46 / 466
第2章
第46話 呪いのペンダント?
しおりを挟む
少し市場の奥に行くと、古着のお店が並んでいた。麻の生成りの服のお店もあれば、旅の外套とかを売っているお店もある。
魔獣の皮で作られた胸当てとかも売られている。
野菜売り場より客引きが結構すごい。すごい勢いで話しかけてくるお兄さんに腕をつかまれそうになった。
そうしたら、すっと、護衛の人が割って入ってくれる。護衛の人が睨むと、お兄さんは離れて行った。
「大丈夫?」
「うん、ちょっとびっくりしただけ」
兄様が心配そうに覗き込むので、僕は首を横に振った。
人ごみは結構平気だけど、自分よりずっと背の高い人に、ぐいぐい来られるとちょっとビビるね。
「もう帰る?」
「え、もっと見たいよ」
まだちょっとしか見ていないのに、兄様はもう帰ろうかとか言いだした。さっきの客引きが気に障ったみたいだ。
「兄様、まだちょっとしか見てないです」
「うーん」
兄様は口をへの字にゆがめて、周囲を見回した。周りに居る護衛の人の存在を確かめる。
「‥‥、じゃあ、買わないお店は、ちょっと離れたところから見るようにしようか」
「うん」
さっきは、お店に近い位置にいたから、お店の人も、僕が買うと思ったのかもしれないね。
古着や防具は、買う予定ではないから離れて眺めるだけでいいので、ゆっくり目に歩いて、前を通り過ぎるだけにした。
その先に行くと、ペンダントや指輪のお店が有った。
母様や姉様のお土産になるだろうか。
でも、近づくとまた手をつかまれるかも、と思って、ちょっと遠巻きに眺めていたら、声が聞こえた。
ーーーーちょっと呪いがついてるにゃ。離れているから影響はないにゃ。
「え?」
思わず、声を出してしまった。
呪い?
もう一度、台の上に並べられたペンダントを見つめてみる。一つ一つ順番に意識をむけていると、赤に黒い模様が入った石がついたペンダントを見たときに反応があった。
ーーーーペンダント、にゃ。色が好きじゃないにゃ。ちょっと呪いがついてるにゃ。身につけてなければ平気ニャ。
‥‥色が好みじゃない方が重要っぽい。
さっきのは、状態異常耐性が反応した声で、今のが鑑定の結果なんだな。
呪いか、うーん、どうするのがいいんだろう。
「ソーマ、どうしたの? アクセサリーが気になる?」
僕が考え込み始めたので、兄様が気にして聞いてくれた。
「‥‥、アクセサリーって、呪いとかついてたりするものもあるのかな」
「うーん、中古のアクセサリーだと、そういう物も時々あるって聞くよ。市場に出ている物だと、中古の物が多そうだし、紛れ込んでいるものあるかもしれないね」
「その場合は、どうなるの?」
魔獣の皮で作られた胸当てとかも売られている。
野菜売り場より客引きが結構すごい。すごい勢いで話しかけてくるお兄さんに腕をつかまれそうになった。
そうしたら、すっと、護衛の人が割って入ってくれる。護衛の人が睨むと、お兄さんは離れて行った。
「大丈夫?」
「うん、ちょっとびっくりしただけ」
兄様が心配そうに覗き込むので、僕は首を横に振った。
人ごみは結構平気だけど、自分よりずっと背の高い人に、ぐいぐい来られるとちょっとビビるね。
「もう帰る?」
「え、もっと見たいよ」
まだちょっとしか見ていないのに、兄様はもう帰ろうかとか言いだした。さっきの客引きが気に障ったみたいだ。
「兄様、まだちょっとしか見てないです」
「うーん」
兄様は口をへの字にゆがめて、周囲を見回した。周りに居る護衛の人の存在を確かめる。
「‥‥、じゃあ、買わないお店は、ちょっと離れたところから見るようにしようか」
「うん」
さっきは、お店に近い位置にいたから、お店の人も、僕が買うと思ったのかもしれないね。
古着や防具は、買う予定ではないから離れて眺めるだけでいいので、ゆっくり目に歩いて、前を通り過ぎるだけにした。
その先に行くと、ペンダントや指輪のお店が有った。
母様や姉様のお土産になるだろうか。
でも、近づくとまた手をつかまれるかも、と思って、ちょっと遠巻きに眺めていたら、声が聞こえた。
ーーーーちょっと呪いがついてるにゃ。離れているから影響はないにゃ。
「え?」
思わず、声を出してしまった。
呪い?
