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78日目―天才達の拠り所―
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蛍と肌を重ね合ったあの休日。
排気口から麻酔ガスでも撒かれたのか、妙に強い眠気に崩れ落ちた梓は、気づいたら白い部屋に繋がれていた。
「……ん、ぅ」
数日前までは蛍が見ていたであろう景色を今度は己が見せられて、目の前にはアイリーン。
ブロンドの髪を掻き上げて、アイリーンはにこにこ笑う。
「ふふ、良い光景ね。あとで同僚に見せてあげようかしら」
「うる、っさい……、ぅ、ふぅ……あっ、ぁ」
「うるさいのはあなたのここでしょう? もう少し慎みを持てないのかしら」
「あ、んっ!」
自らの恥肉を虐める梓の手首をつかんで無造作に押し込むと、きゅ、と太腿の筋がこわばった。ぴたりと閉じていた陰唇が開き、愛液が溢れて床に滴る。
アイリーンは、にたにたと笑って端末を取り出した。
「ほら、もっと頑張って腰を振りなさいな。じゃないとあなたの大好きな蛍さんに傷がつくわよ?」
端末に映っているのは、四つん這いの台に拘束された蛍と、その尻をバラ鞭で撫でているあかりで。
首、肩、胴体、太もも、足首と、全身をベルトで巻かれた梓は、眉根を寄せて、指の動きを激しくした。
「あ、……ふぁ、ぁ……っあ、あああっ!」
「その調子その調子。さっすが天才サマは呑み込みが早いわね」
「こんなこと、でしか……勝てないんでしょ、あんたは。……三流」
「生意気」
梓の顎を掴んで、吐息のかかる位置まで顔を近づける。その顔は羞恥と官能で歪んでいて、果てる直前だというのがすぐにわかる。
内腿を撫で、揺れる胸、その頂点をつまんだ。
「ほら、イくときはどうするんだっけ?」
「っうう、ん……。んんあ、ぁ………イっ、………く」
がくんっ、と梓の体が揺れて、感じ入るように目を閉じる。
いつかの、幸せなときでも思い出しているようなその顔をゆがめるために、アイリーンはにたりと笑った。
「はい、じゃあ10回、イかせてあげる」
「待て、よ! も、う……」
自慰で100回果てられたら、蛍への鞭打ちは許してあげる、というのがアイリーンの提示した条件だった。
しかし、梓が一度果てるたびに、『嫌がらせ』が実行される。
乳首と陰核に繊毛の生えた管を取り付けられ、さらにアイリーンの指が膣肉を奥まで貫いて、梓は限度をはるかに超えた快楽に絶叫した。
「あああっ! あああああああっ! ま、っで、つよっ、! っひゃ、ああああっ!」
壊れた機械のようにぎしぎしとベッドを軋ませ、たちまち梓は絶頂する。
きゅ、きゅうう、と膣が締まるのを感じながら、さらにアイリーンは手を強めて笑った。
「あなた体力ひどいらしいわね。これでちょっとは肺活量増すんじゃないの?」
「う、るさっ! あ、イ……っぐ、イぐイっく、ぅぅ! あああああああああっ!」
アイリーンの軽口に満足に答えることもできずに、梓は連続で絶頂する。
しゃりしゃりと突起を擦られて果て、ポルチオとGスポットをしなやかな指で弄られて果て、そのたびにアイリーンに顎を掴まれて顔を鑑賞される。
唾液の糸を引いて喘ぎ声を上げる梓に、アイリーンは囁いた。
「良い顔ね。蛍さんとしたときも、そんな顔だったのかしら」
「いま、それっ! かんけ、いないだろっ! ……っく、ぅあああ、イ……っ!」
―――関係ないけど、思い出すわよね。
最後の10回目、潮を吹いてひときわ大きな果てに飛ばされた梓を見て、アイリーンは指を引き抜いた。
愛液を梓の髪で拭い、アイリーンは言う。
「はい、じゃあまた、頑張ってね。あと40回ぐらいはあるでしょう」
「………く、っそ。……っふ、ぅあ……っ」
梓は、散々いじめられた体を再び自分でまさぐり始める。
―――私たちは、似てるのよね。
その姿を見て、冷静に考えれば理屈に合っていない、被検体が鞭打たれないために自らを苛める梓を見て、アイリーンはふと数年前を思い出す。朝宮あかりを、手に入れる前のこと。どうしようもなく乾いていた、数年前の自分のことを。
―――私にとってはあかりがそれで、あなたにとっては蛍さんが、そうなんでしょうね。
生まれてからずっと、自己の最適化だけを追求させられて。
愛されるどころか、世間話さえほとんどない環境にいたからこそ、アイリーンには今の梓の気持ちがわかる。
髪を振り乱し、両手をべとべとに濡らしながら自らの襞をめくり、桃色の突起を激しくはじく梓に、アイリーンは片頬を吊り上げた。
―――だから、どうすれば堕ちるかなんて、手に取るようにわかるのよね。
同じ境遇にいて、辛さは想像できるけれど、だからといって救おうとかは露ほども思わない。だって同情心、共感力の欠落こそが、最適化の弊害なのだから。
「あ、あ、ああ………ま、た、……イくっ」
