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第16話 プティグッズ
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「兄様、石の用事は済みました!」
「うん、満足したんだね」
「はい!」
兄様と一緒に護衛の人を引き連れて、馬車に戻る。大通りの方にまた行ってみたいけど、今日は公園だけッて約束だったから我慢だ。
それに、帰ってプティグッズを考えなくちゃ。
馬車の中で、どんなグッズを作ろうかわくわくしていると、兄様が安心したように微笑んだ。
「よかった、すっかり元気になったね。昨日はごめんね。僕がついていながら怖い思いをさせてしまって」
「ううん、兄様助けにきてくれたじゃないですか。」
あのとき格好良かったです!と兄様が階段の下で腕を広げた光景を真似した。
あはは、と笑い合った。
タウンハウスに帰ってから、プティグッズの制作に着手した。
ゲームのとき見たいに、冒険者向けがいいのかな。王都で冒険者をまだみていないけど。
もしも冒険者が少ないなら、他の人にも受け入れられるものがいいのかな。
ゲーム内グッズで作っていた、幸運値がほんの少しだけあがるプティラックの腕輪を作ってみよう。
冒険者の屈強な男性がつけてもかっこいい感じのやつと、女性がつけてお洒落な感じのがあるといいかな。
「女性向けか‥‥」
なにか、女性向けによさそうなものはないかな。
母様か姉様に聞いてみようかな、と思って探したら、母様、姉様、マーリエと我が家の女性三人が
居間に集まっていた。
叔父様の商会で、王都先行販売された化粧品を、試しているらしい。
マーリエは、まだ6歳なのに、薄いピンクのリップクリームをつけてもらってご機嫌だ。
「あら、ソーマ!こっちにいらっしゃい」
母様が僕を見つけて手招きをした。
これは僕も化粧されそうな流れだ。
案の定、ピンクのリップクリームを近づけてきたので、とっさに、手を前に出して言った。
「母様、これ、これで実験したいです!」
なんとかこの流れを止めようと思って、言ってみた。なんか作っちゃおう。
魔法陣を定着させる用の小さな魔石は、猫型の顔の部分に目のように埋め込んだものを既に作ってあった。
それに使おうとしてた魔法陣は、幸運度アップのを準備していたけど、それじゃないのがいいな。
「ソーマ、また魔道具を考えたの?」
「あ、猫ちゃん、可愛いー」
マーリエが、猫型を、つかもうとするのを、やんわりと制止して、とりあえず、母様に許可をもらって、この中ではあまり人気がなかったらしい無色のリップクリームの蓋に細工をすることにした。
腰につけている、道具袋から、固定剤を出して、リップクリームの蓋に、猫型を貼付けた。
ぎりぎりはみ出ない大きさだ。
道具袋はいつも持ち歩いている訳ではないよ。
何かアイデアを探しているときには、思いついたときにすぐに作業ができるように持ち歩くようにしているんだ。
固定剤は、特殊な液体で、固まると魔法陣から伝わる魔力を、周囲に発散するようにしているんだ。
腕輪とかのグッズだと、魔力を込めたときに、身につけている人に、効果があらわれるようになる。
猫型を貼付けたら、定着させる魔法陣を準備する。
前に、色々実験でつくった魔法陣にそれっぽいのがあったはず。
リップクリームなのでしっとりつやつやがいいかな。
うん、いけそう。
猫型に魔法陣を定着させて、さらにその上にカバーして、なおかつ魔力が伝わりやすくなる液ジェルを塗る。
ふぅっと風魔法で乾かしたら、出来上がり!
「うん、満足したんだね」
「はい!」
兄様と一緒に護衛の人を引き連れて、馬車に戻る。大通りの方にまた行ってみたいけど、今日は公園だけッて約束だったから我慢だ。
それに、帰ってプティグッズを考えなくちゃ。
馬車の中で、どんなグッズを作ろうかわくわくしていると、兄様が安心したように微笑んだ。
「よかった、すっかり元気になったね。昨日はごめんね。僕がついていながら怖い思いをさせてしまって」
「ううん、兄様助けにきてくれたじゃないですか。」
あのとき格好良かったです!と兄様が階段の下で腕を広げた光景を真似した。
あはは、と笑い合った。
タウンハウスに帰ってから、プティグッズの制作に着手した。
ゲームのとき見たいに、冒険者向けがいいのかな。王都で冒険者をまだみていないけど。
もしも冒険者が少ないなら、他の人にも受け入れられるものがいいのかな。
ゲーム内グッズで作っていた、幸運値がほんの少しだけあがるプティラックの腕輪を作ってみよう。
冒険者の屈強な男性がつけてもかっこいい感じのやつと、女性がつけてお洒落な感じのがあるといいかな。
「女性向けか‥‥」
なにか、女性向けによさそうなものはないかな。
母様か姉様に聞いてみようかな、と思って探したら、母様、姉様、マーリエと我が家の女性三人が
居間に集まっていた。
叔父様の商会で、王都先行販売された化粧品を、試しているらしい。
マーリエは、まだ6歳なのに、薄いピンクのリップクリームをつけてもらってご機嫌だ。
「あら、ソーマ!こっちにいらっしゃい」
母様が僕を見つけて手招きをした。
これは僕も化粧されそうな流れだ。
案の定、ピンクのリップクリームを近づけてきたので、とっさに、手を前に出して言った。
「母様、これ、これで実験したいです!」
なんとかこの流れを止めようと思って、言ってみた。なんか作っちゃおう。
魔法陣を定着させる用の小さな魔石は、猫型の顔の部分に目のように埋め込んだものを既に作ってあった。
それに使おうとしてた魔法陣は、幸運度アップのを準備していたけど、それじゃないのがいいな。
「ソーマ、また魔道具を考えたの?」
「あ、猫ちゃん、可愛いー」
マーリエが、猫型を、つかもうとするのを、やんわりと制止して、とりあえず、母様に許可をもらって、この中ではあまり人気がなかったらしい無色のリップクリームの蓋に細工をすることにした。
腰につけている、道具袋から、固定剤を出して、リップクリームの蓋に、猫型を貼付けた。
ぎりぎりはみ出ない大きさだ。
道具袋はいつも持ち歩いている訳ではないよ。
何かアイデアを探しているときには、思いついたときにすぐに作業ができるように持ち歩くようにしているんだ。
固定剤は、特殊な液体で、固まると魔法陣から伝わる魔力を、周囲に発散するようにしているんだ。
腕輪とかのグッズだと、魔力を込めたときに、身につけている人に、効果があらわれるようになる。
猫型を貼付けたら、定着させる魔法陣を準備する。
前に、色々実験でつくった魔法陣にそれっぽいのがあったはず。
リップクリームなのでしっとりつやつやがいいかな。
うん、いけそう。
猫型に魔法陣を定着させて、さらにその上にカバーして、なおかつ魔力が伝わりやすくなる液ジェルを塗る。
ふぅっと風魔法で乾かしたら、出来上がり!
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