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第6章

第291話 ダンジョン鉄道再び

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「にゃーん」
(颯真にゃん。どうしたにゃん?)

部屋に戻るとプティが駆け寄ってきて、尻尾を僕の足に絡み付けて来た。
僕はプティの頭と背中を撫でた後、プティを抱っこした。

「外出しちゃだめって言われてちゃった。
兄様は王都に居て無事なんだけど、『兄様を誘拐したぞ』って言って来た人がいて、僕も危ないかもしれないからって。
せっかく冒険者ギルドの講習会を予約してたのになぁ。」

ちょっと凹んで、プティを抱えたまベッドにごろんと横たわった。

「にゃーん」
(じゃあ、プティと遊ぶニャン)

プティは僕の顔を覗き込んでグルグルと喉を鳴らした。

「うん。ふふ‥‥。」

プティの頭を撫でたらプティの耳がぴょこぴょこと撥ねた。可愛い。
耳だけちょっとひんやりしている。

「なにして遊ぶ?」
(ストレージルームに行くにゃん)
「オッケー!」

ストレージルームを開いて中に入った。
ストレージルームの壁に大きな地図が表示されていて、あちこち点滅している光がある。

(マスター、新しい路線案をつくったコン)
(早く作りたいぞぉー)
(滑りだしバッチリの車両は出来てるペン)

何かと思ったら、新しいダンジョン鉄道の路線案作ってくれていた。ちゃんと叔父様の商会の支店の位置を考慮していて
支店のすぐ近くと、支店がある街の郊外にも通るようになってる。
各ダンジョン間のエリアを繋げるのは僕だから待ってたみたいだ。
どのくらい待たせちゃったのかな。
念のためルートをもう一度チェックした。問題なさそうなのでダンジョン鉄道エリア拡大!GO!

(ルートできたんだコン!トカゲ、早くレールを敷くコン!)
(すぐ作るぞー)
(滑ればいいペン)
(ピンは遊んでないで、各駅にピン列車を配置するコン!)

ワーワーいいながらダンジョンマスター達が鉄道の路線や駅を作って行ってくれている。皆楽しそうだなぁ。

線路が出来たルートの色が変わって表示されていく。

大きなルートはしっかり線路で結んでいて、ルートから少しずれた所に出入り口が必要な所だけピン列車に乗り換えるようになっている。
ピン列車はバスみたいな感じの役割だよね。
乗り換えの時は列車を出てホームに降りると、ホームの反対側にピン列車が待っているようにしたんだって。
地図上にどんどんと路線が出来上がった所が表示されていくのを見るのはちょっと楽しい。

王都とエルストベルク以外の各駅の出入り口は普段は他の人が入り込めないように塞がった状態にしてるんだ。
入っちゃってもパスを持ってないと改札から先には行けないんだけどね。使おうと思ったときに、入り込まれてると困っちゃうし。
出入りする時も目立たないところに入り口を作らないといけないところがちょっと面倒だ。
街中とかでない場所だと、小さめの建物を造ってその地下に出入り口をつくるようにしてみている。

線路が出来たルートの色が変わって表示されていく。
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