今後のプランを組み立てていたアイリーンの目の前で、梓がまた絶頂を迎えた。
排気口から麻酔ガスでも撒かれたのか、妙に強い眠気に崩れ落ちた梓は、気づいたら白い部屋に繋がれていた。
「……ん、ぅ」
数日前までは蛍が見ていたであろう景色を今度は己が見せられて、目の前にはアイリーン。
ブロンドの髪を掻き上げて、アイリーンはにこにこ笑う。
「ふふ、良い光景ね。あとで同僚に見せてあげようかしら」
「うる、っさい……、ぅ、ふぅ……あっ、ぁ」
「うるさいのはあなたのここでしょう? もう少し慎みを持てないのかしら」
「あ、んっ!」
自らの恥肉を虐める梓の手首をつかんで無造作に押し込むと、きゅ、と太腿の筋がこわばった。ぴたりと閉じていた陰唇が開き、愛液が溢れて床に滴る。
アイリーンは、にたにたと笑って端末を取り出した。
「ほら、もっと頑張って腰を振りなさいな。じゃないとあなたの大好きな蛍さんに傷がつくわよ?」
端末に映っているのは、四つん這いの台に拘束された蛍と、その尻をバラ鞭で撫でているあかりで。
首、肩、胴体、太もも、足首と、全身をベルトで巻かれた梓は、眉根を寄せて、指の動きを激しくした。
「あ、……ふぁ、ぁ……っあ、あああっ!」
「その調子その調子。さっすが天才サマは呑み込みが早いわね」
「こんなこと、でしか……勝てないんでしょ、あんたは。……三流」
「生意気」
梓の顎を掴んで、吐息のかかる位置まで顔を近づける。その顔は羞恥と官能で歪んでいて、果てる直前だというのがすぐにわかる。
内腿を撫で、揺れる胸、その頂点をつまんだ。
「ほら、イくときはどうするんだっけ?」
「っうう、ん……。んんあ、ぁ………イっ、………く」
がくんっ、と梓の体が揺れて、感じ入るように目を閉じる。
いつかの、幸せなときでも思い出しているようなその顔をゆがめるために、アイリーンはにたりと笑った。
「はい、じゃあ10回、イかせてあげる」
「待て、よ! も、う……」
自慰で100回果てられたら、蛍への鞭打ちは許してあげる、というのがアイリーンの提示した条件だった。
しかし、梓が一度果てるたびに、『嫌がらせ』が実行される。
乳首と陰核に繊毛の生えた管を取り付けられ、さらにアイリーンの指が膣肉を奥まで貫いて、梓は限度をはるかに超えた快楽に絶叫した。
「あああっ! あああああああっ! ま、っで、つよっ、! っひゃ、ああああっ!」
壊れた機械のようにぎしぎしとベッドを軋ませ、たちまち梓は絶頂する。
きゅ、きゅうう、と膣が締まるのを感じながら、さらにアイリーンは手を強めて笑った。
「あなた体力ひどいらしいわね。これでちょっとは肺活量増すんじゃないの?」
「う、るさっ! あ、イ……っぐ、イぐイっく、ぅぅ! あああああああああっ!」
アイリーンの軽口に満足に答えることもできずに、梓は連続で絶頂する。
しゃりしゃりと突起を擦られて果て、ポルチオとGスポットをしなやかな指で弄られて果て、そのたびにアイリーンに顎を掴まれて顔を鑑賞される。
唾液の糸を引いて喘ぎ声を上げる梓に、アイリーンは囁いた。
「良い顔ね。蛍さんとしたときも、そんな顔だったのかしら」
「いま、それっ! かんけ、いないだろっ! ……っく、ぅあああ、イ……っ!」
―――関係ないけど、思い出すわよね。
最後の10回目、潮を吹いてひときわ大きな果てに飛ばされた梓を見て、アイリーンは指を引き抜いた。
愛液を梓の髪で拭い、アイリーンは言う。
「はい、じゃあまた、頑張ってね。あと40回ぐらいはあるでしょう」
「………く、っそ。……っふ、ぅあ……っ」
梓は、散々いじめられた体を再び自分でまさぐり始める。
―――私たちは、似てるのよね。
その姿を見て、冷静に考えれば理屈に合っていない、被検体が鞭打たれないために自らを苛める梓を見て、アイリーンはふと数年前を思い出す。朝宮あかりを、手に入れる前のこと。どうしようもなく乾いていた、数年前の自分のことを。
―――私にとってはあかりがそれで、あなたにとっては蛍さんが、そうなんでしょうね。
生まれてからずっと、自己の最適化だけを追求させられて。
愛されるどころか、世間話さえほとんどない環境にいたからこそ、アイリーンには今の梓の気持ちがわかる。
髪を振り乱し、両手をべとべとに濡らしながら自らの襞をめくり、桃色の突起を激しくはじく梓に、アイリーンは片頬を吊り上げた。
―――だから、どうすれば堕ちるかなんて、手に取るようにわかるのよね。
同じ境遇にいて、辛さは想像できるけれど、だからといって救おうとかは露ほども思わない。だって同情心、共感力の欠落こそが、最適化の弊害なのだから。
「あ、あ、ああ………ま、た、……イくっ」
今後のプランを組み立てていたアイリーンの目の前で、梓がまた絶頂を迎えた。
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