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第7章
第318話 依頼の評価
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僕達は馬車の中で,ちょっと気まずそうに顔を見合わせた。
護衛として同行していたのに、勝手にどっかに行っちゃったのはダメだけど
置いて行った結果、もしも角狼に殺されちゃったりしたら‥‥。
あ、でもさっきマップ見た時には近くにもう角狼いなかったよね。
僕はもう一度マップを開いた。うん。赤い丸は近くにない。
そういえば女の人の悲鳴みたいなのが聞こえたよね。あの道の先に誰かいたのかな。
マップに、近くにいる人の位置情報を表示してみた。緑の丸が現在位置に固まっている。それと、先程角狼が出て来た方角にも緑の丸が固まっていて、徐々に移動している。こちらの道に向かって来ているみたいだ。
でも動きはゆっくりだ。こちらの馬車が進むと距離は開いていった。
「今、魔獣は近くにはもういないみたいだよ。あと、誰かこっちに向かってくるみたい。」
僕の言葉で、皆マップを覗き込み、それから窓を少し開けて耳を澄ましたりしていた。
「馬車の音がする‥‥かも‥‥。」
ラルフ君が言うと、ロルフ君も窓に耳を近づけた。
「‥‥うーん‥‥。聞こえるような聞こえないような‥‥。でも無事っぽいからいいかぁ。」
御者席にいるカイルさん達に伝えようかと迷って意見を伺うようにリヒャルトさんを見たら、静かに微笑まれた。
「無事のようですから、村でお話すればよいでしょう。」
「ああ、うん‥‥。」
リヒャルトさんは彼らに対して内心怒っているんだろうなと感じた。
僕は‥‥ちょっと困惑。彼らの行動の意味がわからないんだもの。何で僕達を放り出していなくなったんだろう。
ラルフ君とロルフ君は二人揃って腕組みをして難しそうな顔をしていた。ラオウル君は‥‥窓近くに寄って外を警戒しているみたいだ。
ギルベルト君は、困ったような顔をしていた。
「こういう場合、どうなるのかな。依頼未達成?」
ギルベルト君がヒソヒソと小さい声で言った。村に戻ってから、彼らへの依頼票に「完了」のサインをするかどうかを考えていたみたいだ。
サインをするのは、依頼を出す手続きをしてくれたリヒャルトさんがやってくれるはずなので、リヒャルトさんを見た。
リヒャルトさんが静かに微笑んだ。
「冒険者のお勉強になりますね。依頼達成になるのかどうか皆で考えてみましょうか。
依頼したことが出来たかどうかが、まずは達成判定の基準です。依頼主が満足したかどうかで追加のポイントがされます。」
「依頼したこと‥‥。滝への案内と護衛だよね。滝への案内はしてもらったね。」
僕はマジック財布から、依頼票の写しを取り出した。リヒャルトさんが冒険者ギルドの窓口から受け取ったものを僕に渡してくれていたんだ。
依頼票には大きく二つの依頼が記入されていた。
1 アタムスン村近郊のアッタール滝への道案内(往路/復路)
2 道中の護衛(往路/復路)
「‥‥往路はまあよいとして、復路はダメだったんじゃないかな。」
ラルフ君が依頼票の写しを覗き込んで言った。
「でも、四人のうち二人はまだ同行してるよね。」
ギルベルト君がちらりと御者席の方を見た。
「案内っていうか、御者やっているのインゴさんだけどね。」
ラオウル君もチラチラと御者席をみている。
それはそれで微妙だね。案内も達成できてないかなあ。
護衛として同行していたのに、勝手にどっかに行っちゃったのはダメだけど
置いて行った結果、もしも角狼に殺されちゃったりしたら‥‥。
あ、でもさっきマップ見た時には近くにもう角狼いなかったよね。
僕はもう一度マップを開いた。うん。赤い丸は近くにない。
そういえば女の人の悲鳴みたいなのが聞こえたよね。あの道の先に誰かいたのかな。
マップに、近くにいる人の位置情報を表示してみた。緑の丸が現在位置に固まっている。それと、先程角狼が出て来た方角にも緑の丸が固まっていて、徐々に移動している。こちらの道に向かって来ているみたいだ。
でも動きはゆっくりだ。こちらの馬車が進むと距離は開いていった。
「今、魔獣は近くにはもういないみたいだよ。あと、誰かこっちに向かってくるみたい。」
僕の言葉で、皆マップを覗き込み、それから窓を少し開けて耳を澄ましたりしていた。
「馬車の音がする‥‥かも‥‥。」
ラルフ君が言うと、ロルフ君も窓に耳を近づけた。
「‥‥うーん‥‥。聞こえるような聞こえないような‥‥。でも無事っぽいからいいかぁ。」
御者席にいるカイルさん達に伝えようかと迷って意見を伺うようにリヒャルトさんを見たら、静かに微笑まれた。
「無事のようですから、村でお話すればよいでしょう。」
「ああ、うん‥‥。」
リヒャルトさんは彼らに対して内心怒っているんだろうなと感じた。
僕は‥‥ちょっと困惑。彼らの行動の意味がわからないんだもの。何で僕達を放り出していなくなったんだろう。
ラルフ君とロルフ君は二人揃って腕組みをして難しそうな顔をしていた。ラオウル君は‥‥窓近くに寄って外を警戒しているみたいだ。
ギルベルト君は、困ったような顔をしていた。
「こういう場合、どうなるのかな。依頼未達成?」
ギルベルト君がヒソヒソと小さい声で言った。村に戻ってから、彼らへの依頼票に「完了」のサインをするかどうかを考えていたみたいだ。
サインをするのは、依頼を出す手続きをしてくれたリヒャルトさんがやってくれるはずなので、リヒャルトさんを見た。
リヒャルトさんが静かに微笑んだ。
「冒険者のお勉強になりますね。依頼達成になるのかどうか皆で考えてみましょうか。
依頼したことが出来たかどうかが、まずは達成判定の基準です。依頼主が満足したかどうかで追加のポイントがされます。」
「依頼したこと‥‥。滝への案内と護衛だよね。滝への案内はしてもらったね。」
僕はマジック財布から、依頼票の写しを取り出した。リヒャルトさんが冒険者ギルドの窓口から受け取ったものを僕に渡してくれていたんだ。
依頼票には大きく二つの依頼が記入されていた。
1 アタムスン村近郊のアッタール滝への道案内(往路/復路)
2 道中の護衛(往路/復路)
「‥‥往路はまあよいとして、復路はダメだったんじゃないかな。」
ラルフ君が依頼票の写しを覗き込んで言った。
「でも、四人のうち二人はまだ同行してるよね。」
ギルベルト君がちらりと御者席の方を見た。
「案内っていうか、御者やっているのインゴさんだけどね。」
ラオウル君もチラチラと御者席をみている。
それはそれで微妙だね。案内も達成できてないかなあ。
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