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第6章

第218話 魚系魔獣

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ドーン!

(お魚にゃ!)

プティが画面に釘付けになった。
鮪?頭部に角が縦に二本生えている。鮪系魔獣なのか。

「にゃーん!」
(お魚食べたいニャ)
「わかった!」

鮪魔獣が海中に入る前に、土魔法で深く穴をあけて、鮪魔獣を落として、雷魔法を浴びせた。
3発くらいで動かなくなったので、ゲートを開いて回収しようとしたら、すぐ別の魔獣が落ちて来た。

「あ。」

とっさにゲートを閉めたら、巨大蟹の足と鋏が床に転がった。

「あぶなかった‥‥。」

海岸の様子を映している映像では、片方の鋏を失った蟹が、ふらつきながら穴をよじ上ろうとしていた。

そこにさらに牙亀やら、鯨魔獣やらが落ちて来ている。

「これって、魔獣の入れ替えなのかな。」

(そうみたいにゃ。さあ、お魚にゃ。)

プティが鮪魔獣にそわそわしているので、ストレージ錬金ボックスに送って解体してもらう。
ストレージ錬金ボックスは、熟練度が上がって、良い感じに解体ができるようになっていた。

少し待っていたら、お皿二枚に、薄くスライスした鮪の切り身が並べられた物が出て来た。

「良い感じ!」
「にゃーん!」
(お魚にゃん!)

プティが嬉しそうな声を上げた。
プティ用には、スライスした鮪をそのまま。
お醤油が欲しいなー。
米も大豆も手に入れたから後でお醤油とお味噌を造ろう。
今はお醤油がないから、オリーブオイルと塩をかけて食べてみた。美味しい。

「美味しい!」
「にゃーん」
(おいしいにゃー)

プティが満足そうでよかった。

ふと、海岸の映像を見ると,海岸に空けた穴に魔獣が詰まって地上に顔をだしていた。
次の魔獣が穴に近づいている。

「えい。」

ズン!ズン!ズン!

穴を更に更に深くしてみた。ついでに穴の直径も広げよう。

ズン!ズン!ズン!

ある程度まで掘ったところで、感覚的にダンジョンの壁の近くに到達した事が判ったので、ゲートをオープン。穴に落ちた魔獣が、ダンジョン内に入って行くように繋げた。

上空の映像から確認して、ダンジョン出口から飛び出して行く魔獣がちゃんと落とし穴に入るように穴の位置を調整しておいた。

地図上ではエルストベルクの海岸から少し離れてはいるけど、鯨魔獣だって、島までそんなに時間をかけずに移動していたんだ。
こんなに海魔獣がダンジョンから飛び出して行ったら、エルストベルクに海魔獣が押し寄せるかもしれない。

だからどんどんダンジョンに返してしまおう。

(お魚も、返しちゃうにゃ?)

ダンジョンから飛び出して落とし穴に入って行く鮪魔獣を見て、プティが、心配そうに言った。

「鮪まだあるよ?」
(お家でも食べるニャ。お土産にゃ)

お土産として、屋敷のシェフに渡すには、切り身じゃなくて、一匹丸ごとがいいということみたいだ。

「そっかー。」

それならということで、ダンジョンから鮪魔獣が飛び出してくるのを待って、飛び出たところで狙いを定めて、雷魔法で攻撃。
痺れている隙にゲートから直接ストレージ錬金ボックスに放り込んで、脳天締めをする。
血抜きとかの下処理まではやっておこう。
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