上 下
43 / 43

あとがき

しおりを挟む
しおりを挟む
感想 305

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(305件)

Koro
2024.05.30 Koro

登場人物の名付けが秀逸で作者様にスッと覚えさせられました笑
タスマはタスマ以外に考えられない

側妃カレンデュラは肉体的魅力を持ち、王ジョーセフを虜にした女性であるが
その人となりについては記述が少なく正妃アリアドネへ接する態度は謎のままでした
しかし、不貞を暴かれ夫であるジョーセフに剣を向けられた時に
「やめて、ジョー!そんなものあたしに向けないで!」と叫びます
この一言で彼女が城でどのように過ごしてきたのかを表現し、その対比の残酷さに私の心は打ちのめされました
恐らくカレンデュラはアリアドネにも無関心で気楽に過ごしていたのではないでしょうか
対するアリアドネはカレンデュラの一挙一動を気にせずにはいられなかったはずです
辛い立場が我が事のように苦しく惨めでなりませんでした
アリアドネが新しい人生で幸せを掴む事を心から願っています

登場人物の殆どは同情できるわずかな余地が残されています
ジョーセフの行いは許しがたい
誰が1番悪いではなく誰が1番嫌いと問われたら迷わず浅慮で傲慢な王ジョーセフと答えます
だが、私がジョーセフに生まれ変わり同じ境遇になったとしたら
恐らく愚かな王と同じ道を辿る事になるでしょう、、

読み手の想像力をかき立てる作者様の文章力に強く感動しました

解除
ねこ
2023.06.10 ねこ

(すみません、続きです)

正直わざわざ人間に生まれ変わらなくても…とは思いましたが。よくまあその気になったな。だって家族とは1桁の年齢で離れ、その後10何年も24時間365日、夫や使用人から嫌われ見下され続けた挙句に誰にも擁護されずに冤罪で処刑されたわけで。「私は貝になりたい」ではないけれど、もう人間なんて懲り懲り、幸い精霊王とはちゅっちゅする間柄でそこで愛を育んで暮らそうとは思わなかったのか。

まあ自分勝手なストーカーの元夫に押し掛けられ、懺悔を聞かされ続けるのも嫌でしょうから仕方ないのか。それに王侯貴族は勝手でも、国民は立派ですよね。アリアドネの命日に毎年誰に指示されることなく自発的に喪に服するなんて。精霊王の裁きで農作物に被害が出て資産を喪ったり寒波で死傷者もいそうなのに、アリアドネに逆恨みすることもなく悼んでくれるのは本当に凄い。その気持ちがアリアドネにも伝わって、人間に生まれ変わる決意をしたのかな。

などなど色々想像させていただきました。とても素敵なお話でした。ありがとうございます。

解除
ねこ
2023.06.10 ねこ

大変な体調の中、完結させてくださってありがとうございます。

あとがきのifルート、納得です。私もアリアドネが兄または弟夫婦の子供に生まれたらいいのに…と思ったので。ですがよく考えてみたら、将来ポワソン公国に嫁ぐこともできるわけで。生まれてからの10数年より、結婚後の何十年も方が長いのだからOK。お父様、頑張って長生きして。もちろん、兄の息子である甥がジョーゼフみたいな男ではない大前提がありますが。

ジョーゼフに関しては、ベストな処遇だと思いました。この人のスローライフのために、騎士を派遣したり食料必需品を届けたりして国民の血税を使い続けるのはどうかと思うので。そうでなくても側妃に貢いで使い込んだであろうに。精霊王には監視し続ける労力を割くことになって申し訳ないのですが。

この人には生い立ちなど同情できる点はあっても、幽閉なのに本人の希望を聞き入れて精霊として生きるアリアドネの近くに移すような甘い対応は、何と言うか現代で言ったら不幸な家庭環境にあって酷い事件を起こした少年犯罪者を擁護し、更に成人して再犯しても名前を明かすな人権を守れと守れと主張する弁護士みたいな気持ち悪さを感じるので。

この人、実行犯の侍女が犯人として名前を挙げたからと犯人だと正妃の命と人生を奪っておきながら、第二王子の殺人犯人についても全く同じ流れで証人がいると決めつけて証拠も探さず弟を幽閉したのですよね。賢者は歴史から学び愚者は経験課から学ぶと言いますが、経験からすら学べない愚かさを不幸な生い立ちで擁護できるものなのか。他にもアリアドネを再評価した人たちを処罰したとありますし、被害者は一体どれだけになるのか。

こういう処遇を認めたアーロンや、アリアドネや精霊王の気持ちを考えずに押し掛けてきた王家の面々にはもやもやするところは確かにあります。ただソニアさんについては子供たちに父親との決別や正妃への謝罪で前を向かせるのが最優先で、二の次がアリアドネや精霊王だったんだろうな、それならこの人の子供に生まれたら何を敵にしても守ってくれるだろうから安心と判断したのかなと思いました。うっかり平民の子供にでも生まれたら、権力者に無体を強いられる未来もあるので。
(すみません、字数制限に引っ掛かりました。もう少し続きます)

