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第4章
第156話 王子らしさ発揮?
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馬が全滅と聞いて、皆絶望的な顔になった。
更に、ここが結界の外らしいときいて、悲鳴が上がる。
ここが魔獣が出る場所であることは、もう認識しているけれど、結界域の外だとすると、王都からかなりの距離があるということだ。
令嬢達、ペトラさんとフィリーヌさんが泣き出した。ピンクツインテールは、わめいている。
「どうやって帰るのよぅ!歩くのは嫌よぅ!」
「静かになさい!」
オリーヴィアさんが、ピンクツインテールを叱った。
「きゃぁ!怖い!イーチ様ぁ! オリーヴィアさんが酷いんですぅ。」
ピンクツインテールが、イーチ王子の腕に手を添えて、泣きついた。
「レーナ、落ち着こう。」
イーチ王子は、しっかりとした口調で言った。
「分かっているのは、このままここに留まっていても、また、魔獣に襲われる可能性があるということだ。もうすぐ日が暮れる。早急に移動を開始しないといけない。」
「殿下、それについて提案が。」
ヘルマンさんが、手を挙げて言った。
「ここに来る少し手前で、馬車の窓から外を見たとき、村が見えました。そこに一時避難するのはどうでしょうか。」
「村だと。どっちだ。」
イーチ王子が周囲を見回した。
「あの丘の影になっている辺りです。」
ヘルマンさんが丘の方を指差した。
「えー、あの丘迄でも結構距離あるじゃないぃ」
ピンクツインテールは不満顔だ。
「馬車はあちら側から来たのです。王都に帰るとしても、同じ方向です。」
「それなら、向う方向は決まったな。」
行くぞ、と言いかけて、イーチ王子は、皆の顔を見回し、様子を確かめた。
「これから、徒歩で、まずは村を目指す。足を怪我して歩けない者は居ないか?」
皆が頷くと、「行くぞ」と言ってイーチ王子が歩き出した。
なんだか、イーチ王子が急にしっかりして来た?
もともと、決断して人を引っ張るタイプではあるから、判断さえ間違ってなければ、頼りになる感じなのかな。
やや、不敬な事を考えながら、ついていく。
負担がすくないように、ラルフ君達の薬草は白イヤシ草を一束残して、後は僕のマジック財布に入れた。
白イヤシ草は、怪我をしたときに、葉っぱを揉んで傷口に張ると応急処置にもなるし、空っぽも変だと思われるので、持っていてもらう事にしたんだ。
ギュンター君達の薬草は、角狼が来たときに放り出してしまって、さんざん踏みつけられたので、ほとんど残ってないらしい。
丘に登ると、その先に村が見えた。
ちょっと安堵の声が上がる。
「まだ、油断するなよ。魔獣が来る可能性があるから、周辺を警戒しておけ。」
イーチ王子が、振り向いて言った。
「イーチ様ぁ、足が痛くなってきちゃったぁ。」
「レーナ、もう少しだよ。」
ピンクツインテールは、イーチ王子に支えてもらいたそうな仕草をしていたけど、イーチ王子は声をかけただけだった。
そして、オリーヴィアさんの方を向いた。
「オリーヴィアも、その靴では歩きにくいだろうが、後少し、歩いてくれ。」
「‥‥!はい!」
オリーヴィアさんの靴は、結構ヒールが高い。待ち歩き仕様のブーツだ。
確かに歩きにくそうだけど、なんだ?どうした?
イーチ王子に何か心境の変化があったのかな。
まあ、巻き込まないでいてくれればいいか。
更に、ここが結界の外らしいときいて、悲鳴が上がる。
ここが魔獣が出る場所であることは、もう認識しているけれど、結界域の外だとすると、王都からかなりの距離があるということだ。
令嬢達、ペトラさんとフィリーヌさんが泣き出した。ピンクツインテールは、わめいている。
「どうやって帰るのよぅ!歩くのは嫌よぅ!」
「静かになさい!」
オリーヴィアさんが、ピンクツインテールを叱った。
「きゃぁ!怖い!イーチ様ぁ! オリーヴィアさんが酷いんですぅ。」
ピンクツインテールが、イーチ王子の腕に手を添えて、泣きついた。
「レーナ、落ち着こう。」
イーチ王子は、しっかりとした口調で言った。
「分かっているのは、このままここに留まっていても、また、魔獣に襲われる可能性があるということだ。もうすぐ日が暮れる。早急に移動を開始しないといけない。」
「殿下、それについて提案が。」
ヘルマンさんが、手を挙げて言った。
「ここに来る少し手前で、馬車の窓から外を見たとき、村が見えました。そこに一時避難するのはどうでしょうか。」
「村だと。どっちだ。」
イーチ王子が周囲を見回した。
「あの丘の影になっている辺りです。」
ヘルマンさんが丘の方を指差した。
「えー、あの丘迄でも結構距離あるじゃないぃ」
ピンクツインテールは不満顔だ。
「馬車はあちら側から来たのです。王都に帰るとしても、同じ方向です。」
「それなら、向う方向は決まったな。」
行くぞ、と言いかけて、イーチ王子は、皆の顔を見回し、様子を確かめた。
「これから、徒歩で、まずは村を目指す。足を怪我して歩けない者は居ないか?」
皆が頷くと、「行くぞ」と言ってイーチ王子が歩き出した。
なんだか、イーチ王子が急にしっかりして来た?
もともと、決断して人を引っ張るタイプではあるから、判断さえ間違ってなければ、頼りになる感じなのかな。
やや、不敬な事を考えながら、ついていく。
負担がすくないように、ラルフ君達の薬草は白イヤシ草を一束残して、後は僕のマジック財布に入れた。
白イヤシ草は、怪我をしたときに、葉っぱを揉んで傷口に張ると応急処置にもなるし、空っぽも変だと思われるので、持っていてもらう事にしたんだ。
ギュンター君達の薬草は、角狼が来たときに放り出してしまって、さんざん踏みつけられたので、ほとんど残ってないらしい。
丘に登ると、その先に村が見えた。
ちょっと安堵の声が上がる。
「まだ、油断するなよ。魔獣が来る可能性があるから、周辺を警戒しておけ。」
イーチ王子が、振り向いて言った。
「イーチ様ぁ、足が痛くなってきちゃったぁ。」
「レーナ、もう少しだよ。」
ピンクツインテールは、イーチ王子に支えてもらいたそうな仕草をしていたけど、イーチ王子は声をかけただけだった。
そして、オリーヴィアさんの方を向いた。
「オリーヴィアも、その靴では歩きにくいだろうが、後少し、歩いてくれ。」
「‥‥!はい!」
オリーヴィアさんの靴は、結構ヒールが高い。待ち歩き仕様のブーツだ。
確かに歩きにくそうだけど、なんだ?どうした?
イーチ王子に何か心境の変化があったのかな。
まあ、巻き込まないでいてくれればいいか。
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