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第4章

第146話 商人スキル

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接客を終えてきて、後から状況を聞いた叔父様に、ぎゅぎゅーっと抱きしめられた。

「ソーマ、怪しい物を見た時は、すぐに知らせるだけにして。呪いでもついたら大変だからね。」
「あ、はあい。ごめんなさい。」

状態異常耐性もあるし、あからさまに悪い呪いのグッズとかは近づきたくもないけど、こんなの買って来たらまあ、心配されちゃうよね。

その後、市場の買い物の状況を報告した。薪とかも確かに備蓄品だけど、ブローチの事もあって、買うのは、食料品だけにしなさいって言われちゃったよ。

リーヌスさんの食堂の話もした。
お店に営業の人が話をしにいってくれることになった。業務用のソースの販売も検討してくれるって。
ソースやらケチャップ、マヨネーズとかを、街中の食堂やレストランに卸売りしたり、業務提携してエルスト商会の品を使った料理を販売したりすることを進める話になった。
提携店を増やしたいみたいだ。
美味しいお店が増えるといいな。

それから毎日のように市場に行って、買い物をしていたけれど、少しずつ少しずつ、物品が値上がりしていくのがわかった。

買うのは食料品だけってことになっているけど、価格の相場の変動は確認したいので、食料品以外の売り場も見て回っている。
市場の出店以外の普通のお店も覗いているけど、武器の値上がり率が大きい。一ヶ月前の二倍くらいになっている。

食料品も平均1.3倍くらいになっているかな。

比較的御手頃価格で出しているお店を見つけて、買い占めたらまずいだろうと遠慮がちに買おうとしたら、売り切って早く王都を出たいのでサービスするから買えるだけ買って欲しいと言われてしまった。
それならば、と買えるだけ買うけれど。結界がある王都に居た方が安全なんじゃないか聞いてみたら、仕入れできないし、物価が上がって来ているから移動できるうちに、他所に行って行商した方がいいんだって。

市場に買い物に来ている人達の雰囲気は、変わらない気がするけど、お店を出している人達は、物価の上昇を間近に感じているからか、ちょっと張りつめた雰囲気になってきている。

「坊ちゃん坊ちゃん、今日はキャベツ入ったよ!沢山買ってくれるならおまけするよ!」
「坊ちゃん、干し肉の出来がいいのがあるよ。」

市場の人とも、段々顔なじみになってきていて、「いつも沢山買ってくれる坊ちゃん」って思われているらしくて、市場のメイン通りを通るとあちこちから声がかけられる。
顔なじみになってくると、世間話で色々と情報がもらえる。

「西の方の農園が魔獣にやられたらしいよ。その前にこれ仕入れたけど、この後はもう入ってこないよ。」

「南は段々怪しくなってきたから、収穫を早めたらしい。完熟でないけど、今買っておいたほうがいいよ。」

ーーーー熟練度があがったにゃ。情報が入りやすくなったにゃ。掘り出し物も見つけやすいニャ。

突然、アナウンス。え、商人か何かのスキル?
スキルが上がったのならいいけど‥‥、アナウンスするほどなの? プティ?
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