、それは面白そうね。後で見せてちょうだい。」
「母さまも一緒にやりましょう~。」
「ふふ。」
マーリエに優しく微笑みかけた後、母様は真面目な顔をして叔父様を見た。
「マーカス。観光に利用できそうかしら。」
「村に娯楽が少ないので、娯楽として提供をするのは多少有効でしょう。しかし、これを目当てに観光客が集まるかというと難しいかもしれません。」
「あら、どうして?」
「広めないとどんなものかが判らず、魅力が伝わらないですし、広めると、他所でも出来るようになってしまいますから。」
「確かにそうね。」
「しかし、一家で保養地に来る貴族には『遊技部屋があること』が宿を選ぶ要素にはなるでしょう。」
「子供達が遊べる場所があるのは良いわよね。」
「大人も遊べますけどね。」
母様を含めて、保養地に来た貴族の御婦人達はお茶会を頻繁に開いて交流を図ったり情報交換したりして過ごすらしい。
そうすると、一緒にきた僕達みたいな「子供達」は、子供だけで過ごしたりすることが多くなる。
観光にも行くけど、雨の日もあるし宿で楽しめるものがあると親も安心なんだって。
そうなると、一人でも遊べるような物も有った方がいいのかな。対戦相手がいないときもあるよね。
壁うちとかする一人テーブルボールの設備を妄想していたら、宿の人が手紙を持って母様の所にやってきた。
どうやら村長からの先触れらしいんだけど、手紙に目を通した母様が眉をひそめた。
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