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第5章
第171話 大市
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ダンジョンって何でも出てくるようなイメージだったけど、ダンジョンマスターが生産できるものは限られているんだって。
クーちゃんは、手作りで作れる物の他には、冒険者が落としていった剣や盾を、コピーしたりできるらしいんだけど、
ウーニャンは、手作りっぽい物はダメで、剣や盾とか、金属で出来ている物を作るのが得意らしい。
「金属か~、うーん‥‥。ちょっと考えるね。」
「考えろ~。」
ウーニャンはゴロゴロと、カーペットの上で、転がった。
「なんだ~?暖かいぞ~?」
「ホカペ。いいでしょう?それウーニャンにあげるね。」
「おお、ワレ、ありがとう~。」
ゴロンゴロンと満足そうに転がっているウーニャンをみて、安心したので、ゲートを開いて帰ろうとしたら背中越しにウーニャンの声が聞こえた。
「頼み事~。考えろ~。」
「はあい。」
金属で作ってもらいたいものって、沢山有りそう。思いついたら連絡するって伝えて、ダンジョンを後にした。
自室に戻ってから、プティのリクエストで、シーサーペントのホットカーペットを部屋用に一枚作った。
窓の近くに配置したら、プティがホットカーペットの上でゴロゴロしながらひなたぼっこを始めた。
「暑くなったら温度調整してね。」
「んにゃーん」
最近、窓辺で日向ぼっこをする事が多くなったプティ。最近気温が低いから、やっぱり寒かったんだな。
ご機嫌そうにへそ天で寝転んだプティを眺めながら思った。
「え?大市?普通の市場とは違うの?」
夕食の時、兄様に明日、王都で開催される今年最後の大市に行こうと誘われた。
「市場は、市場通りだけだろう? 大市は、規模が大きいんだよ。各地から商業旅団を組んで王都に集まってくるんだって。
ソーマは香辛料とか見るの好きだろう?普段より沢山の種類が売られると思うよ。」
「わあ、楽しみ。」
「特設で作ったステージで歌や楽器の演奏とかもあるし、大道芸人も出てくるんだって。」
「えぇ?市というよりお祭りだね!」
凄く楽しみになった。兄様と出発時間の約束をしてうきうきとした気持ちで部屋に戻った。
翌朝、目が覚めてから、重たい窓を少し開けると、隙間から冷たい乾いた風が部屋の中に吹き込んで来た。
木の葉が黄色や赤に染まっているのが窓から見える。まだ本格的に雪が振ったりはしていないけど、もうすっかり冬なんだなあ。
年最後の大市は例年はもっと早めの時期に開催されるんだそうだ。今年は、「魔獣の入れ替え」によって各地でスタンビートが発生して
一時期は、今年の大市の中止が決定していた。
でも、想定していたよりも、ずっと早くスタンビートが治まったので、経済の復興を目的として、中止ととなっていた今年最後の大市を急遽開催することになったんだって。
といっても、一度中止予定となっていたイベントだ、開催の連絡、準備にも時間がかかる為、参加出来る商人も限られている。
例年より規模は小さいんだって。
クーちゃんは、手作りで作れる物の他には、冒険者が落としていった剣や盾を、コピーしたりできるらしいんだけど、
ウーニャンは、手作りっぽい物はダメで、剣や盾とか、金属で出来ている物を作るのが得意らしい。
「金属か~、うーん‥‥。ちょっと考えるね。」
「考えろ~。」
ウーニャンはゴロゴロと、カーペットの上で、転がった。
「なんだ~?暖かいぞ~?」
「ホカペ。いいでしょう?それウーニャンにあげるね。」
「おお、ワレ、ありがとう~。」
ゴロンゴロンと満足そうに転がっているウーニャンをみて、安心したので、ゲートを開いて帰ろうとしたら背中越しにウーニャンの声が聞こえた。
「頼み事~。考えろ~。」
「はあい。」
金属で作ってもらいたいものって、沢山有りそう。思いついたら連絡するって伝えて、ダンジョンを後にした。
自室に戻ってから、プティのリクエストで、シーサーペントのホットカーペットを部屋用に一枚作った。
窓の近くに配置したら、プティがホットカーペットの上でゴロゴロしながらひなたぼっこを始めた。
「暑くなったら温度調整してね。」
「んにゃーん」
最近、窓辺で日向ぼっこをする事が多くなったプティ。最近気温が低いから、やっぱり寒かったんだな。
ご機嫌そうにへそ天で寝転んだプティを眺めながら思った。
「え?大市?普通の市場とは違うの?」
夕食の時、兄様に明日、王都で開催される今年最後の大市に行こうと誘われた。
「市場は、市場通りだけだろう? 大市は、規模が大きいんだよ。各地から商業旅団を組んで王都に集まってくるんだって。
ソーマは香辛料とか見るの好きだろう?普段より沢山の種類が売られると思うよ。」
「わあ、楽しみ。」
「特設で作ったステージで歌や楽器の演奏とかもあるし、大道芸人も出てくるんだって。」
「えぇ?市というよりお祭りだね!」
凄く楽しみになった。兄様と出発時間の約束をしてうきうきとした気持ちで部屋に戻った。
翌朝、目が覚めてから、重たい窓を少し開けると、隙間から冷たい乾いた風が部屋の中に吹き込んで来た。
木の葉が黄色や赤に染まっているのが窓から見える。まだ本格的に雪が振ったりはしていないけど、もうすっかり冬なんだなあ。
年最後の大市は例年はもっと早めの時期に開催されるんだそうだ。今年は、「魔獣の入れ替え」によって各地でスタンビートが発生して
一時期は、今年の大市の中止が決定していた。
でも、想定していたよりも、ずっと早くスタンビートが治まったので、経済の復興を目的として、中止ととなっていた今年最後の大市を急遽開催することになったんだって。
といっても、一度中止予定となっていたイベントだ、開催の連絡、準備にも時間がかかる為、参加出来る商人も限られている。
例年より規模は小さいんだって。
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