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兄はシスコン
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「エレが未来の王太子妃にふさわしいことは、私だってわかってますよ。あの子は美しいだけでなく、心も優しく、誰にも分け隔てなく親切です。植物好きが高じて薬草にも詳しいですし、孤児院や病院にも足繁く通って援助して……」
「アイスケルヒ」
「子供たちの世話まで手伝っているそうじゃありませんか。読み書きの指導や病気のときの看病も……」
「わかっている」
「父上、しかしですね。エレが王太子妃にふさわしいのは確かとはいえ、別にそうなるべきだと言っているわけではないのです。そもそも……」
「わかってるから、落ち着け。ケルヒ。」
外務大臣のルシウス・ブライトン公爵は、外務省の執務室にて聞かされ続ける膨大な量の愚痴に限界が来ていた。
その愚痴は、同じ外務省で外務部第二秘書として勤める自身の嫡男、アイスケルヒ・ブライトンの口から吐き出されるもので。
まったく、これさえなければ、こいつも完璧なのだが。
予想通りの反応とはいえ、相変わらずの妹への溺愛ぶりに、ルシウス・ブライトンはひっそりと溜息をつく。
「わかると言っているだろう、アイスケルヒ。だがな、正式に王家から申し出があれば、断るわけにもいくまい?」
書類をチェックする手を止めることなく、ルシウスがたしなめる。
アイスケルヒもまた、作業を休むことなく書棚に関連書類を戻しているが、その顔をちらりと見れば完全にぶすくれているのが見て取れる。
「お前も、もう18だろう。そんな子供じみた物言いは慎め」
「……申し訳ありません」
外務部第二秘書として、その敏腕ぶりを如何なく発揮している普段の姿からは何とも想像しがたいしょぼくれようで。
その様にはルシウスも、ただただ苦笑するしかなく。
相手は王族だぞ。
不敬罪に問われるとは考えんのか、こいつは。
……まぁ、気持ちはわからないでもないが。
今日、午後は南区の孤児院に行くと、エレアーナは言っていた。
数日前に立ち寄ったとき、風邪気味の子どもたちが何人かいたらしい。
自分が育てた薬草を持っていくつもりだと。
栄養状態が十分だとは言えない孤児院の子どもたちは、ちょっとした病気が思わぬ事態を招くこともある。
それでも金のかかる医者には、なかなか診せることもできない。
そんな孤児院にとって、エレアーナが届ける薬草はとても重宝される。
風邪や腹痛などのちょっとした症状でも、我慢せずに服用できるようにと、エレアーナはこまめに王都内に2か所ある孤児院に顔を出しては様子を見ているのだ。
衛生改善の一助に、と自ら作ったハーブで作った石鹸やら洗剤やらも添えて。
合間を縫って、元気な子どもたちに読み書きや簡単な計算を教えることもあるようで、その場には孤児院の子どもたちのみならず、地区に住む他の子どもたちまで加わることもあるらしい。
孤児への偏見を取り除き、住民同士、地域交流の一環として大きな役割を果たしている、と院長や区長からは報告が上がっている。
他にも、病院に手製の匂い袋やハーブティーを持参して病人を見舞ったり、学校で子どもたちに衛生や勉学の必要を説いたり。
どうやって作ったのか見当もつかないが、ハーブを使ったというエレアーナのうがい薬は、苦みもなく、口がさっぱりして気持ちがいいと、大人気だとか。
だからといって、別にエレアーナは聖女や天使を気取っているつもりもない、ただ世話好きなだけで。
だが、そのただの世話好きが高じた結果、エレアーナの領内の評判は、かなり、いや、ずいぶんと高い。
特に、子どもたちからの人気は絶大だ。
良くできた娘だし、王太子妃として迎えるのには、実に打ってつけの人材なのは確かなのだ。
まぁ、殿下がエレアーナを望んだのは、そんな思惑や計算からではないとわかっているが。
「……あの子が王家に嫁ぐのを夢見るようなタイプだったら、私もこんなに騒いだりはしませんよ」
お前はやはり、黙ってはいられないのだな。
再び開かれた口に、ルシウスは軽く首を振る。
「言っただろう、ケルヒ。お前の言いたいことはわかっていると」
「……本当に? おわかりになるので?」
「ああ、考えることはお前と同じだ。……持って生まれた血筋や地位だけで、望むものが何でも手に入るとは思うな、だろう?」
父の言葉を聞いて、アイスケルヒは一瞬、目を見開く。
そして、くくっと喉を鳴らした。
「そうですね。さすが父上」
書類をめくっていた手を止め、ルシウスは息子の目をじっと見つめた。
アイスケルヒもまた、挑むように父の目を真っすぐに見返す。
「王命には逆らえん、それは事実だ。アイスケルヒ」
「ええ」
「本当に王命が下れば、な」
「もちろんです。そうなれば、ブライトン公爵家は反逆罪に問われることになりますから」
「……が、陛下は果たしてそこまでされるかどうか」
「……どうでしょう」
「殿下が、……レオンハルト・リーベンフラウン王太子殿下が、現国王陛下のように賢明で、視野が広く、すべての民の幸福を願う、そんな王になってくださるといいと、私は思っているのだよ。アイスケルヒ」
「そうですね。……そのような方とわかれば、私も潔く諦めてエレアーナを差し上げましょう」