もう一度、台の上に並べられたペンダントを見つめてみる。一つ一つ順番に意識をむけていると、赤に黒い模様が入った石がついたペンダントを見たときに反応があった。
ーーーーペンダント、にゃ。色が好きじゃないにゃ。ちょっと呪いがついてるにゃ。身につけてなければ平気ニャ。
‥‥色が好みじゃない方が重要っぽい。
さっきのは、状態異常耐性が反応した声で、今のが鑑定の結果なんだな。
呪いか、うーん、どうするのがいいんだろう。
「ソーマ、どうしたの? アクセサリーが気になる?」
僕が考え込み始めたので、兄様が気にして聞いてくれた。
「‥‥、アクセサリーって、呪いとかついてたりするものもあるのかな」
「うーん、中古のアクセサリーだと、そういう物も時々あるって聞くよ。市場に出ている物だと、中古の物が多そうだし、紛れ込んでいるものあるかもしれないね」
「その場合は、どうなるの?」
1
お気に入りに追加
172
あなたにおすすめの小説
スマートシステムで異世界革命
小川悟
ファンタジー
/// 毎日19時に投稿する予定です。 ///
★☆★ システム開発の天才!異世界転移して魔法陣構築で生産チート! ★☆★
新道亘《シンドウアタル》は、自分でも気が付かないうちにボッチ人生を歩み始めていた。
それならボッチ卒業の為に、現実世界のしがらみを全て捨て、新たな人生を歩もうとしたら、異世界女神と事故で現実世界のすべてを捨て、やり直すことになってしまった。
異世界に行くために、新たなスキルを神々と作ったら、とんでもなく生産チートなスキルが出来上がる。
スマフォのような便利なスキルで異世界に生産革命を起こします!
序章(全5話)異世界転移までの神々とのお話しです
第1章(全12話+1話)転生した場所での検証と訓練
第2章(全13話+1話)滞在先の街と出会い
第3章(全44話+4話)遺産活用と結婚
第4章(全17話)ダンジョン探索
第5章(執筆中)公的ギルド?
※第3章以降は少し内容が過激になってきます。
上記はあくまで予定です。
カクヨムでも投稿しています。
夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~
青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。
彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。
ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。
彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。
これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。
※カクヨムにも投稿しています
もっと甘やかして! ~人間だけど猫に変身できるのは秘密です~
いずみず
ファンタジー
気が付いたら赤ちゃんになっていた。えっ、魔法や魔道具があるの? もしかしてここって異世界?!
う~ん、ちゃんと生きて行けるのか心配だ。よし、親や周りの大人達にカワイイ演技やら大好きアピールをしまくろう。可愛がって育ててくれるはず。みんなに甘やかされるためなら何でもするぞー!
じゃあ今日はね、あらすじを読んでくれたあなたに特別サービス。今まで頑張ってきた成果を見せちゃおうかな。僕が頼めば何でもしてくれるんだよ。
「まんま、えぐぅ(ママ、抱っこして)」
「え、またおっぱいなの? ママ疲れちゃったから嫌よ。もう今日だけで何度目かしらね。早く卒業して欲しいわ」
「うええええええええええん!」
前世の記憶を持ったまま赤ん坊に生まれ変わった男の子。彼にはとんでもない秘密があった。
これはのんびりスローライフを目標としつつ、裏では猫の姿で冒険するけど皆には内緒にしているお話。猫の姿のときはいっぱい魔法を使え、空間を壊したりブレスも吐くけど普通だよね?