解除

あなたにおすすめの小説

忘却令嬢〜そう言われましても記憶にございません〜【完】

雪乃
恋愛
ほんの一瞬、躊躇ってしまった手。 誰よりも愛していた彼女なのに傷付けてしまった。 ずっと傷付けていると理解っていたのに、振り払ってしまった。 彼女は深い碧色に絶望を映しながら微笑んだ。 ※読んでくださりありがとうございます。 ゆるふわ設定です。タグをころころ変えてます。何でも許せる方向け。

どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします

文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。 夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。 エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。 「ゲルハルトさま、愛しています」 ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。 「エレーヌ、俺はあなたが憎い」 エレーヌは凍り付いた。

【掌編集】今までお世話になりました旦那様もお元気で〜妻の残していった離婚受理証明書を握りしめイケメン公爵は涙と鼻水を垂らす

まほりろ
恋愛
新婚初夜に「君を愛してないし、これからも愛するつもりはない」と言ってしまった公爵。  彼は今まで、天才、美男子、完璧な貴公子、ポーカーフェイスが似合う氷の公爵などと言われもてはやされてきた。  しかし新婚初夜に暴言を吐いた女性が、初恋の人で、命の恩人で、伝説の聖女で、妖精の愛し子であったことを知り意気消沈している。  彼の手には元妻が置いていった「離婚受理証明書」が握られていた……。  他掌編七作品収録。 ※無断転載を禁止します。 ※朗読動画の無断配信も禁止します 「Copyright(C)2023-まほりろ/若松咲良」  某小説サイトに投稿した掌編八作品をこちらに転載しました。 【収録作品】 ①「今までお世話になりました旦那様もお元気で〜ポーカーフェイスの似合う天才貴公子と称された公爵は、妻の残していった離婚受理証明書を握りしめ涙と鼻水を垂らす」 ②「何をされてもやり返せない臆病な公爵令嬢は、王太子に竜の生贄にされ壊れる。能ある鷹と天才美少女は爪を隠す」 ③「運命的な出会いからの即日プロポーズ。婚約破棄された天才錬金術師は新しい恋に生きる!」 ④「4月1日10時30分喫茶店ルナ、婚約者は遅れてやってきた〜新聞は星座占いを見る為だけにある訳ではない」 ⑤「『お姉様はズルい!』が口癖の双子の弟が現世の婚約者! 前世では弟を立てる事を親に強要され馬鹿の振りをしていましたが、現世では奴とは他人なので天才として実力を充分に発揮したいと思います!」 ⑥「婚約破棄をしたいと彼は言った。契約書とおふだにご用心」 ⑦「伯爵家に半世紀仕えた老メイドは伯爵親子の罠にハマり無一文で追放される。老メイドを助けたのはポーカーフェイスの美女でした」 ⑧「お客様の中に褒め褒めの感想を書ける方はいらっしゃいませんか? 天才美文感想書きVS普通の少女がえんぴつで書いた感想!」

挙式後すぐに離婚届を手渡された私は、この結婚は予め捨てられることが確定していた事実を知らされました

結城芙由奈@12/27電子書籍配信
恋愛
【結婚した日に、「君にこれを預けておく」と離婚届を手渡されました】 今日、私は子供の頃からずっと大好きだった人と結婚した。しかし、式の後に絶望的な事を彼に言われた。 「ごめん、本当は君とは結婚したくなかったんだ。これを預けておくから、その気になったら提出してくれ」 そう言って手渡されたのは何と離婚届けだった。 そしてどこまでも冷たい態度の夫の行動に傷つけられていく私。 けれどその裏には私の知らない、ある深い事情が隠されていた。 その真意を知った時、私は―。 ※暫く鬱展開が続きます ※他サイトでも投稿中

お嬢様はお亡くなりになりました。

豆狸
恋愛
「お嬢様は……十日前にお亡くなりになりました」 「な……なにを言っている?」

【完結】お飾りの妻からの挑戦状

おのまとぺ
恋愛
公爵家から王家へと嫁いできたデイジー・シャトワーズ。待ちに待った旦那様との顔合わせ、王太子セオドア・ハミルトンが放った言葉に立ち会った使用人たちの顔は強張った。 「君はお飾りの妻だ。装飾品として慎ましく生きろ」 しかし、当のデイジーは不躾な挨拶を笑顔で受け止める。二人のドタバタ生活は心配する周囲を巻き込んで、やがて誰も予想しなかった展開へ…… ◇表紙はノーコピーライトガール様より拝借しています ◇全18話で完結予定

旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます

結城芙由奈@12/27電子書籍配信
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】 ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。

【完結】ドアマットに気付かない系夫の謝罪は死んだ妻には届かない 

堀 和三盆
恋愛
 一年にわたる長期出張から戻ると、愛する妻のシェルタが帰らぬ人になっていた。流行病に罹ったらしく、感染を避けるためにと火葬をされて骨になった妻は墓の下。  信じられなかった。  母を責め使用人を責めて暴れ回って、僕は自らの身に降りかかった突然の不幸を嘆いた。まだ、結婚して3年もたっていないというのに……。  そんな中。僕は遺品の整理中に隠すようにして仕舞われていた妻の日記帳を見つけてしまう。愛する妻が最後に何を考えていたのかを知る手段になるかもしれない。そんな軽い気持ちで日記を開いて戦慄した。  日記には妻がこの家に嫁いでから病に倒れるまでの――母や使用人からの壮絶な嫌がらせの数々が綴られていたのだ。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。