あくまでも不本意そうなアイスケルヒの物言いに、ルシウスは声を出して笑ってしまった。
気分はなんだか少し愉快で。
「心配するな、ケルヒ。でなければ、もっと優秀な奴が、横からエレアーナをかっ攫ってくれるさ」
「アイスケルヒ」
「子供たちの世話まで手伝っているそうじゃありませんか。読み書きの指導や病気のときの看病も……」
「わかっている」
「父上、しかしですね。エレが王太子妃にふさわしいのは確かとはいえ、別にそうなるべきだと言っているわけではないのです。そもそも……」
「わかってるから、落ち着け。ケルヒ。」
外務大臣のルシウス・ブライトン公爵は、外務省の執務室にて聞かされ続ける膨大な量の愚痴に限界が来ていた。
その愚痴は、同じ外務省で外務部第二秘書として勤める自身の嫡男、アイスケルヒ・ブライトンの口から吐き出されるもので。
まったく、これさえなければ、こいつも完璧なのだが。
予想通りの反応とはいえ、相変わらずの妹への溺愛ぶりに、ルシウス・ブライトンはひっそりと溜息をつく。
「わかると言っているだろう、アイスケルヒ。だがな、正式に王家から申し出があれば、断るわけにもいくまい?」
書類をチェックする手を止めることなく、ルシウスがたしなめる。
アイスケルヒもまた、作業を休むことなく書棚に関連書類を戻しているが、その顔をちらりと見れば完全にぶすくれているのが見て取れる。
「お前も、もう18だろう。そんな子供じみた物言いは慎め」
「……申し訳ありません」
外務部第二秘書として、その敏腕ぶりを如何なく発揮している普段の姿からは何とも想像しがたいしょぼくれようで。
その様にはルシウスも、ただただ苦笑するしかなく。
相手は王族だぞ。
不敬罪に問われるとは考えんのか、こいつは。
……まぁ、気持ちはわからないでもないが。
今日、午後は南区の孤児院に行くと、エレアーナは言っていた。
数日前に立ち寄ったとき、風邪気味の子どもたちが何人かいたらしい。
自分が育てた薬草を持っていくつもりだと。
栄養状態が十分だとは言えない孤児院の子どもたちは、ちょっとした病気が思わぬ事態を招くこともある。
それでも金のかかる医者には、なかなか診せることもできない。
そんな孤児院にとって、エレアーナが届ける薬草はとても重宝される。
風邪や腹痛などのちょっとした症状でも、我慢せずに服用できるようにと、エレアーナはこまめに王都内に2か所ある孤児院に顔を出しては様子を見ているのだ。
衛生改善の一助に、と自ら作ったハーブで作った石鹸やら洗剤やらも添えて。
合間を縫って、元気な子どもたちに読み書きや簡単な計算を教えることもあるようで、その場には孤児院の子どもたちのみならず、地区に住む他の子どもたちまで加わることもあるらしい。
孤児への偏見を取り除き、住民同士、地域交流の一環として大きな役割を果たしている、と院長や区長からは報告が上がっている。
他にも、病院に手製の匂い袋やハーブティーを持参して病人を見舞ったり、学校で子どもたちに衛生や勉学の必要を説いたり。
どうやって作ったのか見当もつかないが、ハーブを使ったというエレアーナのうがい薬は、苦みもなく、口がさっぱりして気持ちがいいと、大人気だとか。
だからといって、別にエレアーナは聖女や天使を気取っているつもりもない、ただ世話好きなだけで。
だが、そのただの世話好きが高じた結果、エレアーナの領内の評判は、かなり、いや、ずいぶんと高い。
特に、子どもたちからの人気は絶大だ。
良くできた娘だし、王太子妃として迎えるのには、実に打ってつけの人材なのは確かなのだ。
まぁ、殿下がエレアーナを望んだのは、そんな思惑や計算からではないとわかっているが。
「……あの子が王家に嫁ぐのを夢見るようなタイプだったら、私もこんなに騒いだりはしませんよ」
お前はやはり、黙ってはいられないのだな。
再び開かれた口に、ルシウスは軽く首を振る。
「言っただろう、ケルヒ。お前の言いたいことはわかっていると」
「……本当に? おわかりになるので?」
「ああ、考えることはお前と同じだ。……持って生まれた血筋や地位だけで、望むものが何でも手に入るとは思うな、だろう?」
父の言葉を聞いて、アイスケルヒは一瞬、目を見開く。
そして、くくっと喉を鳴らした。
「そうですね。さすが父上」
書類をめくっていた手を止め、ルシウスは息子の目をじっと見つめた。
アイスケルヒもまた、挑むように父の目を真っすぐに見返す。
「王命には逆らえん、それは事実だ。アイスケルヒ」
「ええ」
「本当に王命が下れば、な」
「もちろんです。そうなれば、ブライトン公爵家は反逆罪に問われることになりますから」
「……が、陛下は果たしてそこまでされるかどうか」
「……どうでしょう」
「殿下が、……レオンハルト・リーベンフラウン王太子殿下が、現国王陛下のように賢明で、視野が広く、すべての民の幸福を願う、そんな王になってくださるといいと、私は思っているのだよ。アイスケルヒ」
「そうですね。……そのような方とわかれば、私も潔く諦めてエレアーナを差し上げましょう」
あくまでも不本意そうなアイスケルヒの物言いに、ルシウスは声を出して笑ってしまった。
気分はなんだか少し愉快で。
「心配するな、ケルヒ。でなければ、もっと優秀な奴が、横からエレアーナをかっ攫ってくれるさ」
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