たまたま見つけて読んでくれた皆様ありがとうございます。甘えん坊な主人公の気持ちになって読むと面白いと思います。赤ちゃんから成長して学園通ったりラブコメしたりと騒がしくなる予定です。
小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、ノベルアップ+で同時掲載してます。更新は不定期です。面白い、続き読みたいと思えるような作品を目指して頑張ります。
【リクエスト作品】邪神のしもべ 異世界での守護神に邪神を選びました…だって俺には凄く気高く綺麗に見えたから!
石のやっさん
ファンタジー
主人公の黒木瞳(男)は小さい頃に事故に遭い精神障害をおこす。
その障害は『美醜逆転』ではなく『美恐逆転』という物。
一般人から見て恐怖するものや、悍ましいものが美しく見え、美しいものが醜く見えるという物だった。
幼い頃には通院をしていたが、結局それは治らず…今では周りに言わずに、1人で抱えて生活していた。
そんな辛い日々の中教室が光り輝き、クラス全員が異世界転移に巻き込まれた。
白い空間に声が流れる。
『我が名はティオス…別世界に置いて創造神と呼ばれる存在である。お前達は、異世界ブリエールの者の召喚呪文によって呼ばれた者である』
話を聞けば、異世界に召喚された俺達に神々が祝福をくれると言う。
幾つもの神を見ていくなか、黒木は、誰もが近寄りさえしない女神に目がいった。
金髪の美しくまるで誰も彼女の魅力には敵わない。
そう言い切れるほど美しい存在…
彼女こそが邪神エグソーダス。
災いと不幸をもたらす女神だった。
今回の作品は『邪神』『美醜逆転』その二つのリクエストから書き始めました。
辺境伯令嬢に転生しました。
織田智子
ファンタジー
ある世界の管理者(神)を名乗る人(?)の願いを叶えるために転生しました。
アラフィフ?日本人女性が赤ちゃんからやり直し。
書き直したものですが、中身がどんどん変わっていってる状態です。
異世界の大賢者が僕に取り憑いた件
黄昏人
ファンタジー
中学1年生の僕の頭に、異世界の大賢者と自称する霊?が住み着いてしまった。彼は魔法文明が栄える世界で最も尊敬されていた人物だという。しかし、考えを共有する形になった僕は、深く広い知識は認めるけど彼がそんな高尚な人物には思えない。とは言え、偉人と言われた人々もそんなものかもしれないけどね。
僕は彼に鍛えられて、ぽっちゃりだった体は引き締まったし、勉強も含めて能力は上がっていったし、そして魔法を使えるようになった。だけど、重要なのはそこでなくて、魔法に目覚めるための“処方”であり、異世界で使っている魔道具なんだよ。
“処方”によって、人は賢くなる。そして、魔道具によって機械はずっと効率が良くなるんだ。例えば、発電所は電子を引き出す魔道具でいわば永久機関として働く。自動車は電気を動力として回転の魔道具で動くのだ。これを、賢くなった人々が作り、使うわけだから、地球上の温暖化とエネルギーの問題も解決するよね。
そして、日本がさらに世界の仕組みがどんどん変わっていくのだけど、その中心に大賢者が取り憑いた僕がいるんだよ。僕はもう少しのんびりしたいのだけどね。
備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ
ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。
見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は?
異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。
鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。
乙女ゲーのモブデブ令嬢に転生したので平和に過ごしたい
ゆの
恋愛
私は日比谷夏那、18歳。特に優れた所もなく平々凡々で、波風立てずに過ごしたかった私は、特に興味のない乙女ゲームを友人に強引に薦められるがままにプレイした。
だが、その乙女ゲームの各ルートをクリアした翌日に事故にあって亡くなってしまった。
気がつくと、乙女ゲームに1度だけ登場したモブデブ令嬢に転生していた!!特にゲームの影響がない人に転生したことに安堵した私は、ヒロインや攻略対象に関わらず平和に過ごしたいと思います。
だけど、肉やお菓子より断然大好きなフルーツばっかりを食べていたらいつの間にか痩せて、絶世の美女に…?!
平和に過ごしたい令嬢とそれを放って置かない攻略対象達の平和だったり平和じゃなかったりする日々が始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる