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ラルト視点

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エミリーは自立していた。僕は諦めるべきだったんだ。もういい。正妃を娶って国王になろう。僕はその覚悟を決めたんだ。その覚悟を決めるためにエミリーと会った。はずだった。僕が4年間必死に探した日々を彼女は好きじゃないと一刀両断した。僕自身が否定されたような気がして僕はショックを受けた。まあ仕方ない。彼女の優しさに甘んじてマリと遊んでいたのは事実。本来なら王城を追い出されてもおかしくないのに、エミリーは黙ってずっと耐えていた。だから見捨てられた。当たり前のことなのに、胸が痛む。僕はただ無能で最低な王子。それなのに、マリとエミリー両方に愛されたいと思ったから…。あーあ、一時の欲はその後の人を変えるんだな。エミリー。さようなら。
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